私は長らくカップラーメンくらいしか作れませんでしたが、最近少しずつ料理を始めました。いざ始めてみると、炒めるなどの工程1つ取っても色々なやり方があり、実に奥が深いものですね。まだまだレパートリーは少ないですが、少しずつ上達するのが楽しい今日この頃です。
さて、そんなわけで今回のテーマは「炒める」です。英語で「炒める」を表す際、どんな言葉が適切なのかについて、詳しく解説していきます。
また、記事の後半では「煮る」や「揚げる」など、その他の調理法の言い方についてもご紹介します。これを読めば、英語のレシピなどを見る際に役立ちますよ。
それでは、早速始めていきましょう!
「炒める」は英語で何て言う?
「炒める」を英語で表す際は、“stir-fry”、”pan-fry”、”sauté” などが使われます。
ただ、一括りに「炒める」といっても、それぞれに火の通し方など調理の仕方のイメージが異なるので、適切に使い分けると、よりイメージを伝えやすくなるでしょう。
それぞれのニュアンスの違いについて、以下で詳しく確認していきましょう。
「炒める」の英語①:stir-fry
日本語の「炒める」に最もニュアンスが近いのが “stir-fry(スター フライ)” です。
stir が「かき混ぜる」、fry が「油を使って焼く」を表すので、stir-fry を直訳すると「油を使って、かき混ぜながら焼く」という意味になります。
細かく切った具材を、高温の油を使って短時間で炒める感じで、中華料理を想像してもらうと分かりやすいでしょう。
“Chahan” is a Chinese dish where white rice is stir-fried with eggs and other ingredients.
訳)チャーハンは、白米を卵などと一緒に炒める中華料理です。
「炒める」の英語②:pan-fry
魚や肉など、大ぶりの食材をゆっくり炒めることを表すのが “pan-fry(パン フライ)” です。
ここで使われている pan は日本語で言う「フライパン」のことなので、要するに pan-fry は「フライパンで油を使って焼く」という意味になります。ちなみに、「フライパン」は和製英語で、英語では単に pan と言うか、frying pan と言います。
pa-fry は、大きな食材に焼き目を付けることを意図した調理法なので、基本かき混ぜることはしません。ゆっくり時間をかけて焼く、ウインナーや魚などに火を通すイメージです。
This fish is delicious even when raw, but it becomes even tastier when pan-fried.
訳)この魚は生でも美味しいですが、炒めるとより美味しくなります。
「炒める」の英語③:sauté
“sauté(ソウテー)” は、少量の油で食材を素早く炒めることを表します。日本語でもカタカナ語で「ソテー」と言うので、聞いたことがある方も多いでしょう。
sauté は、もともとフランス語で「跳ぶ」を意味する言葉です。フライパンで炒める際、油が跳ねる様子が由来になっています。
sauté は食材にサッと火を通すイメージで、しばしばかき混ぜる動作も伴います。そのため、前述の stir-fry と非常に似ていますが、中華料理などのアジア料理は stir-fry、フランス料理などの西洋料理には sauté と、料理の国籍に合わせて使い分けることが多いです。
ちなみに、eの上に打たれている点は「アクサン・テギュ(accent aigu)」と呼ばれるアクセント記号で、フランス語由来の単語である目印になっています。
Let’s sauté the onions until they become translucent.
訳)タマネギをしんなりするまで炒めましょう。
【補足】「炒め物」は英語で何?
料理としての「炒め物」を英語で表す場合は、”stir-fry” でOKです。複数形の場合は “stir-fries” となります。
stir-fry は先述の通り、本来は「炒める」を意味する動詞ですが、炒めて作る料理の意味でも使えます。日本人が思い浮かべる「炒め物」は、英語だとアジア料理に分類されるので stir-fry で十分通じます。
また、洋食系の炒め物なら “pan-fried dish” や “sautéed dish” と表現することもできます。これらの場合は「料理」を意味する dish が付く方が自然です。
In the early days of my cooking journey, I was making stir-fries almost every day.
訳)料理を始めて間もない頃は、ほぼ毎日炒め物を作っていました。
「煮る」や「揚げる」など、炒める以外の調理法を英語で何て言う?
ここからは、「煮る」や「揚げる」、「蒸す」など、炒める以外の調理法を英語で何と言うか、それぞれ詳しく確認していきましょう。
「煮る」は英語で何?
「煮る」は英語で “boil(ボイル)”、”stew(ステュー)”、”simmer(シンマー)” で表現します。
最も一般的なのは boil で、お湯を沸かして調理すること全般に使えます。
続いて stew は、とろ火でコトコトと食材が柔らかくなるまで煮込むことを意味します。ちなみに、日本語で「シチュー」と言うとホワイトシチューを想像しますが、英語の場合はビーフシチュー系の茶色い料理を想像する方が多いです。
また、simmer は stew より弱火でじっくり煮込むことを意味します。お湯が沸騰するくらいの温度なら stew、沸点以下なら simmer というイメージです。
「茹でる」は英語で何?
お湯で食材に火を通す「茹でる」は、基本的に英語で “boil(ボイル)” と言います。
そもそも「煮る」と「茹でる」は非常に似た言葉ですが、一般的に単にお湯などで火を加える意図なら「茹でる」を、その過程で味を染み込ませる場合は「煮る」と表現します。英語の場合は、どちらもあまり区別せず boil で済ませられるので簡単ですね。
ちなみに、沸騰しないくらいの弱火で茹でる場合は “poach” を使うこともあります。boiled egg ならしっかり固まった茹で卵、poached egg なら半熟卵といったイメージの違いです。
「揚げる」は英語で何?
「揚げる」は英語で “deep fry(ディープ フライ)” と言います。
日本語では揚げることをカタカナで「フライ」と言いますが、英語の fry は軽く炒めることから揚げることまで、油を使った調理全般を表す言葉です。そのため、トンカツや天ぷらのように、油に浸して揚げる調理法を表す場合は、「深くフライする」意味で deep を付けて表現します。
「蒸す」は英語で何?
「蒸す」は英語で “steam(スティーム)” と言います。
steam はもともと「蒸気」の意味で、蒸気を使って食材に火を通す調理法の場合も、同様の言い方がされています。
また、煙によって香りづけを行う「燻す(いぶす)」の場合は、同じ感覚で煙を意味する “smoke(スモーク)” を動詞として使用できます。
まとめ
今回は「炒める」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。
「炒める」は英語で “stir-fry”、”pan-fry”、”sauté” のいずれかで表現されます。かき混ぜて炒める場合は stir-fry、じっくり炒めるなら pan-fry、素早く炒めるなら sauté というイメージですが、中華や洋食などの料理の国籍で使い分けられることも多いです。
今回ご紹介したことを参考に、英語で色々な調理法を表現してみましょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!