今回のテーマは「膵臓」です。英語で膵臓を何と言い表すのか、発音も含めて詳しく解説していきます。
また記事の後半では、「インスリン」や「ランゲルハンス島」などの膵臓に関連する言葉、その他の臓器の英語名などについても取り上げています。
これを読めば、膵臓を英語で何と言うかはもちろん、日本語での知識も増やせますよ。
それでは、早速始めていきましょう!
「膵臓(すい臓)」は英語で何て言う?
「膵臓(すい臓)」は英語で “pancreas” と言います。
膵臓は、食物を消化するために必要な膵液(すい液)を生産するための臓器です。また、インスリンなどの血糖値を調整するためのホルモンも、膵臓で作られています。
膵臓はほとんどの脊椎動物に備わっている臓器であり、人間の場合は胃の後ろあたりに位置しています。普段はあまり意識されない臓器ですが、主に食生活に関する重要な働きを担う、必要不可欠な存在の1つです。
The pancreas is an essential organ for our healthy dietary lifestyle.
訳)膵臓は、私たちの健康な食生活に欠かせない臓器です。
ちなみに、膵臓の英語名 pancreas は、古代ギリシア語で「すべて(pan-)生肉(-creas)」を意味していた言葉が語源です。膵臓の見た目が、まるで生肉の塊であるかのように感じられたことが由来になっています。
膵臓の英語での発音は?
膵臓を表す pancreas の発音記号は【pˈæŋkriəs】で、カタカナだと「パンクリアス」のように聞こえます。
先述の通り、古代ギリシア語由来の古い言葉なので、英語らしくない難しい発音になっています。
「膵臓炎」「膵臓癌」は英語で何て言う?
膵臓に関する代表的な病名である「膵臓炎(膵炎)」は “pancreatitis(パンクリアタイティクス)”、「膵臓癌(膵がん)」は “pancreatic cancer(パンクリアティック キャンサー)” と言います。
pancreatitis の末尾にある itis は「炎症」を意味する接尾辞で、他にも「気管支炎(bronchitis)」や「歯肉炎(gingivitis)」などで使われます。
また、pancreatic は pancreas の形容詞形で、cancer が「癌」を意味します。
膵臓の病気は自覚症状が少なく、気づかないうちに悪化する可能性が高いといわれているので、人間ドックなどで早期発見できるのが望ましいといえます。
Pancreatitis often presents few symptoms, making early detection challenging, so regular screenings are important.
訳)膵臓炎は自覚症状が少なくて早期発見が難しいので、定期的に検査することが重要です。
インスリンやランゲルハンス島など、膵臓の関連表現を英語で言ってみよう!
ここからは、インスリンやランゲルハンス島などの膵臓の関連用語や、膵臓以外の臓器名などについて、英語で何と言うか詳しく確認していきましょう。
「インスリン」は英語で何?
膵臓で作られるホルモンである「インスリン」は、英語でもそのまま “insulin” と言います。
私たちは普段食事をした後、食物に含まれるブドウ糖を摂取することで、血中のブドウ糖濃度(血糖値)が上昇します。その際、血糖値が高くなり過ぎないように調整してくれるのがインスリンです。
When insulin secretion is insufficient, blood sugar levels increase.
訳)インスリンの分泌が不足すると、血糖値が高くなります。
「ランゲルハンス島」は英語で何?
膵臓の中には「ランゲルハンス島」という細胞群が存在し、その中でインスリンが作られています。このランゲルハンス島は英語で “islets of Langerhans(アイレッツ オブ ランゲルハンス)” と言います。
細胞なのになぜ「島」なのかというと、顕微鏡で観察した際、まるで島のような形状で浮かんでいたからだとされています。ちなみに、ランゲルハンスというのは、この細胞群を最初に発見した学者さんの名前が由来です。
Insulin is produced by the beta cells of the islets of Langerhans within the pancreas.
訳)インスリンは、膵臓内にあるランゲルハンス島のベータ細胞で作られています。
余談ですが、好きな作家の小説にランゲルハンス島の名前が使われていて、どこにある島かと調べてびっくりしたことがあります。
私たちの身体の中にそんな名前の島が無数にあるかと思うと、なんだか不思議な気分ですね。
I wonder what it feels like to spend an afternoon in the islets of Langerhans.
訳)ランゲルハンス島で過ごす午後は、どんな気分なんだろう。
It sounds somewhat poetic.
訳)なんだか詩的だね。
牛や豚の食用の膵臓「シビレ」は英語で何?
食用ホルモン肉として楽しまれている牛や豚の膵臓、通称「シビレ」は、英語で “sweetbread(スウィートブレド)” と言います。
bread と言うと現代英語では「パン」のことですが、古英語では「肉」の意味で使われていました。そのため、sweetbread で「美味い肉」というのが本来の意味です。こんな直球の名付け方がされるくらい、食用の膵臓は美味でツウ好みの部位だとされています。
ちなみに、「シビレ」という日本語での通称も sweetbread を聞き間違えたことが由来になっているそうです。
「スウィートブレド⇒スウィブレ⇒シビレ」ということでしょうか。sawing machine を「ミシン」と聞き間違えたような話で、なんとも大雑把な名付け方ですね。
At this yakiniku restaurant, you can indulge in sweetbreads, in Japanese “Shibire”.
訳)この焼肉屋さんでは、膵臓(日本で言うシビレ肉)を堪能できます。
膵臓以外の臓器の名前は英語で何?
最後に、心臓や肝臓など、膵臓以外の主要な臓器の英語名についても、一覧形式で確認しておきましょう。
日本語名 | 英語名 |
脳 | brain(ブレイン) |
心臓 | heart(ハート) |
肺 | lungs(ラングス) |
胃 | stomach(ストマック) |
肝臓 | liver(リヴァー) |
腎臓 | kidney(キッドニー) |
大腸 | large intestine(ラージ インテスティン) |
小腸 | small intestine(スモール インテスティン) |
まとめ
今回は「膵臓」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。
膵臓は英語で pancreas と言います。膵臓は普段あまり話題に上がらない臓器ですが、膵液やインスリンなど、私たちが普段食事などをするうえで欠かせない物質を作ってくれています。
日常生活で使う機会は多くないですが、健康維持のため、そして万一病気になった際のため、この機会にぜひその役割も含めて覚えておきましょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!