子どもも3歳を過ぎてくると、自我が確立して身体の大きな変化が見られます。親の手を少し離れ、集団生活に順応する準備が出来て、お友達とのかかわりや園生活などの新しい社会へ歩み始めます。この時期にみられる身体的・情緒的発達の目安を見ていきながら、言語のアプローチや海外の子育て事情を紹介していきます!

身体的特徴

身体的特徴

食事、排せつ、着脱などがほぼ自立できるようになる

箸を使って食べたり、自分でズボンを履くなどができるようになり、おむつが取れ自分でトイレに行けるようになります。「何でも自分でできる」という意識が育ち、大人が手助けしようとするのを拒みます。
しかし、まだ失敗も多く、汚したり濡らしたりすることも。ハラハラしてつい手を出したり、「ほらまたやっちゃった!」などと言ってしまいがちですが、そこはグッと我慢して、時間の許す限り自分でやらせてみましょう。
でも、本人が嫌がったりやる気がないのであれば、無理にやらせる必要はありません。「自分でできるかな?」などと声掛けをしながら、本人がやりたいと言い出すのを待ちましょう。

  • 自立する・・・be independent

歩く、走る、跳ぶ、投げる、転がる、ぶら下がるなどの一通りの運動ができるようになる

体の動かし方もバランスが取れてくるので、このころからスイミングや体操教室に通う子供が増えてくるようです。また、ルールのある遊びを理解できるようになるので、ゲームなどを何度も繰り返しするようになります。
動きが活発になり、行動範囲が広がる半面、夢中で体を動かして思わず周りが見えなくなることもあります。体を動かすときは広い公園や広場を使う、押さない、道路に飛び出さないなどの簡単なルールを決めて遊ばせるようにしましょう!

  • バランスをとる・・・to keep balance
    ( 平均台のことを balance beamといいます)
Aさん
Keep your balance!
訳)バランスをとって!
(フラフラしそうになって先生が応援するとき)

指先の動きもさらに器用になってきて、小さなものをつかんだり、いろんな形を筆記用具を使って描くことが出来るようになる。

お箸やフォーク、スプーンなどを上手に使って、ほとんどこぼさないようになります。脳の神経細胞は3歳までに60~80%が完成すると言いますが、指を動かすことは脳の広い領域を刺激するため、この時期に指をたくさん動かすことが必要です。
また、手先が器用な子は知能指数も高いというデータもあるそうですよ!指のトレーニングには折り紙やハサミを使った遊び、粘土や積み木、ブロック遊び、女の子ならビーズ遊びなどはいかがでしょうか?

  • 手先が器用だ・・・good with hands

情緒的発達

情緒的発達

自分でできる、という意識が強くなり、大人の助けを拒む

この時期を今度は「イヤイヤ期」ではなく「やるやる期」というそうです!でも時間がないときに何度も何度もやり直されて、頭を抱えることもありますよね・・・時間があるときは「最後までやり抜かせる!」という方法で、できたことへの自信と満足感を与えられることでしょう。
でもそうも言っていられない時は、泣き叫んでいる子供を抱きかかえて違う部屋に行って落ち着かせて、「今はママがやらなきゃいけないけど、こんどやってくれるかな?」と言って落ち着かせる方法もあるということです。

Aさん
Calm down!
訳)落ち着いて!

友達や大人を手伝ったり、順番を守って使うなどの社会のルールを理解するようになる

3歳を過ぎると社会性が芽生えて、親の手から離れて友達と遊ぶのが楽しくなってきます。そういう中でも、簡単なルールを守り、貸し借りや順番を守るなどができるようになります。おにごっこ、かくれんぼ、しっぽ取りゲームなどは、この時期の子供が、何度も繰り返し喜ぶ遊びでしょう。
また、大人の仲介をもとに、友達の気持ちを理解したり、話をちゃんと聞くようになってきます。簡単なお手伝いなどもできるようになり、「見て!」「できたよ!」など自分がしていることを誇らしげに伝えに来たりします。
子供の自己肯定感を高めるためにも、面倒くさがらずに対抗し、「できたね!」「すごいね!」と褒めてあげてくださいね!

  • ルールを守る・・・follow the rules
  • 社会性・・・sociality

友達との関りが増えてくるが、実際には同じ場所で同じ遊びをそれぞれに楽しんでいることが多い

例えば砂場であったり、ブロックコーナーであったり、子ども達は一緒にいるのに、それぞれ違った遊びをしていることがあります。これを「平行遊び」といいます。「どうしてお友達と関わらないのかしら?」「コミュニケーションが取れないのかな?」と心配になるかもしれません。
でもこれは成長のステップ段階で、遊んでないように見えて、お友達の真似をしたり、数人の中にいることによって安心感を得ているのです。徐々に少人数化かかわりを持てるようになり、集団遊びに発展していきます。

周りの大人の行動を真似て遊びに取り入れる「ごっこ遊び」が増える

お医者さんごっこやお店屋さんごっこなど、日常で見るいろんな大人の真似をして遊ぶのが上手になります。また目の前にあるもの、木の枝やブロックなどを、体温計や食べ物などに見立て何かのふりをすることを「表象遊び」といいますが、これは子供の想像力を豊かにします。大人が聞いて思わず笑ってしまうくらいに、あたかもその人物や物になりきったかのように会話を繰り広げていたりします。
このごっこ遊びと言葉の発達は密接に関係していると言われます。絵本のお話の主人公のセリフや、ストーリーなどを理解させながら、ごっこ遊びに発展させてみるのもとても、効果的だと思われます。また、身近にあるものでお店屋さんや、ままごとなどでキッチンを演出したりすることで子どもの遊びがどんどん膨らんできます!

  • ごっこ遊び・・・pretend play
  • 想像力・・・imagination

仲間との間に競争心が芽生え、それに伴ってけんかをする姿が見られる

それぞれの家庭で、プリンスやプリンセスのように育ってきた子どもは、集団生活に入ると、ほかの家庭のプリンス、プリンセスと出会うのですから「自分が一番」でなくなるという感情から当然けんかも生じます。
しかし、そうして自分の気持ちをぶつけ合うことから相手の気持ちもわかるようになり、我慢をする、譲り合う、優しくすることの大切さ、「社会性」を学んでいくのです。たまにそれがエスカレートして、叩いたり、噛みついたりすることもありますが、子供たちが成長している証だと受け止め、ゆったりと見守りたいものです。

海外の子育て事情

海外の子育て事情

欧米、特にアメリカの子育ての特徴として「褒める」ことというのは前にも触れましたが、最近では日本も「ほめて育てる子育て」が定着してきているようですね。しかし、少し違うところは、アメリカ人は「子供の自立心を育てる」ことが目的だという面です。「一人でできたのね!」「誰の助けも借りなかったの?偉いね~!」など、「自分の意志でできた」ことを褒めて自立を促すのです。

しかし日本は、「我慢できたね」「いうことを聞けたね」ということを褒める、すなわち「従順を促す」傾向にあるのではないでしょうか?子どもが大人の言うことを聞いていることがいいこと、と思うなら、自分の意志でやろうとする心が育ちません。

子供がよく「ママ見て!」というのは、歯が一人で磨けた、パジャマを一人できることが出来た、という達成の気持ちの表れです。そこで「すごいね!一人でできたね!」とたくさん褒めることが、子どもの自立心を尊重することにつながります。

たとえ小さなことでも構いません。「手が器用で折り紙が上手ね」「元気でジャンプが高く飛べるね」など具体的な点をほめられると、「自分のいいところはこんなところなんだ」という自信につながり、自発的な「やる気が出る」のが、アメリカの「褒める子育て」の目的なのです。これは真似したいところですね!!

まとめ

体も成長し、ほとんどのことが自分でできるようになるとともに、口が達者になり、また自分の主張も強くなってくる年齢です。もう親の思い通りにはならず、イライラすることも多いことでしょう。自分の思い通りにならず癇癪を起すお子さんを叱り飛ばしたり、無理やり引きずってやめさせたり・・・体力気力を消耗してしまいますよね。でも、理由もわからずにただ怒られるのは子供の反抗心も収まらないというもの。
まず、しっかりと抱きしめて子供を安心させ、子供が落ち着いたら、「わかった。まだ遊びたかったんだよね。」などといったん子どもの気持ちを肯定し、でもどうしてそれが出来ないのかを説明するということを積み重ねていくと、少しづつ理解をするようになります。それでも毎日のこと、日ごろからできるだけ時間の余裕を持ち、時間をかけて子どもの気持ちを受け止めていけるように努めたいですね。

またこの年齢の「ごっこ遊び」は英語教育では「ロールプレイング」と言われ、その場面やシチュエーションに合った会話を英語でやる、という手法があります。会話ですから、テキスト通りに進行するわけではありません。「この場面ならこの人ならこういうかな?」などの想像力を育てるためにも、とても効果的です。

Aさん
May I help you?
訳)いらっしゃいませ。
Bさん
How much this one?
訳)これはいくらですか?

ごっこ遊びに英語を取り入れて、例えばお店屋さんごっこなどでいろいろなフレーズを取り入れていくことで、遊びながら英語を覚えていきます。ぜひ、お試しくださいね!!