「お料理のレパートリーが多い」のように、私たちが会話のなかで自然に使うレパートリーという言葉。
レパートリーを英語でも言えるようになると便利だと思いませんか?

この記事では、レパートリーの意味を解説するとともに、日常英会話で使えるフレーズを例文とともに紹介します。

レパートリーの意味

レパートリーを「種類が多い」という意味で使っている人は多いでしょう。
しかし、レパートリーの使い方はそれだけでしょうか?

音楽や演劇のレパートリー

演奏できるすべての音楽や演劇の作品をレパートリーと言います。演奏者はいつでも上演できるよう準備している曲のリストがレパートリーなんですね。例えば、ピアノのために書かれた音楽には幅広いレパートリーがある、などと使います。

個人やグループの持つ能力の範囲

こちらの意味「能力の範囲」が、私たちが真っ先に頭に思い浮かべるレパートリーの意味ではないでしょうか?
例えば「私は、日本語に加え英語という言語のレパートリーを持っている」などと使うことができます。
音楽や演劇のためのいつでも演奏できるレパートリーが、カラオケやお料理のレパートリーとして使われるようになったのでしょうか?

repertoire

repertoire

それでは、レパートリーの英語表現について話を進めましょう。

repertoire

単語repertoireは名詞であり、フランス語由来です。repertoireによって、日本語のレパートリーを表すことができます。カタカナの発音はイギリス英語でレパトゥワー、アメリカ英語ではレパートゥワァ・レパトゥワァのような感じに発します。

それでは、実際にrepertoireをどう使うのか、例文で具体的にみてみましょう。

Aさん
The music group’s repertoire includes both rock and jazz.
訳)このミュージックグループのレパートリーはロックとジャズの両方があります。

多彩な才能を持つミュージシャンは一つのジャンルだけでなく、それ以外の音楽でレパートリーを持つことがよくありますね。

Aさん
I wish I had more in my karaoke repertoire.
訳)カラオケのレパートリーがもっとあったらな。

お得意のカラオケソングばかりでなく、レパートリーを増やしたいと思う人は多いかもしれませんね!

似た表現repertoryとは?

repertoryという単語があります。スペルや発音(レパトゥリ)を見ればこちらのほうが日本語レパートリーと近い印象があります。そして、repertoryを辞書で引けば「貯蔵庫・貯蔵物」という意味、そして”=repertoire”とでてきます。

ではrepertoireとrepertoryの違いは何でしょうか?
その答えですが、以下になります。
repertoryはrepertoireと非常に似ており、後期ラテン語の「目録またはリスト」のことです。
repertoireが使われることのほうが一般的であり、repertoryは演奏・上演関連の作品群を意味することが多くなります。

レパートリーの言い換え3選

さて、ここではレパートリーを他の言葉で言い換えるとしたら、という点について紹介していきましょう。

stock

stockは日本語でも在庫やストックとして親しみのある単語です。貯蔵や蓄えという意味も持つことから、レパートリーに言い換えて使うことができます。”in stock”の形で使うことが多くあります。

Aさん
The wine shop has several good Bordeaux in stock.
訳)そのワインショップには、良質のボルドーワインが数本在庫してあります。

collection

「集めること・収集物」などの意味を持つ名詞”collection”もレパートリーに置き換えて使える表現です。ファッションでも春夏コレクションなどと使いますね。

Aさん
My teacher published a collection of short stories this month.
訳)私の先生は今月、短編集を出版しました。

レパートリーも作品集という意味を持っていますが、この例文の短編集も同じように考えられるでしょう。

range

3つ目は”range”です。もっとも使われるrange(レンジ)の意味は「品揃え・取り扱い製品」です。

Aさん
The company sells a wide range of beer.
訳)その会社は、幅広い種類のビールを販売しています。

多くのビールという選択肢があることがレパートリーに通じていますね。

「レパートリーが多い・少ない」の英語

さて、ここからはまた「レパートリー」に戻り、日常英会話で使えるフレーズを紹介します。
まずは「レパートリーが多い」または「少ない」というときの表現です。

レパートリーが多い/少ない

演奏できる曲でもカラオケでも「レパートリーが多い」または「レパートリーが少ない」という言い方をすることがあります。

この場合は以下のフレーズで表現することができます。
“a large repertoire” – レパートリーが多い
“a small repertoire” – レパートリーが少ない

Aさん
I have a large repertoire of songs.
訳)私は曲のレパートリーは多いです。

レパートリーの多さを具体的な数で次のように言うこともできます。

Aさん
I have a repertoire of 43 songs.
訳)レパートリーは43曲あります。

逆にレパートリーが少ないときの例文もみてみましょう。

Aさん
The pianist has a small repertoire.
訳)そのピアニストのレパートリーは少ない。

レパートリーの多い・少ないはlargeまたはsmallで表現できることが分かりました。これなら、すぐに使えそうですね!

「レパートリーが広い・狭い」の意味

「レパートリーが広い・狭い」の意味

「彼は幅広いレパートリーを持っているからすごいよ」のように、「レパートリーが広い」と言うことがあります。反対語の「レパートリーが狭い」も紹介します。

レパートリーが広い・狭い

才能を発揮できる特定の分野において、その才能を発揮できる得意な範囲が広いことを「レパートリーが広い」と表現します。狭いレパートリーであればその逆ですね。

Aさん
My brother has a wide repertoire of jokes. He makes people laugh.
訳)兄はジョークのレパートリーが広い。人々を笑わせるよ。

wideには「幅がある・幅広の・広範な」などの意味があり、ワイドパンツであれば幅の太いパンツですね。このwideを使い”a wide repertoire”にすると「レパートリーが広い」になります。

逆に、このお兄さんが真面目すぎでジョークを言うことがほとんどない人だとしましょう。

Aさん
My brother has a limited repertoire of jokes; he is also shy.
訳)兄はジョークのレパートリーが限られていて、また恥ずかしがり屋でもあるんだ。

レパートリーが広いの反対で狭い、限られたレパートリーにlimited(限られた・限定された)の単語が使われています。

レパートリーの意味 – 料理

最後に、多くの皆さんに関わるお料理のレパートリーについて英語の表現を紹介しましょう。
皆さんはたくさんのレパートリーをお持ちですか?

お料理のレパートリー

毎日のご飯の支度、なかなか大変ですね。お料理のレパートリーが少ないと続けて同じようなメニューになってしまうことも。

お料理のレパートリーとは、和食、中華、イタリアン、スパニッシュ、ベトナムなどなどまったく異なる国のレシピを用意しなくても、同じ食材をアレンジしいくつかのメニューを作ることでも増やすことができます。

英語でお料理のレパートリーは”cooking repertoire”で表します。それでは例文で具体的に使い方を紹介しましょう。

Aさん
My mum participated in a cookery class and increased her cooking repertoire.
訳)母はお料理教室に参加し、料理のレパートリーを増やした。
Aさん
I have at least 8 recipes in my cooking repertoire using eggs.
訳)卵を使ったお料理のレパートリーは少なくとも8つあるよ。

at least=少なくとも
オムレツ、オムライス、卵焼き、目玉焼き、スクランブルエッグ、キッシュ、卵とじうどん、親子丼、これら簡単メニューでも卵料理で8つのレパートリーが広がります。例えば、豆腐の料理では皆さんは幾つのレパートリーを持っていますか?

まとめ

レパートリーの英語表現は”repertoire”
レパートリーが多いは“a large repertoire”
レパートリーが少ないは“a small repertoire”

これらだけ覚えても、お料理やカラオケのレパートリーについて外国人と楽しい会話ができそうですね!