夏のオリンピックでは毎回、数多くの種目が開催されていますが、カヌー競技も夏ならではのスポーツとして人気があります。リオデジャネイロでは日本人が初めて銅メダルを獲得したことから、東京オリンピックでも非常に注目されている競技です。ここでは、カヌー競技のことを英会話で話したい時に知っておくと役立つ専門用語などについて詳しく紹介するので、興味のある方はぜひ参考にしてください。

カヌーに関する基本的な英単語

オリンピックのカヌー競技のことを英語で説明したい時に、まず知っておかなければいけないのは、カヌーに関する基本的な専門用語です。特に気をつけなければいけないのは、カヌー競技の正しい言い方です。舟としてのカヌーは英語でも「canoe」と言いますが、スポーツ競技としてのカヌーは、英語では「canoeing」といいます。そのために競技という意味で「canoe」を使用すると、相手に意味が通じない場合もあるので、正しく「canoeing」という言葉を使用する必要があります。

「カヌーを漕ぐ」という動詞を英語で言いたい時に使用できるのは「paddle a canoe」という熟語で、「paddle」には道具としての「パドル」という意味だけでなく、動詞の「漕ぐ」という意味もあります。「漕ぐ」という意味の動詞で他に使用できるのは「row」という英単語で、「row a canoe」という表現もよく使用されています。また「canoe」には動詞としての意味もあります。

Aさん
He canoed to the ocean.
訳)彼はカヌーを漕いで海に向かった。

速さと正確性を競うスラローム

速さと正確性を競うスラローム

オリンピックのカヌー競技のことを英語で話したい時には、競技の基本的なルールのことも知っておいた方が良いでしょう。オリンピックでは大きく分けて2つの種目が開催されていて、その一つがスラロームという種目です。カヤックとカナディアンというさらに細かい2つの種目があり、カヤックは英語では「kayak」と言い、カナディアンは「canoe」と言います。「K」や「C」と省略して言われることも一般的で、「K-1」はシングルのカヤック競技のことを意味する英単語です。

スラロームは英語でも「slalom」と言います。この競技の特徴は、各選手が一人ずつカヌーを漕いでタイムを競うことです。予選は一人の選手が2回ずつ競技をおこなって、速い方のタイムが採用されます。コースの上に設置されたゲートの間を通過しなければいけないことも、スラロームの大きな特徴になっていて、ゲートは二本のポールから作られています。たとえ非常に短い時間でゴールしても、ゲートを正しく通過できなかった場合にはペナルティとして時間が加算されてしまうので、スピードと同時に正確性も求められている競技です。

Aさん
He successfully passed through the gate in the canoe
訳)彼はカヌーで上手にゲートを通過した。

「ゲートを通過した」という言葉を英語で言いたい場合に使用できるのは「pass the gate」という表現で、「pass」の間に「through」を入れた方がよりわかりやすくなります。

スラローム競技でポールに触れた時の英語表現

カヌーのスラローム競技のことを英語で話したい場合には、競技に関する細かい表現も知っておいた方が、会話がスムーズに進められます。パドルだけでなく、体の一部や舟の本体が接触してもペナルティが課せられます。

Aさん
While he was rowing in a canoe, the paddle touched the pole.
訳)彼はカヌーを漕いでいる時に、パドルがポールに接触した。
Aさん
While he was paddling the canoe, his body touched the pole.
訳)彼はカヌーを漕いでいる時に、体がポールに触れた。

ポールに触れたことにより減点されてしまったということも、単語を知っていれば簡単に英会話で話せます。スラロームはポールに体などが1回触れるごとに、タイムに2秒追加されるルールですが、「加算する」を意味する「add」を英語でも受動態にするのが、英語になおす時のポイントです。

Aさん
She touched the pole three times and was added 6 seconds.
訳)彼女はポールに体が3回触れて、6秒加算された。

ゲートを通過できなかった時の英語表現

スラロームではゲートを通過しなかった場合、さらに大きなペナルティが課されるルールになっています。1つのゲートを通れなかったごとに、50秒のペナルティが課せられるので、勝敗にも大きな影響を与えるポイントです。

Aさん
He didn’t pass through the gate.
訳)彼はそのゲートを通過しなかった。
Aさん
He couldn’t pass through the two gates.
訳)彼は2か所のゲートを通過できなかった。

それぞれのゲートは通過する方向も厳しく決められていて、正しい方向にゲートを通過しなかった場合にも、通過しなかったものとみなされて1か所あたり50秒のペナルティが課せられます。なお「penalty」の前に「a」を置くのが、ペナルティが一つだけの場合には正しい文法です。

Aさん
He passed the upstream gate in the opposite direction.
訳)彼はアップストリームのゲートを逆方向に通過してしまった。
Aさん
She passed the gate in the opposite direction and was added a 50 second penalty.
訳)彼女はゲートを逆方向に通過してしまったので、50秒のペナルティを加算された。

スプリント競技を会話で話すための英語

スプリント競技を会話で話すための英語

オリンピックのカヌー競技で、スラロームと共に開催されているもう一つの競技がスプリントです。スプリントはスラロームよりもルールがわかりやすくなっていて、横一列に並んだ参加者が一斉にスタートして、タイムを競う競技です。スラロームと同じように、カヤックとカナディアンの2種類の種目がおこなわれていますが、この二つの競技の違いは漕ぎ方です。カヤックは座った状態で漕ぐ競技で、カナディアンは片膝だけをついた状態で漕ぎます。

スラロームと違っているのは、複数の選手が同じカヌーに乗って競う種目も開催されていることです。1人乗りの競技の他に、2人乗りと4人乗りの競技があります。1人乗りのカナディアン競技を英語で言うと「canoe single」となり、「C-1」という略称が使用されることもあります。2人乗りの競技は「double」と言い、カナディアンの2人乗りの競技は「canoe double」と言います。「C-2」という略語を使用することもできます。4人乗りのカヤック競技は「kayak four」と言い、「K-4」も同じ意味の英単語です。なお4人乗りの競技はカヤックだけで開催されていて、カナディアンは1人乗りと2人乗りの競技だけです。

カヌーのコーチや監督を英語で言う方法

オリンピックのカヌー競技のことを英語で会話したい場合には、選手に関する英単語だけでなく、その他のスタッフのことを表現する単語も、知っておいた方がおすすめです。選手と協力してレースに参加しているのが各チームのコーチや監督ですが、コーチは英語でも「coach」と言います。

Aさん
He was enthusiastically trained by the canoeing coach.
訳)彼はカヌーのコーチから熱心に指導を受けた。

カヌーの監督という言葉を英語で言いたい場合にも、「canoeing coach」という英単語が使えます。

Aさん
The canoeing coach announced the Olympic athletes.
訳)カヌーの監督がオリンピックの参加選手を発表した。

ルールを知ってさらに楽しめるオリンピックのカヌーを話題にした英会話

オリンピックのカヌー競技のことを英語で話したい時に、知っておくと役立つ知識について紹介してきました。カヌーのことを英語で話したい場合には、まず競技のルールなどをしっかりと覚えておいた方が良く、知識があいまいなままだと、翻訳もいい加減なものになってしまうので気をつける必要があります。ルールをしっかりと把握して、オリンピックのカヌー競技のことを、英会話で楽しんでみてください。