英語を読んでいると”I’d like to ~”や”I’d been ~”という表現を見かけることはありませんか?

”I’d ~”はアポストロフィ(’←このマーク)が付いていることから、don’tやcan’tのようになにかの省略表現なのがわかります。

実は”I’d ~”は、省略される前の元々の表現が2パターンあります。

この記事では、そんな混乱しやすい”I’d ~”の表現を例文と一緒にお伝えします。

“I’d ~”ってなんの略?どういう意味なの?

"I'd ~"ってなんの略?どういう意味なの?

“I’d~”は”I would~”もしくは”I had~”の短縮表現だと言えます。

なので、“I’d~”の表現を英文や英会話で目にしたり耳にした場合は、”I would~”の意味なのか、もしくは”I had~”の意味なのかを判断する必要があります。

“I’d~”がどちらの表現かを判断するには、文脈や文法構造を見て判断するのが効果的です。

また、どちらの表現もよく使われる定型表現があるので、覚えておくとひと目見ただけで”I’d~”が”I would~”なのか”I had~”なのかがわかるようになります。

順番に見ていきましょう。

I wouldのI’d

“I would~”の意味で使われる”I’d ~”の定型表現には、主に以下の表現が挙げられます。

I’d like to ~

”I’d like to ~”は”I’d ~”を”I would”の意味として使う代表的な表現と言えるでしょう。

”I’d like to ~”は”I would like to ~”の省略表現で、「〜したいと思います。」を少し丁寧に表現できる英語です。

例えばビジネスシーンで、会議やプレゼンテーションで「本日は〜について話したいと思います。」と言う場合に

Aさん
Today, I’d like to talk about ~

と言われるのをよく耳にします。

またビジネスシーン以外でも、「〜したい」を”I want to~”よりも少し丁寧な言い方で表現できるので「大人の言い回し」として大変役立つ表現です。

【例文】

  • I’d like to schedule a meeting with the marketing team to discuss our new campaign.
    新キャンペーンについてマーケティングチームと会議を設定したいです。
  • I’d like to volunteer at a local animal shelter during my summer break.
    夏休み中に地元の動物保護施設でボランティア活動をしたいです。
  • I’d like to read a mystery novel curled up by the fireplace.
    暖炉のそばでくつろぎながらミステリー小説を読みたいな。

I’d love to ~

”I’d love to ~”も、”I’d ~”を”I would”の意味として使う代表的な表現です。

”I’d love to ~”は、上述した”I would like to ~”を少しカジュアルで女性的な言い回しにした表現だと言えます。

”I would like to ~”のように「〜したい」を大人の言い回しで言えるほか、「私もそうしたいです!」と相手の提案に賛成するときも”I’d love to!”と言うことができます。

【例文】

  • I’d love to go hiking in the mountains this weekend.
    今週末は山にハイキングに行きたいです。
  • I’d love to have dinner with you tonight.
    今夜はあなたとディナーをしたいです。
  • I’d love to travel around the world someday.
    いつか世界中を旅したいです。

I’d be happy to ~

I'd be happy to ~

“I’d be happy to~”も、”I’d ~”を”I would”の意味として使ったよく見かける表現です。

“I’d be happy to~”は「喜んで〜しますよ!」や「〜できて嬉しい(光栄)です!」を表現するときに使われます。

【例文】

  • I’d be happy to join your team for the upcoming project.
    次のプロジェクトであなたのチームに参加できるのを嬉しく思います。
  • I’d be happy to help you move into your new apartment.
    新居へのお引っ越し、喜んでお手伝いしますよ。
  • I’d be happy to provide feedback on your presentation.
    プレゼンテーションへのフィードバック、喜んで提供いたします。

I’d rather ~

”I’d rather ~”も”I’d ~”を”I would”の意味でよく使われる表現です。

”I’d rather ~”は、何かと比較して「(どちらかと聞かれれば)こちらの方が良いな」という意味で使われます。

また否定の”not”を使って”I’d rather not ~”の形にすることで、「〜したくない」や「〜しない方が良い」を表現できます。

【例文】

  • I’d rather eat pizza than sushi for dinner tonight.
    今日の夕食はお寿司よりもピザを食べたいです。
  • I’d rather not go to the concert if it’s going to be crowded.
    混雑するならコンサートに行かない方がいいです。
  • I’d rather not work overtime tonight; I have plans with friends.
    今夜は残業したくないです。友達との予定があるので。

I hadのI’d

”I had~”の省略形として使われる”I’d~”も、”I had”の意味で使われる場合にはいくつか決まったパターンで使われることが多いです。

特に”I’d”が”I had”の意味で使われている場合、”I had p.p.(過去分詞形)”の「過去完了形」の形で使われている場合がほとんどです。

“have”の過去形として「持っていた」の意味で使われる”had”は、”I’d~”という省略形として使われることはほとんどないので、”I’d ~”の形を見かけたら「”I would ~”か、もしくは”I had p.p.”の過去完了形だ!」と判断できますね。

【例文】

  • I’d finished my homework before my friends came over to play.
    友達が遊びに来る前に宿題を終えていました。
  • I’d barely stepped outside when I realized I’d forgotten my keys.
    鍵を忘れたことに気づいたのは、もう家を出てしまった後だった。
  • I’d gone to the store, but they were closed when I arrived.
    お店に行ったのですが、着いたときにはもう閉まっていたんです。

まとめ

この記事では”I’d ~”が意味する”I would~”と”I had~”の表現を、実際に使われる英語の例文と一緒にお伝えしてきました。

ここまでお読みのあなたは、今後”I’d ~”の表現を見たときに、適切にI wouldかI hadの表現を頭に浮かべて判断できるようになっているでしょう。

この記事でお伝えした内容が、あなたの英語表現をより豊かにできれば幸いです。