「微分」は高校の数学で勉強する科目ということもあり、多くの方が少なくとも一度は微分という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。「微分方程式」、「偏微分」など、さまざまな使い方があります。

しかし、微分を英語でどのように表現するかについては、わからないという方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は、微分を表す英語について紹介します。さらに、微分とはどういう意味なのか、微分という言葉を使う場面についても解説します。

そのほか、記事の後半では、微分や微分にまつわる英語を使った実際に使える英語例文も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

「微分」ってどういう意味?

「微分」ってどういう意味?

「微分」は、数式や関数の変化率を求める数学の概念を表す言葉です。具体的には、関数のある点における変化の割合である傾きを求めたり、関数の最大値や最小値を見つけるための考え方です。

微分は、一般的には数学でよく使われる言葉ですが、そのほかにも物理学や経済学などのさまざまな学問で使用されます。

たとえば、物理学においては、速度や加速度を示したり、力の変化を解析するために微分が使われます。また、経済学においては、生産量に対する利益の変化率を求めたり、価格の変化に対する需要や供給の変化を解析するために使われます。

微分は、数学的に変化率を解析するだけではなく、さまざまな分野における事象の変化を理解したり、予測したりするための重要な考え方と言えるでしょう。

「微分」という言葉を使用するシーンとは?

微分という言葉は、さまざまなシーンで使用されます。

ここでは、それぞれのシーンで使用される「微分」という言葉の意味ついて詳しく見ていきましょう。

物理学

物体が自由落下する際の速度を測定する実験で使用されます。時間ごとに変化する物体の位置データを取得し、それぞれの位置の時間に対する微分で速度が求められます。

経済学

ある企業が、製品を追加で1単位生産するための追加費用である限界費用を求めるために使用されます。限界費用は、総費用を計算するための関数を微分することで求められます。

医学

体内に投与された薬物の濃度変化について、薬の血中濃度の時間に対する変化率を求めるために使用されます。

金融

金融市場でオプション価格を決定するために、オプション価格の時間や株価に対する変化率を求めるために使用されます。

工学

たとえば、自動車のクルーズコントロールシステムにおいて、速度を一定に保つために必要なエンジン出力を求めるために使用されます。

「微分」は英語でなんていうの?

微分は、英語で”differentiation”、”differential”といいます。

まず、”differentiation”は、「微分」、「区別」、「識別」といった意味があります。
これに対して、”differential”は、「微分」、「差異」、「相違」といった意味があり、”differentiation”と若干ニュアンスが異なっています。

また、どちらも微分という意味で使用されますが、一般的には”differential”を使うことが多いでしょう。

微分を表す英語には、”differentiation”、”differential”の2つがあることを、ぜひこの機会に覚えておきましょう。

「微分」にまつわる英語

ここでは、微分にまつわる英語を具体的に見ていきましょう。

さらに、それぞれの英語を使った例文もあわせて紹介します。

differentiation

Differentiation is a fundamental concept in calculus that deals with finding the rate at which a function changes.
(微分は、関数が変化する速度を見つけることを扱う微積分の基本的な概念です。)

Product differentiation is essential for companies to stand out in a competitive market.
(競争の激しい市場で企業が際立つためには、商品の差別化が不可欠です。)

differential

The differential of the function f(x) = x^3 is given by df = 3x^2 dx .
(関数 f(x) = x^3 の微分は df = 3x^2 dx で表されます。)

The wage differential between different regions is influenced by various economic factors.
(異なる地域間の賃金格差は、さまざまな経済要因によって影響されます。)

rate of change

The rate of change in unemployment rates can indicate the health of the economy.
(失業率の変化率は、経済の健全性を示すせます。)

Scientists are studying the rate of change in global temperatures to understand climate change better.
(科学者たちは気候変動についてより深く理解するために、地球の気温の変化率を研究しています。)

slope

The slope of the line y = 2x + 3 is 2.
(直線 y = 2x + 3 の傾きは2です。)

The roof’s slope is designed to allow rainwater to drain off quickly.
(屋根の傾斜は雨水が速やかに流れるように設計されています。)

「微分」「差異」を使った実際に使える英語例文

「微分」「差異」を使った実際に使える英語例文

ここでは、「微分」、「差異」を使った英語例文を見ていきましょう。

Aさん
I heard that differentiation is used in economics, too. How is it applied there?
微分は経済学でも使われるって聞いたんだけど、どう使われるの?
Bさん
It’s used to find the marginal cost and marginal revenue, which are essential for decision making in business.
限界費用や限界収益を見つけるために使われていて、ビジネスの意思決定に不可欠なんだ。

 

Aさん
I read that the differential in temperatures between the equator and the poles is decreasing. What does that mean?
赤道と極地間の温度差が減少しているって読んだけど、それはどういう意味?
Bさん
It means the temperature difference between these regions is getting smaller, which can impact global weather patterns.
それは、これらの地域間の温度差が小さくなっているという意味で、全球的な天候パターンに影響を与える可能性があるんだ。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、「微分」をテーマに、微分の意味や英語表現を紹介しました。

微分は、英語で”differentiation”、”differential”と表現します。両者のニュアンスは若干異なりますが、一般的に英語で微分という場合には、”differential”を使用することが多いことをぜひこの機会に覚えておきましょう。

さらに、記事の後半では、実際に使える英語例文を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。