この「ことわざ」、「英語」で何と言う?シリーズ、今回は、「黒・白」のつく「ことわざ」を英語に翻訳してみました。
「黒」とは色の一つで無彩色の色の一つで、ネガティブなイメージやクールなイメージを持つことが多く、犯罪の容疑があることを「黒」、不正や非合法なことがあることを「ブラック」と表現することもあります。
「白」も黒と同じく無彩色で色がない状態を表しており、黒とは反対に、容疑のないことを「白」、正しく合法な状態を「ホワイト」と表現することもあります。また「白黒つける」で「是か非か、有罪か無罪かはっきりさせる」という意味でつかわれ、黒白も「是非、善悪」の意味でつかわれます。
そんな「黒・白」のつく「ことわざ」を今回は4つ選んで英語に訳しました。
1. 黒白を争う
「黒白を争う」は、物事の善し悪しやを明確にさせることを意味する「ことわざ」です。もともとは囲碁の勝負を言う言葉で、日常会話では「黒白はっきりさせよう」と言うこともあります。
英語では
“finding out which is right.”
と翻訳することができます。
直訳すると「どちらが正しいか黒白を明確にする」という意味です。
「争う」というニュアンスを正確に英語にするなら、この表現も使えます。
“arguing about which is right.”
また、black and white を出したい場合には、この表現も使えます。
“arguing over black and white.”
このことわざを使った会話文も見てみましょう。
訳)犬は最高のペットです。忠誠心があって、楽しみを与えてくれるし、すばらしい相棒よ。
訳)猫の方が優れているよ。独立心が強くて、清潔で、常に注目しておく必要がないから。
訳)犬はとても愛情深く、遊び好きよ。猫はよそよそしすぎるわ。
訳)たぶん僕たちは、黒白を争うのをやめるべきだね。犬の方を好む人もいれば、猫の方を好む人もいるよ。
訳)あなたの言う通りね。黒白を明確にするのは、意味がないね。
2. 黒を白と言いくるめる
「黒を白と言いくるめる」の意味は、黒いものを白と言って説き伏せることです。
英語では
“call white black and black white”
と翻訳することができます。
このことわざを使った会話文を見てみましょう。
訳)自分の都合のいいように善悪を再定義する人たちがいるのは変じゃない?
訳)その通りだ。白を黒と呼び、黒を白と呼んで、道徳の境界線を曖昧にしているようなものだ。
訳)そうなると、何が現実なのか分からなくなるよ。
3. 白羽が立つ
「白羽が立つ」は、犠牲者として選ばれることを例えた「ことわざ」です。また、転じて多くの中から選び出されるることにも例えられます。「白羽が立つ」は、神が人身供養のために望む少女の家に白羽が立てられたという伝説から産まれたとされています。
英語では
“They single him out.”
と翻訳することができます。
直訳すると「(彼らが彼を)選び出す」という意味です。
例えば、
“I singled her out for a leader.”
「私は彼女をリーダーに選んだ。」のように使われます。
“single O out”を使った会話文を見てみましょう。
訳)人々があのレストランを選出し続けているのは、なぜだと思いますか。
訳)おそらく彼らの素晴らしいピザが理由だよ。それはみんなのお気に入りだ。
訳)同感だわ。ほぼすべての客があの素晴らしいピザを注文するね。
4. 目白の押し合い
「目白の押し合い」は、多くの人が込み合って押し合う様を意味する「ことわざ」です。「目白」とは鳥のことで、集団生活を好み、群れとなって木にとまる様を、人が押しあう姿に例えています。お正月やクリスマスなどの祭事には、街が「目白の押し合い」になることも多いですよね。
英語では
“My schedule is full of events.” または
“My schedule is filled with events.”
と翻訳することができます。
直訳すると「私のスケジュールはイベントが目白押しだ」を意味します。
また、”People enter the store one after another.”で
「人々がお店に次々と入店する。」と意味するように、”one after another”を加えて表現することもできます。
こちらは直訳すると「次々と」という意味です。
「目白押しだ」の英語を使った会話文を見ていきましょう。
訳)あなたの一日はどうでしたか?
訳)イベントが目白押しだったよ。ミーティングが立て続けにあり、それからワークショップに参加し、最後はチーム・ディナーで一日を終えた。
訳)疲労困憊だったけど、生産的だったね
5. 亭主関白の位
「亭主関白の位」は、一家の中で亭主が威張り、何事にも意志を通すことを意味する「ことわざ」です。日常会話では略して「亭主関白」と言うことが多く、さだまさしの名曲『関白宣言』は、「亭主関白」とは違う言葉ですが、一家の中で威張る亭主の様が歌われています。
英語では
“a dominant husband”
と翻訳することができます。
”dominant”は「支配的な、権力をふるう」という意味です。
訳)「亭主関白宣言」という歌がありました。
訳)その歌を覚えてるよ。
訳)その歌の影響で、亭主関白の夫を持つことがロマンチックだと考えていた女性もいました。
訳)それは結局、息苦しく感じることになると思うな。
まとめ
今回は、「黒・白」のつく言葉にまつわる「ことわざ」をまとめてみました。
「白羽が立つ」や「亭主関白の位」など日常会話でも度々目にする「ことわざ」も含まれていましたね。こうした「ことわざ」は、英語で言えるようになると、ちょっとしたユーモアのある会話になるかもしれません。定番の英単語だけでなく、こうした「ことわざ」も覚えていきましょう!
今後も様々な「ことわざ」や「名言」を翻訳していきますので、お楽しみに!