食べすぎでムカムカ、友達からのひどいメッセージにムカムカ、ムカムカは面白いオノマトペですね。ひとつの言葉で様々な使い方ができます。しかし、英語となると表現を使い分ける必要があることをご存知ですか?
そこでこの記事では、オノマトペ「ムカムカ」に当たる英語表現”Feeling nauseous”と“Annoyed”について解説します。日常会話に活かせる表現をこの機会に増やしましょう。
「ムカムカ」ってどんなオノマトペ?

自然に使っている「ムカムカ」ですが、英語の表現を紹介する前に、この言葉について簡単にみておきましょう。
「ムカムカ」の由来
ムカムカという響きは面白い感じがありますが、なぜこのような言葉が生まれたのでしょう?
ムカムカと同じ表現で「ムカつく」があります。この言葉はなんと平安時代の後期から、体調がすぐれないときに使われていました。「む」や「か」は内側から込み上げるような詰まり、停滞感や込み上げるような感じをイメージさせる音であり、ムカムカと繰り返すことで継続的でおさまらない不快感を表現するようになったのです。
2つのムカムカ
ムカムカには2つのニュアンスがあります。
まずひとつ目が、由来に関連するように吐き気を催している状態のような身体的な不快感です。
そして2つ目が、感情的な不快感です。この場合、怒りであったりイライラが込み上げる様子です。
日本人の私たちは、これら2つを自然に使い分けてオノマトペ・ムカムカを日常会話に使っています。
「ムカムカ」の英語表現2選
ムカムカには2つの意味がありますが、英語ではそれぞれに異なる表現を当てはめていくことになります。
ムカムカを表現する英語2選
以下が、それぞれのムカムカを表現する英語表現になります。
- 身体的なムカムカの不快感 feeling nauseous
- 感情的なムカムカの不快感 annoyed
次からは、それぞれを詳しく解説していきましょう。
feeling nauseousで「ムカムカ」

まずは、身体的なムカムカの不快感を表す英語フレーズです。いくつかの言い方がありますが、代表的な表現がfeeling nauseousです。
feeling nauseousで身体的な「ムカムカ」
feeling nauseousで、nauseousはあまり親しみのない単語ではないでしょうか?nauseousは形容詞で「吐き気を催す・むかむかする」や「むかつかせる」といった意味を持っています。発音はnɔ́ːziəs、カタカナ語の読み方はノーズィアスのようにします。
この時点で、ムカムカに相当するのですが、feelingを加えることによって、ムカムカした感じや感覚があることを伝えることができます。これが、feeling nauseousがムカムカを表す理由です。
feeling nauseousの例文
続けて、feeling nauseousの使い方を例文で紹介します。胃がむかむかしたり、吐き気があるときに使うフレーズを具体的にみてみましょう。
訳)ムカムカしてる。今日、ケーキの食べ放題に行って、食べすぎたんだと思う。
訳)中華料理店の奥から漂ってくる油臭さに吐き気がしました。
訳)吐き気がしてきたので、彼はホームのベンチに座らなければなりませんでした。そして、しばらくすると気分が良くなりました。
どの例文も、身体的にムカムカ気分が悪くなった状態をfeeling nauseousまたはfeel nauseousで表しています。ムカムカしたことを過去形で言いたい場合はfelt nauseousとしたりして応用しましょう。
つわりの英語nausea
ムカムカするといえば、妊婦さんの悪阻(つわり)もありますね。このつわりの英語はnauseousの関連用語であるnausea(ノーズィア)という名詞です。nausea of pregnancyにすると明確に「つわり」になります。
annoyedで「ムカムカ」

次のムカムカは、感情的なほうのムカムカです。皆さんも、ときには誰かにムカムカすることがありませんか?
annoyedで感情的な「ムカムカ」
annoyedはムカムカやイライラを表したい場合にぜひ覚えたい単語です。動詞annoy(苛立たせる・困らせる)の形容詞であるannoyedには「イライラして・困って」の意味があります。何かが自分にとって不快であること、他人の言動に対して不満があるときに使用します。
annoyedは軽い不快感を表現しますが、really annoyed/so annoyedにすることによって、強めのニュアンスにすることができます。
annoyedの例文
ここで、感情的なほうのムカムカを表すannoyedの使い方を例文で紹介します。
訳)友達がまた予定をキャンセルしたからムカムカしたわ。いったい、どうしたんだろ彼女?
訳)もう一度彼女の返答について聞くと、彼女はムカムカした様子でした。彼女がはっきりと答えないから私たちはただ聞いたのですが。
訳)彼は同僚が犯した小さなミスにムカムカしました。
訳)以前、私に対してのコメントにムカムカしていましたが、今はそうではありません。
ムカムカしているときにannoyedを使えるようになると、英会話に役立つことが分かりますね。
annoyedとirritatedの違い
annoyedのところで、この単語はムカムカやイライラを表すことだと説明しました。イライラと言えばirritatedがありますが、2つの違いはどのような点でしょう?
annoyed vs irritated
annoyedとirritatedは、どちらも軽い不快感を表現する単語です。しかし、微妙に違いがあります。
annoyedはちょっとした邪魔や一時的な不便さが起こったときなどに持つ軽い不快感を表します。一方、irritatedはより強いイライラ感、より継続性のあることにわずらわされているときに使用します。
訳)道路工事の騒音にイライラしました。
訳)隣からのうるさいカラオケが続いていてイライラしました。
どちらの例文も、イライラムカムカするという精神衛生上良くない状態です。道路工事は時間が決まっているなかで行なわれますが、カラオケはいつ止むのかわかりませんね。
「胃がムカムカする」の英語

刺激物の摂りすぎやストレスなどから、胃がムカムカすることがあります。最後に、このような状態を表す英語表現を紹介しましょう。
「胃がムカムカする」と言いたいときの英語
身体的なムカムカをfeeling nauseousで表現することは学びました。ここでは、それ以外のフレーズをみていきます。「胃」はstomachで表しましょう。
訳)胃の調子がわるいなぁ。
訳)胃のあたりがムカムカするよ。
訳)胃がムカムカして気持ち悪いです。
queasy(クィーズィ)は胃がムカつく、吐き気がするといった意味を持つ形容詞です。
まとめ
本記事では、身体的なムカムカと感情的なムカムカの使い分けを紹介しました。
- 身体的なムカムカ feeling nauseous
- 感情的なムカムカ annoyed
これらをぜひ使い分けし、日常英会話に使っていきましょう。
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