「子どもに英検を受けさせたい!」「子どもを英検合格させるには?」
英語に関心のある保護者の方なら、一度は英検の受験を考えたことがあるのではないでしょうか。

今この記事を読んでいる方のなかには、ご自身が英検資格を持っている方も、英語はまったくできない、むしろ苦手だ…という方もいるかもしれません。

小学校の英語必修化が始まって5年が経とうとしており、子どもに対する英語教育や英語学習への熱は今後さらに高まっていきます。
そこで今回は、「子どもに英語を学ばせたい!」という気持ちを持つ保護者の方へ向けて、英検とは何か?をテーマに、その魅力と具体的な級や難易度、試験方式をお伝えしていきます。

英検とは

英検とは

英検は、日本で最も知られている国内最大級の英語資格で、正式名称を「実用英語技能検定」といいます。
2023年度(2023年4月1日~3月31日)の英検志願者数450万3,698人で、そのうち高校生以下は381万1,488人と多く、志願者数は年々増え続けています。
参考:受験の状況 | 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会

英検は、1963年「実用英語の普及・向上」を目的として、財団法人日本英語検定協会によって全国47都市で第1回実用英語技能検定が実施されたのが始まりです。
日本人の英語能力向上を目指す英検の取り組みは発展を続け、2017年には3級以上のすべての級におけるライティングテストが導入されました。
またビジネス英語力を測定するための対面式スピーキングテスト「GCAS」も開発され、より会話力を重視した英検へと変化してきました。
現在ではインターネットを使用してスピーキングテストを受験できるシステムが整い、英語の4技能を適正に測定できるようになっています。

実施頻度は年に3回(6月、10月、1月)で、受験回数に制限はないため、たとえ不合格だったとしても合格まで何度でも受験が可能です。
基礎から応用まで網羅している内容から、英語学習の第一歩としてだけでなく、高校受験や大学受験、就職活動などで武器となる英語資格として活用できます。
有効期限のあるTOEIC、TOEFL、IELTSなどと違い、英検資格は生涯有効なので、過去に取得した級を、その後もずっと保有していられるのはとても強みになることでしょう。

英検の魅力

実用的な英語力を証明する生涯有効な資格というのは、英検の最大の魅力です。
ほかにも、習熟度に合った受験級を選択できる、公的に認められた証明書としても役立つなど、メリットがたくさんあります。

  1. 基礎から応用までレベルに応じて級を選べる
  2. 入試、留学、就職の際に英語力を証明できる
  3. 個人成績表から自分の技能レベルと苦手分野がわかる
  4. 子どもの英語学習のきっかけ作りになる
  5. 子どもの英語力の成長を可視化できる

3. 4. 5. は、特に子どもの英検受験によって保護者が受けられる恩恵ともいえるでしょう。
5級から1級までの8つの級を段階的に受けていくことで、着実に英語力を身につけられるだけでなく、子どもに自信がついて、もっと学びたい、次の級も合格したいというモチベーションアップにもつながります。
たとえ不合格であっても、苦手を克服するために勉強し、再チャレンジすることで精神面も強くなることが期待できるでしょう。

そばで見守る保護者にとって、試験結果が可視化され、細かく分析された個人成績表は非常に心強い味方です。
何を間違ったのか、どこが苦手なのか、だけでなく、得意な分野も知ることで効率的に学習が進められますよ。

英検の級と難易度

英検は、5級から1級まで8つの級があり、リーディング(読む)、ライティング(書く)、リスニング(聞く)、スピーキング(話す)の4技能を測ります。

身の回りのものや人を説明するような日常会話から、専門分野の教養を深めるような社会的な題材まで幅広く、実際に英語を使用する場面が想定された試験問題となっています。

英検の級と難易度を一覧にまとめました。

5級 中学初級程度
  • 家族、趣味、スポーツなどの話題
  • 初歩的な語句を用いた短い話や文章から必要な情報を得られる
  • 自分の関心のある事柄について初歩的な語句を用いて簡単に伝えられる
4級 中学中級程度
  • 身近で日常的な話題
  • 初歩的な語句を用いた短い話や文章の概要を理解できる
  • 自身の考えや感想を、初歩的な語句を用いてまとまりのある文やフレーズで簡単に伝えられる
3級 中学卒業程度
  • 身近な話題から海外の文化など
  • 基本的な語句を用いた短い話や文章の概要や要点を理解できる
  • 自身の考えや感想を、理由を含めて基本的な語句を用いて伝えられる
準2級 高校中級程度
  • 身近な話題から海外文化までを含む幅広いトピック
  • 短文、長文の概要を理解できる
  • 情報や自身の考えを、基本的な語句を用いながら伝えられる
準2級
プラス
高校上級程度
  • 日常生活から社会的な題材まで広範囲にわたる話題
  • 短文、長文の概要や要点、詳細を理解できる
  • 情報や自身の考えを、多様な語句を用いながら詳細に伝えられる
2級 高校卒業程度
  • 社会的、国際的な話題
  • 文章や話の展開を把握しながら概要や要点、詳細を理解できる
  • 情報や自身の考えを、展開を考えながら詳細に伝えられる
準1級 大学中級程度
  • 社会的、国際的な話題
  • 複雑な文章や話の展開および概要や要点、詳細を理解できる
  • 情報や自身の考えを、展開や主張と根拠を明確にしながら詳細に伝えられる
1級 大学上級程度
  • 専門的な話題
  • 推論をしながら、複雑な文章や話の展開および概要や要点を理解できる
  • 情報や自身の考えを、主張や根拠の展開を明確にしながら詳細かつ論理的に伝えられる

参考:各級の目安 | 英検 | 公益財団法人 日本英語検定協会

2025年度試験から、準2級と2級の間に新たに「準2級プラス」が導入されます。
これまで2級合格への壁が高いといわれてきた英検をもっと身近に、そして学習者のステップアップをより適切なものにするために設けられました。
級数が一つ増えたことで、基礎の5級から段階的に、着実にスキルアップを図りやすくなったといえるでしょう。

英検の試験方式

英検の試験方式

英検の試験方式には、従来型の試験(ペーパー式)と、コンピューターで受験する英検S-CBTの2種類があります。

従来型の試験

従来型の試験では、一次試験にリーディング、ライティング、リスニング、二次試験にスピーキングを受験します。
5級と4級は一次試験のみですが、スピーキング試験は任意で受験が可能です。
3級以上では、一次試験の合格者が二次試験に進みます。
一次試験に合格して二次試験に不合格の場合、次回の一次試験が免除される一次試験免除制度もあります。

英検S-CBT

英検S-CBTとは、2021年4月からスタートした、コンピューターで受験できる新しい試験方式です。
スピーキング、リスニング、リーディング、ライティングの4技能を1日で測定できる試験で、3級から準1級までの級で実施されています(5級、4級、1級は、従来型での受験)。

  • リーディングとリスニング:コンピューターの画面上でのマウス操作
  • スピーキング:ヘッドセット、マイクからの吹き込み録音
  • ライティング:手書きの筆記型またはタイピング型を選択

原則土曜日に実施されているので、従来型に比べて試験日が多く、同一検定期間内であれば同じ級を最大3回まで受験が可能です。
学校や部活動、習い事の都合に合わせて柔軟に受験日程を決められるので、忙しいスケジュールの中でも無理なく受験できます。
5級と4級を突破した方は、1日で4技能を受験できる英検S-CBTも活用して、より効率的に英語学習を進めていけると良いですね。

まとめ

保護者の方へ向けて、英検とは何か?をテーマに、その魅力と具体的な級・難易度、試験方式をお伝えしました。

中学校でABCから習っていた英語教育は過去のこと、子どもたちの英語学習は、環境も指導方法も試験も変化し続けています。
高校入試、大学入試は、年々難しくなっており、就職や転職においても求められるレベルが上がっているのが現実です。

英語を学ばせたいけれど、どうしたらいいかわからない、という方は、まず英検5級の合格を目指してみると良いでしょう。
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