英検2級は高校卒業レベルと言われており、高校卒業までには何としても取得したい資格ですが、その直前対策として具体的に何をすればいいのでしょうか。
この記事では、英検2級の直前対策として何をすべきかを解説し、表を用いて英検2級の時間配分についても詳しく解説します。ぜひ最後まで目を通してみてください。
英検2級の直前対策
高校卒業までに英検2級に合格できる人の数は増えていますが、合格できない人も一定数います。高校を卒業するまでに、高校卒業レベルと言われている英検2級にぜひ合格したいですね。
2025年度から準2級プラスという検定が開設されますが、これは準2級と2級の間にレベル差があり、準2級合格後、2級に合格するまでに2年近くかかる人が多いため開設されることになりました。高校2年、3年であれば、2級合格を目指すべきですが、高校1年や中学生であれば、準2級に合格後あまり経っていないなら、準2級プラスを受験するのもいいかもしれません。
さて、分野別に直前対策について解説します。
単語・熟語対策
英検2級の単語・熟語対策としては、準2級(準2級プラス)合格後、2級の単語・熟語のテキストを使ってしっかり覚えていきましょう。出る順パス単の英検2級のテキストがおすすめです。英単語・熟語の意味を日本語で丸覚えするだけでなく、それらが文の中でどう使われているかもチェックしていった方がいいです。ジャパンタイムズ出版から出ている「出る順で最短合格! 英検2級単熟語EX」も単語熟語対策におすすめです。
英検2級の直前対策としては、紹介した2冊の単語だけでなく熟語をしっかり見直すようにしましょう。2級は大問1の17問のうち7問が熟語ですので、他の級より熟語の割合が高いです。
ライティング対策
英検®合格のための要約問題 予想問題集 英検1級、準1級、2級対応
英検2級のライティング対策として、ライティング対策の書籍を使うのもおすすめです。2024年度から始まった要約問題の対策には、2024年に発売されたこの要約問題 予想問題集がおすすめです。
英検分野別ターゲット英検2級ライティング問題
ライティング意見陳述問題の対策には、この本がおすすめです。
上記サイトで試し読みができるので、中身を確認してみましょう。ライティング意見陳述問題で、Yesを選んだ場合とNoを選んだ場合の解答例、NG解答例が紹介されており、客観的に見てどんな意見陳述がいいのかがつかめます。ライティング2問は配点が高く、点数を確実に取りたいので、こういった書籍を使って、直前にもライティングの練習問題を解きましょう。
リスニングテスト対策
まずは、英検の公式サイトで過去3回分のリスニングテスト問題を解くようにしましょう。過去問を解いてみて、リスニングテストで7割取れていない場合は、2級リスニングテスト対策の書籍を用意して、練習問題を解いてみましょう。
英検分野別ターゲット英検2級リスニング問題 改訂版
2級のリスニングテスト対策にはこちらの本がおすすめです。サイトから音声をダウンロードすることもできますし、リスニングテスト攻略のコツがつかめる本です。
英検2級の時間配分
次に、英検2級の時間配分について詳しく見ていきましょう。
英検2級の筆記試験は85分、リスニングテストは約25分です。
筆記試験を解いている間に、リスニングテストの選択肢に5分ぐらい目を通しておくことをおすすめします。残った80分を筆記試験の問題を解くのにどのように割り当てていくかを考えると、次の表のようになります。
技能 | 形式 / 問題数 | 問題数 | 推奨時間(分) |
[1] リーディング | 短文の語句、空所補充 | 17 | 10 |
[2] リーディング | 長文の語句、空所補充 | 6 | 15 |
[3] リーディング | 長文の内容、一致選択 | 8 | 20 |
[4] ライティング | 英文要約 | 1 | 15 |
[5] ライティング | 英作文 | 1 | 20 |
リスニング 第1部 | 会話の内容、一致選択 | 15 | 12 |
リスニング 第2部 | 文の内容、一致選択 | 15 | 13 |
上記の表の推奨時間は目安ですが、問題の内容や難易度を考慮した上で、時間を割り当てています。大問1の「短文の語句、空所補充」を時間をかけて解いている生徒さんを見かけますが、大問1 に20分も30分もかけてしまうと、大問4と大問5のライティングや大問2と大問3の長文読解に十分な時間がかけられません。ですので、大問1は日頃から10分で解く練習をしておくことをおすすめします。大問1の問題が10分で解けないのは、単語熟語を英文の中での使い方も含めて学べていないからとも言えます。
大問1、大問2、大問3のリーディングで650点、大問4、大問5のライティングで650点が割り当てられているので、大問1の17問を解き終えたら、大問4と大問5に移り、上記の表の推奨時間に基づいてライティングをすることをおすすめします。大問4と大問5はそれぞれ1問ずつですが、ある程度時間をかけてきちんと書かなければ点数が取れません。大問5の意見陳述のライティングが得意で大問4の要約が苦手なら、その時間配分を入れ換えるのもありでしょう。大問2と大問3の長文はそれぞれ2題で6問と8問ですが、先に設問に目を通して素早く読んでいく必要があります。
先ほどもお伝えした通り、リスニングテストの前に、リスニングテストの選択肢に5分ぐらい目を通しておくのがおすすめです。リスニングテストは、第1部が約12分、第2部が約13分のテストです。第1部は男女の会話問題が15問、第2部はパッセージを聞いて1問の質問に答える形式です。
第1部、第2部ともに1回しか読まれませんが、リスニングテストではあまり難しい単語は使われていませんし、比較的聞き取りやすい英語だと言えます。第2部のリスニングテストが難しいと感じる人は、第2部の形式のリスニング問題を何度か解いて練習しましょう。ただ問題を解くのではなく、解き終わった後、答え合わせをして、間違えた箇所を中心に英文スクリプトをチェックするのがおすすめです。
英検2級を受験する際に留意すべきこと
英検2級の過去問を実際に解いていただくとお分かりいただけると思いますが、結構ボリュームがあり、盛りだくさんの試験になっています。
「2級の問題は時間をかければ、点数が取れるんだけど… 」では合格するのが難しい試験ですので、時間配分にも十分気を配り、戦略を持って臨みましょう。英検上位級は時間配分にも配慮しないと、制するのが厳しい試験です。
英検2級は一次試験に合格できれば、二次試験は合格率が約80%とも言われていて、二次試験受験者の5人に4人が合格できる試験です。二次試験は一度落ちても、一次試験の合格資格は一年間有効なので、残り3回のうちに合格できれば、合格証書を手にすることができます。
受験者本人が時間配分に気を配って試験を受けられればいいのですが、大人なら自分で気づいてできそうなことも、高校生以下の学生の場合、自分で気づいて実践するのが厳しいこともあるでしょう。英検2級になかなか合格できない高校生もいますが、親御さんは合格できないことを責める前に、「なぜ合格できないのか、何を勉強して、本番で何を実践すれば合格できるのか」を冷静に分析し考えて、声を掛けてあげてほしいです。合格できない原因は一つではない可能性が高いので、その原因をひとつひとつ丁寧に取り除いていくことが大事です。
高2、高3で追い込まれて英検2級を受験するのも大変ですので、小学校中学校の頃から計画を立てて、英検取得に取り組んでおくのもおすすめです。
まとめ
英検2級の直前対策として何をすべきかと時間配分について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
直前対策としてすべきことは、どれだけ英検2級の対策ができているか、仕上がり具合によっても変わってきますが、ここで紹介した書籍なども活用して直前対策に取り組んでみてください。
合格するためには時間配分も大事ですので、どのパートにどれぐらい時間を配分するかを意識して受験し、合格を目指していただきたいです。