英検2級は、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4技能にそれぞれ650点ずつ割り当てられており、合計で2600点です。リーディングパートは大問1~大問3ですが、ここでもしっかり点を取って、合格を目指したいですね。
この記事では、リーディング問題の攻略についてそのコツや役に立つ書籍を解説します。ぜひ最後まで目を通してみてください。
英検2級のリーディングとは?
英検2級のリーディングは、大問1~大問3までで、大問1は短文の語句、空所補充の17問、大問2は2題の長文の語句、空所補充の6問、大問3は2題の長文の内容、一致選択の8問です。
リーディングパートの問題は合計31問ですが、リーディングというのは長文読解と捉えられることが多いです。
英検2級のリーディング攻略のコツ
大問1は単語熟語問題とも呼ばれ、単語熟語の知識がないと得点するのが厳しいですが、ここも短文の語句、空所補充です。2級レベルの単語熟語をたくさん覚えて対応することが重要ですが、大問1でもリーディング力が試されています。単語熟語を文の中でどのように使うかを意識して覚えることが、得点アップにつながります。
大問2の2題の長文は、3つのパラグラフから成る長文で、空所に適切な語句を入れていきます。全文を読まなくても前後の文を読めば、空所に入る語句は選べますが、論理的に意味がつながるように語句を選ぶことが重要です。例えば、空所の次の文がFor example, …となっていたら、そこでどんな例が挙がっているのかを確認して、その例に論理的につながるように語句を選びます。例を挙げて説明します。
Temperature and Sleep
The quality of sleep is greatly ( 21 ). For example, some people have had the experience of not being able to sleep because of noise from their neighbors or busy roads.
(21) 1 concerned by their parents 2 reduced when they are full
3 influenced by the environment 4 important when they have a fever
2024年度2級第3回問題より一部抜粋
「睡眠の質は大いに( )。例えば、隣人や騒がしい道路からの騒音のせいで眠ることができない経験を持った人もいる。」という文で、空所に入るのは、何番でしょうか?
答えは、3 influenced by the environment「環境によって影響される」ですね。「環境」の例として挙げられているのが、「隣人や騒がしい道路からの騒音」です。
また、長文にタイトルがある場合は、タイトルにもその文が伝えたいテーマが込められているので、タイトルも意識しながら読むことが重要です。この読解文の場合、タイトルは「温度と睡眠」です。冒頭は先ほどのような感じで始まりますが、この後、温度の話も出てきます。
読解文を読む上で、「接続詞」に注目することも大事です。”However”「しかしながら」や ” Nevertheless”「それにもかかわらず」など逆接の接続詞が出てきたら、それまで述べてきたことと流れががらりと変わります。順接の接続詞”And”, “Therefore”, “Thus”や内容を付加する接続詞 “Moreover” “Furthermore”が出てきても流れは大きくは変わりません。内容理解の問題を解く上で、逆接の接続詞に注目することが重要です。
大問3の2題の長文は、1題がEメール問題3問、もう1題が4パラグラフから成る長文問題5問です。3AのEメール問題の方が短めで解きやすいので、そちらから解いて確実に点を取るようにしましょう。
3Bの長文は内容理解の問題です。長文が長めなので、選択肢に先に目を通しておき、その答えを見つけようという意志を持って長文を読むことをおすすめします。3Bの問題は長文が長いし、読むのが大変だなとため息をついてしまうこともあるでしょうが、ある出題傾向があります。その出題傾向は、以前からあったのでしょうが、近年その傾向がますます強まってきているように思います。
その出題傾向とは、3Bの長文の答えの選択肢の英文には、本文の言い換え表現が使われていることが多いということです。本文の語句を少し引用している選択肢も含まれていますが、根本的に内容が少し違う場合もあるので、本文の語句が使われているからといって安易に選択肢を選ばないようにしましょう。
英検2級攻略に役に立つ書籍の紹介
2級のリーディング対策としては、まず英検公式サイトの過去問3回分を解くことをおすすめしたいです。それを解いた際に、正解数が7割未満の場合には、英検2級リーディングの書籍を購入し、たくさん問題解いて練習してみましょう。
リーディング対策のテキストをいくつか紹介します。
英検分野別ターゲット英検2級リーディング問題 改訂版
旺文社から2022年07月06日に発売された英検2級リーディング対策専門のテキストです。リーディングについて基礎から学べます。38長文あるので、練習問題を解くことで、着実に力をつけられます。巻末には特に知っておきたい単語リストを収録されているので、英検2級の長文を理解するのに役立ちます。
最短合格! 英検®2級 リーディング&リスニング問題完全制覇
先ほど、英検2級の読解問題では、選択肢に言い換え表現が使われているとお伝えしましたが、この言い換えを理解し、見抜いていくことでリーディング力をアップしていく練習ができるように配慮して編集されています。
2級ではリスニングでも、パッセージで話していることが、選択肢で言い換えられていることがあるので、リスニングにおける言い換え表現についても学べます。
まとめ
英検2級リーディング攻略のコツについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
まず、英検2級のリーティングでどんな問題が出題されているのか、問題の出題傾向を理解することが重要です。問題の出題傾向を理解した上で、それにどう対処していくか対策を立てていきましょう。
大問2のリーディングについては、2024年度第3回の過去問から一部抜粋して紹介しましたが、論理的に考えて答えを選ぶことが重要だということが伝わっていれば幸いです。
大問3は内容理解を問う問題ですが、3Bの長文読解は長く、選択肢に言い換え表現が登場します。言い換え表現が登場することを知らずに受験する方もいますが、そういった方は英検2級の出題傾向が理解できていないと言えます。
英検2級リーディング対策用のテキストも紹介しましたので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。単語熟語を丸覚えすることに注力するだけでなく、論理的な思考も鍛えていきたいですね。
長文読解は、出題される問題によって解きやすい問題とそうでない問題があるでしょうが、日頃から長文を読むのをいとわずに取り組んでおくことが、本番で実力を発揮するコツだと思います。