「英検5級はどのくらいのレベル?」
「5級は小学生には難しい?」
このようなお悩みを抱えていませんか?
英検の受験を検討されている保護者のみなさんにとって、初めての英検は、知らないこと、わからないことが多くとても不安ですよね。
「英語」の試験というだけで、さらにハードルが高く感じてしまう方もいるのではないでしょうか。
今回は、英検を受けようかなと検討されている保護者の方へ向けて、5級のレベル、合格率、合格点、難易度を解説していきます。
英検5級のレベル
英検は、5級から1級まで8つの級があり、身の回りのことを話題にした日常会話から、教養を深める社会的な題材まで、実際に英語を使用する場面を想定して出題されています。
5級は、中学初級レベルの英語力とされており、英語学習初心者や最初の受験に適した級です。
英検の公式ホームページでも、「英語を習い始めた方の最初の目標」と書かれていて、英語の基礎固めとして有効であることがわかります。
英語を習い始めた方の最初の目標。家族のこと、趣味やスポーツなど、身近な話題が出題され、英語の基礎固めに最適です。
基礎力の定着が目標とされている5級では、以下のような能力が求められます。
- 日常的な話題について、初歩的な語句を用いた短い話や文章を理解できる
- 必要な情報を得たり、自分の関心のある事柄を初歩的な語句を用いて簡単に伝えたりできる
- 合格に必要な語数は、約300〜600語程度
合否は、リーディングとリスニングの一次試験(筆記)による判定となります。
任意で録音形式のスピーキングテストも受験できますが、合否結果に影響はありません。
今後、上の級を受験する予定であれば、受けておくのがおすすめですよ。
英検5級の合格率
英検5級の合格率は、80%前後といわれています。
2016年度から、合格基準に「英検CSEスコア」が導入されたことで、合格スコアに達したかどうかによって合否が判定されるようになりました。
これまでは、問題の合計正答数が合否を分けていましたが、現在はリーディングもリスニングも、それぞれ均一に合格スコアを満たさないと合格できなくなっています。
「読む」「聞く」の技能をバランスよく正答することが必要になったので、基礎の5級といえど、10年前と比べると難しくなったともいえるでしょう。
英検5級の合格点
英検5級の合格点は、850点満点中419点です。
これはリーディングとリスニングの合計CSEスコアで、それぞれ満点は425点なので、6割程度の正答率が合格の目安となります。
英検CSEスコアによる合否判定は、級ごとに合格基準スコアが固定されています。
どの級においても、測定する技能をバランス良く正答することが重要で、5級ではリーディングとリスニングどちらも6割以上正答できていて合格となります。
各級の満点スコア
5級 4級 3級 準2級 準2級プラス 2級 準1級 1級 425 500 550 600 625 650 750 850
各級の合格基準スコア
級 一次試験
合格基準スコア二次試験・スピーキングテスト 合格基準スコア
5級 419 266 4級 622 324 3級 1103 353 準2級 1322 406 準2級プラス 1402 427 2級 1520 460 準1級 1792 512 1級 2028 602
英検5級の難易度
英検5級は、決して難しい試験ではありません。
基礎がしっかり定着していれば、小学生でも合格が目指せる試験です。
英検5級合格に必要とされる語数は、約300〜600語程度で、日常的なコミュニケーションで求められる基本的な単語がほとんどです。
- 代名詞
I(わたし)、you(あなた)、he(彼)、she(彼女)など - 名詞
曜日、月、天気、色、時刻、食べ物、スポーツ、国など - 動詞
run(走る)、write(書く)、make(作る)、look(見る)、give(あげる)など - 助動詞・疑問詞
can(できる)、what(何) when(いつ)、 where(どこ)、 how(どのように)など
英語の基礎が出題される5級は、中学1年生で習う文法が中心ですので、中学生にとっては授業の復習として、小学生にとっては、英検対策が学校の授業の予習として非常に役立ちます。
これからの長い学生生活において、英語の学習を避けては通れません。
英検5級の受験を通して中学英語の基礎を習得し、さらに上の級を目指して前向きに取り組んでいけるといいですね。
英検5級の過去問
英検5級は一次試験の筆記試験のみで合否が判定されます。
筆記試験は、リーディング25問、リスニング25問で構成されており、リーディングの後に、リスニング問題が放送されます。
リーディング
大問1 | 短文の空所補充 | 15問 |
大問2 | 会話文の空所補充 | 5問 |
大問3 | 語句の並べ替え | 5問 |
リスニング
第1部 | 会話の応答文選択(イラスト付き) | 10問 |
第2部 | 会話の内容に一致選択 | 5問 |
第3部 | イラストの内容一致選択 | 10問 |
では、英検5級は、実際にどんな問題が出題されるのか、直近の過去問 を一部抜粋し、解答のポイントともに紹介します。
次の(1)から(15)までの( )に入れるのに最も適切なものを 1, 2, 3, 4 の中から一つ選び、その番号のマーク欄をぬりつぶしなさい。
1)Hiroko always has candy in her ( ). She gives it to her friend.
1 pencil 2 knife 3 pocket 4 sea
2)After school, I often have a tennis ( ) at the park.
1 lesson 2 eraser 3 door 4 tree
1)の答えは 3 pocket です。
【ポイント】
- 主語がHirokoであり、sheと言い換えられているとわかる
- hasの原型がhave(持っている)とわかる
- candy in で「キャンディが入っている」とわかる
2)の答えは、1 lessonです。
【ポイント】
- After schoolが放課後を意味するとわかる
- a tennisとat the parkから、「公園で」と「テニスの何か」を導き出せる
次の(21)から(25)までの日本文の意味を表すように 1 から 4 までを並べかえての中に入れなさい。そして、1番目と3番目にくるものの最も適切な組合せを 1, 2, 3, 4 の中から一つ選び、その番号のマーク欄をぬりつぶしなさい。
1)あなたはどうやって駅へ行きますか。
( 1 go 2 do 3 how 4 you )to the station?1 3─4 2 1─3 3 2─1 4 4─2
2)父は毎朝、一杯のコーヒーを飲みます。
My father( 1 of 2 has 3 cup 4 a )coffee every morning.1 4─2 2 2─3 3 3─4 4 1─ 4
1)の答えは、1 3─4で、正しい文は、How do you go to the station? です。
【ポイント】
- 方法を聞くhow(どのように)で始まる疑問文だとわかる
- to the stationと続くのにふさわしい動詞がgoであるとわかる
2)の答えは、2 2─3 で、正しい文は、My father has a cup of coffee every morning.です。
【ポイント】
- 「飲む」を意味する動詞がhasであると判断できる
- a cup of coffeeが「一杯のコーヒー」を表す決まったフレーズとわかる
空所補充と並べ替え問題を紹介しましたが、リスニング問題も、使われている単語やフレーズはとても基本的なものばかりです。
英検5級は、英語学習の最初の目標にふさわしい試験であり、合格できれば基礎がある程度できているとわかるので、4級への学習もスムーズに進められるでしょう。
まとめ
お子さんが英検5級を受験するにあたり、保護者の方へ向けて英検のレベルや合格率、合格点、難易度を解説しました。
英検5級は、英語の基礎力が問われる英検の最初の目標です。
出題されるのは絶対に必要な基本的英単語や熟語、文法なので、地道にコツコツ勉強することで確実に合格をつかみ取れるといえます。
お子さまと二人三脚、親子で一緒に基礎を学び、英検ファーストステップである5級の合格を目指していきましょう!