「勉強時間は足りているのか」
「直前対策はどうすればいい?」
「初めてだからとにかく不安…」

英検の試験日が近づいてくると、焦りや不安が日に日に強くなってきてはいませんか?
お子さんが初めての英検を控えている保護者の中には、当日までソワソワ、ドキドキ、自分まで緊張して落ち着かないという方も少なくないでしょう。

そこで今回は、お子さんが英検5級を受験予定の保護者の方に向けて、試験の時間配分と直前対策、そして前日と当日のベストな過ごし方をご紹介します。

英検5級の時間配分

英検5級の時間配分

英検5級は、筆記の一次試験のみで合否が判定されます。
一次試験はリーディング25分とリスニング20分の2つのパートに分かれています。

試験時間を上手に使って確実に得点するためには、時間配分をしっかり把握して練習を積んでおくことがとても大切です。

リーディングのポイント

リーディングは、大問1からから大問3までの3部構成で合計25問です。
20分で解答を終え、残りの5分で見直し、最後にリスニングの選択肢に目を通しておくのが理想的な時間配分といえるでしょう。

大問 内容 問題数 解答目安時間
大問1 短文の語句空所補充問題 15問 8~9

(1問あたり30秒)

大問2 会話文の空所補充問題 5問 5~6分

(1問あたり60秒)

大問3 日本文付き短文の語句整序問題 5問 5〜6分

(1問あたり60秒)

解答はマークシート式なので、1つでもずれると解答が全滅してしまう恐れがあります。
見直し時間を確保できるよう、試験前には必ず時間を計り、時間内に問題を早く解く練習をすることをおすすめします。

なお、問題用紙への記入は自由ですので、試験当日は、問題用紙に解答を記しておくのが賢い方法です。
選択した番号(解答)に丸をつけたり、下線を引いたりして、見直し時にパッと見てわかりやすいような工夫をしておきましょう。

リスニングのポイント

リスニングも、第1部から第3部まで3部構成で合計25問です。
音声にしたがって進んでいくため、時間配分は必要ありませんが、順番を間違えずに素早く解答する高い集中力と判断力が求められます。

大問 内容 問題数 所要時間
第1部 会話の応答文選択 10問 20分

(解答時間は10秒ずつ)

第2部 会話の内容一致選択 5問
第3部 イラストの内容一致選択 10問

英文は2度ずつ放送され、解答時間は設問ごとに10秒と決まっているため、流れてくる音声を聞き逃さないよう集中して解答していかなければなりません。

リスニングで、少しでも心に余裕を持たせるためには、リーディングの解答時間を使って、あらかじめリスニング問題を確認しておくことがとても重要になります。
すべてを確認できなくても大丈夫、最初の数問に目を通しておくだけでも、落ち着いて音声に集中できるので、スムーズに問題を解き始められるでしょう。

英検5級の直前対策

英検5級の直前対策

英検5級の試験が近づいてきたら、直前対策として単語力の強化や過去問演習、苦手分野の克服に注力していきましょう。

直前対策としておすすめの3つの勉強法をお伝えします。

単語力の強化

5級合格に必要な語数は600語程度といわれており、レベルは中学1年生で習う単語や熟語が中心です。
単語は、英語の基礎となるものですので、知っていれば知っているほど問題を理解しやすくなります。

5級で出題される単語の例

動詞 名詞
see
go
talk
run
help
swim
make
play
listen
teach など
school
book
dog
car
house
hour
summer
food
today
week など

リーディングでは、大問1のほとんどが単語や熟語の知識を問う問題となっています。
また大問3の語句整序でも、選択肢にある単語の意味がすべてわかっていれば、すぐに正答を導きやすくなります。
単語や熟語は、直前対策として最も手を抜いてはならない部分といえるので、最後の最後まで粘り強くインプットを続けることが大切です。

市販の単語帳を使ったり、スマートフォンやタブレットのアプリを利用したりして繰り返し練習しましょう。
ゲーム感覚で、親子で単語クイズを出し合うのも楽しく勉強できておすすめですよ。

過去問を解く

直前対策として、過去問を解くことは欠かせません。
単語と文法の知識がしっかり頭に入っているかをチェックするには、演習を重ねる以外に方法はないでしょう。
問題形式に慣れ、時間配分の感覚を鍛えるためにも、過去問は数年分を繰り返し解く必要があります。

5級の試験時間は、リーディング25分、リスニング20分の計45分です。
子どもにとっての45分間はとても長く、高い集中力が必要になります。
過去問を解く際は、試験当日とできるだけ似た環境を用意して、本番を模したリハーサルをしておくと良いでしょう。

過去問は、英検の公式サイトでの無料ダウンロードと購入の2通りで入手が可能です。
公式サイトには過去3回分の過去問と解答が載っていますが、詳細な解説がほしい場合は、購入をおすすめします。

🔳「5級の過去問・試験内容 」(日本英語検定協会)

🔳「2025年度 英検5級過去問題集」(Gakken)

🔳「2025年度版 英検5級 過去6回全問題集」(旺文社)

🔳「英検®5級過去6回問題集’25年度版」(成美堂出版)

苦手分野の特定

過去問を解いた後は、間違えた問題や理解が乏しい苦手分野を特定し、速やかに対策をとりましょう。
試験直前期は、限られた時間をいかに有効活用できるかが、合格のカギを握っています。

間違えた問題を分析して、なぜ間違えたのか、どこがわかっていなかったのかを明確にすることで、苦手分野が特定できます。
単語の知識不足の場合は、単語力強化を、文法の理解不足であれば、参考書や同様の演習問題を、リスニングで間違いが多ければ、CDやダウンロードによる音声教材の聞き取り練習を積みましょう。

試験の前日と当日のベストな過ごし方

試験の前日と当日のベストな過ごし方

試験の前日は、できるだけリラックスして過ごし、早く寝ることが何よりも大切です。
初めての英検を翌日に控え、受験者であるお子さんは、おそらくとても緊張していることと思います。
保護者の方は、特別なことはせず、普段通りの生活を送らせてあげるようにするだけでも、安心して当日を迎えられるでしょう。

前日の過ごし方

  • 受験票や筆記用具などの持ち物の準備
  • 試験会場と交通経路、開始時間を確認
  • 早く寝てしっかり睡眠を取る

試験前日は、受験票や筆記用具などの持ち物を準備し、会場や交通機関の時間、地図の確認を済ませておくと安心です。

夜遅くまで参考書や問題集とにらめっこするようなことは絶対に避けてください。
気持ちが高ぶって眠れなかったら、リラックスできる音楽を聞いたり、軽くストレッチをしたりするのもおすすめです。
本番で最高のパフォーマンスを発揮するために、前日はとにかく早く寝て、十分な睡眠をとりましょう。

当日の過ごし方

  • いつもより早く起きる
  • 必ず朝食をとる
  • 時間に余裕を持って出発する

当日は、いつもより早めに起きて、必ず朝食をとってください。
脳のエネルギー源となる炭水化物(ご飯やパン)を中心に、タンパク質やビタミンなども摂取できると良いですね。

電車の遅延や道路の渋滞などに備え、時間に余裕を持って出発し、早めに会場に到着しておくことも大切です。
会場に着いたら、あまり周囲の受験生を見ないようにするのもポイントです。
周囲の音や話し声が気になる場合は、イヤホンでリスニング音声を聴きながら、脳内を英語モードに切り替えておくのもおすすめですよ。

保護者の方が険しい表情をしていると、お子さんは余計不安になってしまいます。
心配でたまらない気持ちをグッと堪えて、落ち着いて、そしてにこやかに「大丈夫だよ。」と伝えてあげてくださいね。

まとめ

お子さんが英検5級を初めて受験予定の保護者の方に向けて、試験の時間配分と直前対策、前日と当日のベストな過ごし方を紹介しました。

英検5級は、英語の基礎となる単語と文法が出題される最初のステップです。
単語と文法を覚えると同時に、時間配分に合わせた過去問の演習を重ねることで合格へ近づきます。

前日と当日は、できるだけリラックスすることを心がけてください。
大丈夫!これまでやってきたことを信じて、気持ちを強く持って試験に挑みましょう。