英検準1級は、単語力だけでなく熟語力も問われる試験です。

特にリーディングやリスニングで、意味のかたまりとして登場する「熟語(イディオム)」の理解度は、合否を分ける重要なポイントとなります。

特に高校生以下のお子さんが英検準1級を目指す場合、学校でまだ習っていない表現や、教科書には登場しないような実用的な熟語が多く出題されるため、家庭や自己学習での勉強が非常に大切になります。

この記事では、英検準1級でよく出る熟語を一覧で紹介しつつ、効果的な覚え方や学習方法をわかりやすく解説していきます。

保護者が子どもと一緒に取り組める工夫もご紹介しますので、ぜひご家庭での学習サポートにお役立てください。

英検準1級で熟語(イディオム)が出るのはどこ?

英検準1級で熟語(イディオム)が出るのはどこ?

英検準1級では、熟語は主に以下の場面で出題されます

  • リーディング第1問の空所補充(イディオム問題)
  • 長文読解内のフレーズ動詞(phrasal verbs)
  • リスニング第2部・第3部の日常表現

特に第1問では、18問中4問程度は熟語の意味を問われます。

純粋な熟語の知識を問われる問題が4問、そして長文でも熟語は出てきますから、対策しない手はありませんね。

【頻出熟語まとめ】英検準1級によく出る熟語一覧

以下は、英検準1級でよく出題される熟語(句動詞・イディオム)をまとめた一覧です。

受験するお子さんや、サポートする保護者の方もご一緒に、この一覧をお役立てください。

熟語 意味
account for 説明する
adhere to 固執する
back up 支援する/後押しする
break down 故障する/挫折する
break out 勃発する
bring about 引き起こす
call for 要求する
carry out 実行する
come across 偶然出会う
come up with 思いつく
count on 頼る
cut down on 減らす
deal with 対処する
drop out of 脱退する
face up to 立ち向かう
figure out 理解する
fill out 書き込む
get along with 仲良くやる
get over 克服する
give in 屈する
go through 経験する
hold on 待つ
keep up with ついていく
lead to ~につながる
live up to 期待に応える
look after 世話をする
look into 調査する
look up to 尊敬する
make up for 埋め合わせる
pass out 気絶する
put off 延期する
put up with 我慢する
rely on 頼る
result in ~という結果になる
run into 偶然出会う
run out of ~を使い果たす
set up 設立する
show up 現れる
stand for 表す
stick to 固執する
take after 似ている
take on 引き受ける
take part in 参加する
think over よく考える
turn down 拒否する
turn out ~という結果になる
turn up 現れる/音量を上げる
work out うまくいく/解決する

選出した英熟語は、以下に記載するWEB辞書サイトから英検準1級のレベルとされる「7,500~9,000語レベル」と表記された英熟語や、英検準1級の過去問でよく見られる英熟語から選びました。

英辞郎 on the WEB

英ナビ!

goo辞書

英検準1級過去問

英検準1級に出る熟語の効果的な覚え方と学習方法

英検準1級に出てくる熟語を、効果的に覚えられる勉強方法をお伝えします。

1. セットで意味を丸ごと覚える

熟語は単語単体の意味とは違うことが多いため、「ひとまとまりの意味」として覚えることが大切です。

たとえば、”give in” は「与える+中に」ではなく、「屈する」という意味で使われます。

なので、「必ずしも英単語同士の意味を組み合わせたら、意味がわかるわけじゃない」という意識で覚えていくことが大切です。

「”give”も”in”も意味を知ってるけど、”give in”というまとまりになったら『屈する』の意味が頭に浮かぶ」状態にするのが理想ですね。

2. 例文や過去問と一緒に覚える

例文や過去問と一緒に覚えることで、実際の使い方や文脈がわかり、記憶に残りやすくなります。

例えば、英熟語ノートなどでなかなか覚えられなかった熟語を、英検準1級の過去問などで見かけたらどう感じるでしょうか?

「うわー!英熟語ノートで見た熟語なのに、わからなかった!」という気持ちになり、より一層記憶に残りやすくなるわけですね。

また、「この熟語、過去問で経済の話をしてる時に出てきたな……」といった印象から、正しい意味を紐づけて思い出しやすくなることも期待できます。

なので、単語帳などに記載された熟語表を見るだけでなく、過去問に出てくる実際の英文や、例文と一緒に覚えるのが効果的だと言えるわけですね。

3.覚えた熟語を使って簡単に英作文をしてみる

覚えた熟語を使って簡単い英作文をしてみるのも効果的です。

例えば、”live up to”(期待に応える)であれば、The daughter studied hard to live up to her parent’s expectations.(その娘は両親の期待に応えるため一生懸命に勉強した。)といった感じで、簡単に作文してみるイメージです。

自分の頭で熟語を使って英語を作ることで、効果的に熟語の意味を覚えることが期待できるわけですね。

保護者ができるサポートのポイント

保護者ができるサポートのポイント

英検準1級に出てくる熟語を覚えるために、保護者は以下の点からサポートしてあげることができます。

熟語を一緒に音読したり、クイズ形式で出題してあげる

お子さんが覚えた熟語を、保護者が声に出して読み上げ、意味を答えるクイズ形式にすると、「覚えた熟語を思い出す作業」が生まれるので、記憶の定着に大変役立ちます。

日常会話に出てきた熟語を親子で一緒に使ってみる

“put up with”(我慢する) や “come up with”(思い出す) など、日常生活の中にも英検準1級によく出る熟語表現はたくさんあります。

こうした、自分に関わる日常生活と熟語表現が結びつくことで、スムーズに記憶の定着を促(うなが)すことができますよ。

復習のきっかけを作る

英語の授業やリスニング教材などで出会った熟語を、家庭でもう一度振り返ることができると、記憶の定着に大変役立ちます。

「今日の問題で出てきた carry out、前に覚えたやつだよね」といった声かけが、頭の中にある記憶の回路を刺激して、「反復する=定着する」というプロセスを引き起こせるわけですね。

まとめ

この記事では、英検準1級の熟語表現について以下の点からお伝えしました。

  • 英検準1級では、熟語(イディオム)も重要な出題ポイントの一つ。
  • 英検準1級の熟語(イディオム)表現の一覧まとめ
  • 頻出熟語は「意味をセットで覚える」「例文で覚える」ことで定着度が高まる。
  • 過去問や実際の長文で熟語を「見つける」「気づく」経験が記憶を強化する。
  • 保護者も、音読や熟語クイズ、日常会話での熟語の紐づけなどで効果的なサポートができる

英検準1級の合格には、単語だけでなく熟語(イディオム)の理解が大切です。

熟語を知らないことで、長文読解が苦しくなったり、リスニングの問題を取りこぼしてしまうことも少なくありません。

逆に言えば、熟語をしっかり押さえることで得点を大きく伸ばすこともできます。

この記事でお伝えした内容が、お子さんの英検準1級合格に貢献できれば幸いです。