アメリカのスイーツと言えば、「クッキー」を思い浮かぶ方も多いと思います。アメリカ旅行に行ったことがある方は経験したことがあるとは思いますが、現地で作られるクッキーは日本のクッキーと違ってサクッとしておらず、しっとりしていることが多いです。そのソフトな触感と甘さに虜になって、「クッキーはアメリカンスタイル派」と言う方も少なくありません。ここでは、そんなアメリカのクッキーの特徴と、最近のヘルシーブームで使われる人気の材料やスタイルを紹介していきます。
アメリカのクッキーは日本とどう違う？
アメリカのクッキーは、日本のクッキーと違うところがいくつかあります。
見た目と味の違い
まずは、クッキーのサイズと厚みが異なります。アメリカのクッキーは大きくて厚めの「ソフト＆チューイー」（soft and chewy)（中がしっとり）なクッキーが主流です。一方で日本：小ぶりで、薄くてサクサクしたタイプが多いです。お菓子売り場に並ぶのもこのタイプですよね。
また、 甘さと具材も大きく異なります。アメリカのクッキーはかなり甘めで、チョコチップ、マシュマロ、ナッツ、キャラメルなどがゴロゴロ入っています。日本のクッキーは甘さ控えめで、具材も控えめです。チョコチップも小さめで、生地とのバランス重視しているものが多いです。
手作り・家庭の味文化
アメリカでは、クッキーを家庭で焼く文化が強く、レシピのバリエーションも豊富です。焼きたてをミルクと一緒に食べるのが定番です。（もちろん、日本のクッキーもミルクに合いますが。）
日本のクッキーは、どちらかというと手作りよりも市販のものが主流。家庭で焼くことはあるが、アメリカほど日常的ではない。
市販品のスタイル
アメリカのお店でクッキーを買うと、かなりの大容量で個包装されていない場合も多いです。スーパーで「ベイク用」の冷蔵生地もよく売られている。この「ベイク用」を購入すれば、簡単に家でクッキーを作ることができます。
日本でクッキーを購入すると、小分け包装が多く、シェアしやすい形。デザイン性が高く、ギフト用途にも対応していいます。また、最近では細かいデザインのアイシングや形にこだわるお店も多いです。アメリカにもアイシングクッキーはありますが、いまいちデザインが荒く、日本のパティシエの技術の方が一般的に高いと見られます。
日本のアメリカンクッキーブーム
日本でも最近はアメリカ風「チューイークッキー」や「NYクッキー」が流行してきているので、徐々にスタイルの幅は広がっています。
チューイーで分厚い「NYクッキー」ブーム
日本では近年、「ニューヨーククッキー」や「アメリカンクッキー」の名前で、厚みがあって中がしっとりしたタイプが話題になっています。例えば、都内では原宿・表参道、代官山などのおしゃれなベイクショップやカフェが火付け役となり、カラフルなM&Mやゴロゴロのチョコ入りなど、ビジュアルのインパクトがあるクッキーを販売しています。これらのクッキーはまた、InstagramやTikTokで映える断面やチョコとろける瞬間が人気で話題になっています。
「スターバックス」がもともとの火付け役？
「スターバックス」のクッキーはソフトかつチューイーな触感であり、長年お客さんに親しまれています。そんな定番クッキーをわざわざおやつとしてコーヒーのお供にしたい、という方も多くいることからスターバックスの普及と共にアメリカンなクッキーが日本人の生活に定着していったのでしょう。
アメリカンなチューイー・チョコチップクッキーのレシピ
ここでは、アメリカンスタイルの「ソフトでチューイー（しっとり＆もちっと）なチョコチップクッキー」の基本レシピを紹介します。家庭で簡単に作れるのに、かなり本格的な仕上がりになります。
材料（約12〜15枚分）
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無塩バター（室温に戻しておく）・・・100g
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ブラウンシュガー（なければ三温糖でもOK）・・・100g
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グラニュー糖・・・50g
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卵（Mサイズ）・・・1個
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バニラエッセンス・・・小さじ1
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薄力粉・・・150g
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ベーキングソーダ（重曹）・・・小さじ1/2
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塩・・・ひとつまみ
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チョコチップ（または板チョコを粗く刻んだもの）・・・100〜150g
作り方
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下準備
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オーブンを170℃に予熱。
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バターは室温に戻しておく。
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バターと砂糖を混ぜる
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ボウルにバター、ブラウンシュガー、グラニュー糖を入れ、泡立て器かハンドミキサーでよくすり混ぜる（クリーム状に）。
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卵・バニラを加える
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卵とバニラエッセンスを加え、さらによく混ぜる。
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粉類を加える
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薄力粉、ベーキングソーダ、塩をふるい入れ、ゴムベラでさっくり混ぜる。
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チョコを加える
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チョコチップを加えて全体を均一に混ぜる。
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冷蔵庫で生地を寝かせる（重要！）
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ラップをして30分以上冷蔵庫で休ませると、焼いたときに広がりすぎず、よりチューイーに。
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天板に並べて焼く
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生地をスプーンまたはアイスディッシャーですくって天板に間隔をあけて並べる（1個30〜40gが目安）。
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170℃のオーブンで10〜12分焼く。縁が軽く焼けて中心が柔らかい状態がベスト。
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冷ます
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焼き上がったら天板のまま5分放置し、その後ラックなどに移して冷ます。
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ヘルシー志向のアメリカ人が使う主な代替材料
実は、アメリカでは健康志向な人たちの間でもクッキーは人気です。そういう人たちは以下のような代替材料を使って、クッキーをよりヘルシーにアレンジしています。置き換えなので、家ヘルシーなクッキーを作りたい方は参考にしてみてください。
小麦粉の代わり
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オートミール（オーツ粉）：食物繊維が豊富で腹持ちが良い。
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アーモンドフラワー（アーモンドパウダー）：グルテンフリーで低糖質、ナッツの香ばしさが出る。
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ココナッツフラワー：糖質控えめで甘みも少しある。
バターの代わり
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ココナッツオイル：植物性で中鎖脂肪酸が含まれ、香りが豊か。
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アボカド：つぶして使えば脂質源として代用可能。しっとり感が出る。
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ピーナッツバター・アーモンドバター：植物性の脂質＋たんぱく質も摂れる。
砂糖の代わり
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メープルシロップ／アガベシロップ／蜂蜜：自然な甘みでGI値がやや低め。
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デーツ（ナツメヤシ）ペースト：甘みと食物繊維が豊富。チューイー感もUP。
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ステビアやエリスリトール：カロリーゼロ・糖質ゼロの天然甘味料。
卵の代わり（ヴィーガン対応）
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フラックスシード（亜麻仁）＋水：とろみが出て、つなぎとして使える。
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チアシード＋水：同じく代用卵として使われる。
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バナナやアップルソース：甘みとしっとり感を加える。
トッピング／具材にも工夫を
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ダークチョコ（カカオ70%以上）：砂糖控えめでポリフェノール豊富。
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くるみやピーカンナッツ：良質な脂質と食感UP。
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ドライフルーツ（レーズン、デーツ、クランベリーなど）：自然な甘みと栄養価。
近年のアメリカンクッキーの新しいトレンド
最近のアメリカでは、クッキー業界において革新的なトレンドが数多く登場しています。以下、2024年から2025年にかけて注目されている主なクッキートレンドをご紹介します。
サステナブル＆アップサイクル素材の活用
環境への配慮から、アップサイクル素材を使用したクッキーが増加しています。例えば、ビール醸造の際に出る「ビールの副産物」を利用したり、ジュースの搾りかすを活用するなど、食品ロスを減らす取り組みが進んでいます。これらのクッキーは、地球に優しいだけでなく、風味豊かな味わいが特徴です。
DIYクッキーキットの人気
自宅でのベーキングが再注目され、DIYクッキーキットの需要が高まっています。これらのキットには、計量済みの材料やデコレーション用のアイテムが含まれており、家族や友人と一緒に楽しむことができます。特に、シーズンごとのテーマやキャラクターを模したキットが人気です。
アートのようなビジュアルデザイン
クッキーは味だけでなく、見た目の美しさも重視されています。最近では、日本にあるアイシングクッキーような繊細な手描きの絵やエアブラシを使ったデザイン、金箔や銀箔をあしらった高級感のある仕上げなど、まるでアート作品のようなクッキーが登場しています。これらは、特別なイベントやギフトとして人気です。
「アメリカのクッキー」の勢いは止まらない
アメリカンなクッキーは、味や食感、アレンジなど様々なバリエーションで楽しむことができます。その見た目の楽しさから、ギフトやパーティーで提供するのにもぴったりです。日本のクッキーと同じくらい作るのは簡単なので、ぜひ家庭でもソフトでチューイーなクッキー作りにチャレンジしてみてください。
