ハンバーガーと言えば、アメリカの代表的な食べ物の一つです。マクドナルドのイメージも強く、日本でも気軽にアメリカンフードを楽しみたい方は必ずと言っていいほどハンバーガーを食べるでしょう。最近のアメリカでは、ハンバーガ―の楽しみ方も多様化しており、おもしろいスタイルからヘルシーなものまで様々なものがあります。ここでは、そんなハンバーガーについて深掘りしで行きましょう。
アメリカのハンバーガーは日本の者と違う!?

アメリカのハンバーガーは日本のハンバーガーと見た目やボリュームにおいてかなり異なります。
ハンバーガー自体のボリューム
アメリカのハンバーガーは、肉のパティが厚く、全体的にボリュームがあります。ファストフードでもレストランでも、日本の一般的なハンバーガーより一回り大きいのが一般的です。
カスタマイズの簡単さ
また、カスタマイズも店頭で行うことが簡単にできます。トッピング(ベーコン、チーズ、ピクルス、アボカド、チリソースなど)を自分で選べることが多く、自分好みに作れるのが特徴です。すべてカスタマイズできるメニューも存在しており、これを「ビルド・ユア・オウン(Build Your Own)」スタイルと呼びます。
肉へのこだわり
また、バンズや肉へのこだわりも日本よりも本格的な場合が多いです。バンズはブリオッシュやプレッツェルなど種類が豊富で、肉もグラスフェッドビーフやアンガスビーフなどこだわる店も多いです。
また、多くの店では直火グリルやスモークを使って、香ばしい風味がたまりません。ジューシーで肉感の強いパティが多いです。
もちろん、アメリカでは「ハンバーガーはバーベキューの定番料理」として、家庭で焼くことも多いです。フライパンはもちろん、BBQグリルでも気軽に作られます。
アメリカのハンバーガーの歴史
ここでは、知っているようで知らないアメリカのハンバーガーの歴史を深掘りしていきます。これを知れば、よりハンバーガーを楽しむことができるでしょう。
起源はドイツのハンブルクステーキ(19世紀)
「ハンバーガー」という名前の由来は、ドイツの都市「ハンブルク」から来ています。ドイツ移民がアメリカに持ち込んだ「ハンブルクステーキ(Hamburg steak)」が原型です。これは、牛ひき肉を塩こしょうで味付けし、焼いたものです。
パンに挟まれサンドイッチ化する(1880〜1900年代)
そして、やがてハンブルクステーキをパンに挟むアイデアが各地で生まれました。さまざまな主張が多いため「誰が最初か」ははっきりしていませんが、有力説がいくつかあります。その中でも、ルイス・ラッセン(コネチカット州)と言う人物が1900年に「ハンバーガーサンドイッチ」を売ったとされ、公式には「最古のハンバーガー」と認定されています。
ファストフードの誕生「ホワイトキャッスル」(1921年〜)
アメリカ初のハンバーガーチェーン「White Castle」が1921年にカンザス州で開業されました。小さくて安いハンバーガーを売り、清潔な店舗で信頼を獲得しました。これが「ファストフード文化」の始まりといえるでしょう。
全国区のハンバーガー拡大「マクドナルド登場」(1940〜1955年)
1940年、カリフォルニアで「マクドナルド兄弟」がドライブイン形式の店を開業しました。そして、1955年:レイ・クロックがフランチャイズ展開を開始し、さらにマクドナルドが急成長。「スピーディーサービス・システム」を採用し、短時間で大量に提供するシステムが確立されました。これにより、ハンバーガーがアメリカの象徴的な国民食へと進化しました。
参照:Wikipedia
アメリカのトレンドハンバーガー
近年では、ファストフードのイメージを払しょくする様々なこだわりのハンバーガーが増えています。ここでは、最近話題のアメリカのハンバーガーを紹介していきます。
ディップスタイル(Dip-style Burgers)
ハンバーガーをスープやソースにディップして食べるスタイルが人気上昇中です。例えば、”French Dip Burger”は、ローストビーフバーガーをグレービーソースに浸して食べるスタイルです。最初はとまどうかもしれませんが、慣れるとその肉汁がパティに浸された食感とグレイビー感が病み付きになります。TikTokなどでも、チーズソースやラーメンスープにディップする動画がバズっています。
ライスバーガー・レタスラップ(バンズを使わない)
ヘルシー志向の人たちから人気なスタイルが、お米やレタスでパティなどの具を包むタイプのハンバーガーです。グルテンフリーや低炭水化物を意識したスタイルで、特に「レタスラップ」はアスリートやフィットネス層に支持されています。
スライダーバーガーの「タワー食べ」
小さいスライダーバーガーを重ねて「タワー」にし、シェアして楽しむスタイルです。インスタ映えする見た目がパーティーやイベントで好評です。最近では東京などでもスライダーバーガーを取り扱うレストランが増えました。
注目のバーガーチェーン

また、アメリカに行ったら必ず試してほしいバーガーチェーンを紹介します。どれも国民に長年愛されていて日本人にも食べやすいので是非試してみて下さい。
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The Habit Burger Grill:カリフォルニア発のこのチェーンは、2024年に「ベストファーストフードバーガー」に選ばれた「ダブルチャー」を提供しています。
参照:10best.usatoday.com -
Smalls Sliders:ルイジアナとミシシッピ州を中心に展開しているこのチェーンは、2024年に急成長を遂げています。
参照: Eat This Not That -
In-N-Out Burger:カリフォルニア発のチェーンショップです。ここ最近、他の州に進出しましたが、基本的にはカリフォルニア州でしか食べられないハンバーガーです。パティの中身を注文の際にカスタマイズしたり、バンズの代わりにレタスでくるんでヘルシーなスタイルにしたりできます。ヤシの木がデザインされたグッズもお土産に人気です。
“hambuger”と”burger”の違い

アメリカでは、いわゆるハンバーガーのことは”hambuger”と”burger”は基本的に意味は小野在ですが、使い方のニュアンスが少し異なります。
「ハンバーガー(hamburger)」は正式名称
元々は「hamburger steak(ハンブルク風のステーキ)」が語源です。メニュー表や公式名では「hamburger」が使われることが多いです。
「バーガー(burger)」はカジュアル&汎用形
会話やSNSでは”burger”の方が圧倒的に一般的です。また、「〇〇バーガー」のようなバリエーションの名称に広く使われます。
例えば、Cheeseburger(チーズバーガー)、Veggie burger(野菜バーガー)、Chicken burger(チキンバーガー)などです。
「バーガー」=「バンズで挟んだ何か」
牛肉パティに限らず、サーモン、チキン、マッシュルーム、豆腐などが挟まれていても「burger」と呼ばれることがあります。一方で「hamburger」と言った場合は、基本的にはビーフパティのことを指すのが一般的です。アメリカでは「hamburger」は「burger」の一種ですが、「burger」はもっと広い意味で、様々な具材に使われています。
アメリカのハンバーガーは奥が深い
アメリカのハンバーガーは、歴史も深くバリエーションに富んでいる国民食です。各州オリジナルチェーンもあり、旅行者にとってはご当地ハンバーガーショップに立ち寄ることも観光の楽しみの一つとなっています。また、ヘルシー志向なスタイルも近年では注目されていています。今後も、そんなアメリカのハンバーガーの進化が楽しみですね。
