「サマーキャンプ」って知ってますか?日本の夏休みは6週間ほどなのに対して、アメリカの夏休みは平均的に10週間ほどもあり、親は子どもにどう過ごしてもらおうか頭を抱える方も多いです。そんな中、長い夏休みを過ごすために、アメリカでは様々なアクティビティが用意されており、現地ではこの課外活動のことを”summer camp”(サマーキャンプ)と呼びます。そんなアメリカの”summer camp”、近年では日本でもその仕組みを取り入れる団体が増えてきました。今回は、子供にとって有意義な”summer camp”について紹介していきます。

アメリカと日本の夏休みの違い

日本の夏休みは一般的に7月20日ごろから8月末ごろまでが通常で、およそ6週間です。一方で、アメリカは州にもよりますが、一般的に6月初め~8月末、または9月初めまでの8~12週間もあります。また、日本は沢山宿題が出るのに対して、アメリカではほとんど宿題が無いのも特徴です。そんな中、アメリカは共働き世帯も多く、たとえそうではなくとも親が子どもを楽しませ続けるのが大変なことから、「サマーキャンプ」というアクティビティの課外活動に参加させることがあります。

アメリカの「サマーキャンプ」って何?

アメリカのサマーキャンプの価格

アメリカの「サマーキャンプ(summer camp)」は、夏休みの間に子どもたちが参加する短期のプログラムや合宿のことです。学校の授業がない期間でも、子どもたちが学び、遊び、人間関係を育むことができる場として非常に一般的で、多くの家庭が夏休み中に子どもをサマーキャンプに通わせます

「キャンプ」といっても本当にテントを張るキャンプをするのではなく、「課外活動」を指します。以下にも書きますが、もちろん本当のキャンプのような活動もあります。

サマーキャンプの種類

サマーヤンプには、一日だけのものから、1~数週間通うもの、泊りが含まれるものなどがあります。

デイキャンプ(Day Camp)

デイキャンプは基本的に朝から夕方まで通う(学校のような感じ)サマーキャンプです。これは、泊まることはせずに子供たちは夜は家に帰宅します。公園・学校・YMCA・教会、塾などのクラスなどで開催されることが多いです。そこでは、以下のような活動を行います。

  • スポーツ(サッカー、野球、水泳、ロッククライミングなど)

  • アート(絵画、陶芸、クラフト)

  • 音楽や演劇

  • 自然体験(キャンプファイヤー、カヌー、ハイキング)

  • 科学・プログラミング・ロボットなど学習系

  • リーダーシップトレーニングや協調性を育てるアクティビティ

スリープアウェイキャンプ(Sleepaway Camp)

スリープアウェイキャンプは、数日~数週間、宿泊しながら参加する本格的なキャンプです。山や湖の近くなど自然豊かな場所で行われることが多いです。最近では、宇宙ステーションや博物館などに泊まるものもあります。これは、親元を離れて「自立」を学ぶ機会にも良いとされています。

アメリカのサマーキャンプのメリット

アメリカのサマーキャンプには、さまざまなメリットがあります。

まず、他の子どもたちと交流することで、協調性やコミュニケーション能力といった社交スキルの向上が期待できます。また、特に宿泊型のキャンプでは、親元を離れて生活する経験を通じて、自立心や責任感を育てる貴重な機会となります。さらに、スポーツや自然体験、科学やアートなどのプログラムを通じて、学びと遊びのバランスをとりながら楽しく過ごせることも魅力のひとつです。加えて、共働き家庭にとっては、長期の学校休業期間中に子どもを安心して預けられる場所として、子育て支援の側面でも重要な役割を果たしています。

アメリカのサマーキャンプの価格

アメリカのサマーキャンプの価格

アメリカのサマーキャンプの費用は、キャンプの種類や期間、場所、内容によって大きく異なりますが、一般的なデイキャンプの場合、1週間あたりの費用は約200〜500ドル程度で、1日あたりではおおよそ40〜100ドルほどが相場です。

一方、子どもが現地で宿泊するスリープアウェイキャンプは、より本格的なプログラムや施設を伴うため、1週間でおよそ700〜2000ドル以上かかることもあり、2~4週間の長期キャンプになると1500〜6000ドルを超える場合もあります。

また、STEM(科学・技術・工学・数学)やスポーツ、音楽など、専門分野に特化した専門キャンプでは、1週間あたり500〜1500ドル程度が一般的です。加えて、送迎サービスやアクティビティの追加料金、キャンプ用品の購入費など、参加費以外のコストもかかることがあります。

参照:SUMMER CAMP HUB

費用は都市部ほど高くなる傾向がありますが、YMCAなどの非営利団体が主催するキャンプでは比較的安価に設定されており、収入に応じて料金が変動するスライディングスケール制度や、経済的支援を受けられる奨学金制度も用意されています。このように、家庭の状況や子どもの興味に合わせて多様な選択肢があり、費用も幅広く設定されているのがアメリカのサマーキャンプの特徴です。

日本にもサマーキャンプはある?

日本にもサマーキャンプはあります。そして、英語が好きな方や英語力を伸ばしたい方にぴったりの「英語漬けサマーキャンプ」も多数開催されています。以下に、特に英語好きな方におすすめのタイプや具体的なキャンプの例を紹介します。

英語イマージョンキャンプ

  • 英語だけで過ごすスタイル。スタッフや先生はネイティブスピーカー。
  • 会話やアクティビティを通じて、自然に英語が身につく。
  • 対象年齢:小学生〜高校生

留学体験型キャンプ(国内留学)

  • 海外のような環境を再現。国際的な雰囲気の中で生活。
  • 短期留学のプレ体験としても人気。

英語+アクティビティ型

  • 英語でスポーツ、クッキング、クラフト、サイエンス実験などを体験。
  • 「楽しく学ぶ」ことがメイン。

日本で英語を楽しめるサマーキャンプ

最近は親子留学を夏休みにする方も増えましたが、それでも仕事やお金、時間の制約もありなかなか踏み込めない方も多いでしょう。ここでは、日本国内で英語を子供が楽しく学べるサマーキャンプもあります。

例えば、British Hills(福島県)は、「日本の中のイギリス」と言われる英語村で学べるサマースクールです。本格的な英国風の施設で、イギリス文化やマナーも学べます。ネイティブ講師による生の英語のレッスンもあります。

参照:British Hills Summer Camp

夏休みはこれから!たっぷり楽しいアクティビティを

アメリカは、長い夏休みがあるからこそ子供たちを飽きさせないために様々なアクティビティが用意されています。また、働く親にとっても子供を安全に楽しませてくれるところは重宝されます。近年では、日本でも期間限定でアクティビティを行っているところが多数あるので、近所のサマースクール情報を調べてみるのもよいでしょう。また、英語オンリーで預かってくれる場所もあるので、英語学習に興味がある方は、ぜひこの夏チャレンジしてみて下さい。