ビジネスの場で英語を使う機会が増えるなか、日本独特の役職名を英語にどう訳せばいいか迷ったことはありませんか?
実は、役職名は会社によって表現が異なることもあり、英語にするのが難しい部分のひとつ。この記事では、「部長」の英語表現を中心に、「副部長」「取締役」「本部長」「主任」などの役職名を英語でどう言うのか、例文つきでわかりやすく解説します。
「部長」は英語で何て言う?

「部長」は英語で主に以下のように表現されます。
- General Manager
- Department Manager
たとえば「営業部長」は英語では“General Manager of the Sales Department”や“Sales Department Manager”と言います。
He is the general manager of the marketing department.
彼はマーケティング部の部長です。
Our department manager will attend the meeting.
うちの部長が会議に出席します。
“General”は「全体的な」「総合的な」という意味があり、部門全体を統括する責任ある立場というニュアンスがあります。一方、“Department”は「部門」「部署」を意味し、その部門内での責任者であることを強調する表現です。
企業によっては、General Managerのほうがより上位の役職として使われることもありますが、明確な区別がない場合もあります。どちらを使うかは、その会社の慣習や部門の規模によって異なります。
主要な役職の英語表現を確認しよう!
英語での役職名は、単純に直訳するだけでは正確に伝わらないこともあります。ここでは、代表的な役職を英語でどう表すのかを一つずつ見ていきましょう。
副部長
「副部長」は部長を補佐する役職です。英語では次のように表現されます。
- Assistant Manager
- Deputy General Manager
She was recently promoted to assistant manager.
彼女は最近、副部長に昇進しました。
He works as a deputy general manager in the HR department.
彼は人事部の副部長です。
“Assistant”は「補佐する人」という意味で、部長をサポートする立場を指します。“Deputy”は「代理人」や「副~」という意味があり、部長が不在の際に代わりに意思決定を行うような、より責任のある立場を表すことがあります。どちらも「副部長」と訳されますが、英語では使い分けられることもあり、“Assistant”の方がサポート寄り、“Deputy”は代理寄りというイメージです。
本部長
「本部長」は複数の部門をまとめて統括する役職で、会社の経営方針に関わることもある上級管理職です。部署単位のマネージャーよりも広い視点で、組織全体の運営をリードします。英語では次のように表現します。
- Executive Director
- Division Head
- General Manager of Headquarters
He is the executive director of the Tokyo branch.
彼は東京支社の本部長です。
She became the head of the planning division.
彼女は企画部門の本部長になりました。
取締役
「取締役」は会社の意思決定に関わる経営層の役職で、企業の方針や戦略を決める会議(取締役会)に参加する立場です。会社によっては非常勤の取締役も存在します。英語では主に次のように呼ばれることが多いです。
- Director
- Board Member
- Executive Director
He is one of the board members of the company.
彼はその会社の取締役の一人です。
She was appointed as an executive director.
彼女は取締役に任命されました。
主任
「主任」は現場レベルでのリーダー的存在で、小規模なチームやプロジェクトを任されることが多い役職です。必ずしも部下を持つとは限らず、自らも現場で働くプレイングリーダー的な立ち位置です。次のような表現が一般的です。
- Supervisor
- Team Leader
- Senior Staff
He works as a team leader in the sales team.
彼は営業チームの主任として働いています。
She has been promoted to supervisor.
彼女は主任に昇格しました。
よく使われる部署名を英語で言うと?

役職名とあわせて覚えておきたいのが、部署名の英語表現です。自己紹介や名刺交換などの場で、正確に伝えられるようにしておきましょう。
- 営業部:Sales Department
- 経理部:Accounting Department
- 総務部:General Affairs Department
- 人事部:Human Resources Department
- 開発部:Development Department
- 企画部:Planning Department
- 広報部:Public Relations Department
私は営業部の部長です。
彼女は人事部で働いています。
当社の経理部がすべての支払い処理を行っています。
CEOってどういう役職?他の英語役職もチェック!
ここからは、さらに上級の英語役職を見ていきましょう。英語には“Chief”が付く役職が多数存在し、それらはまとめて“C-suite(シースイート)”と呼ばれます。
この“suite”は「一式」「まとまり」という意味で、幹部クラスの役職グループを指す言葉です。
以下に、代表的なC-suiteの役職をまとめました。
| 略称 | 正式名称 | 日本語訳 |
| CEO | Chief Executive Officer | 最高経営責任者(社長) |
| COO | Chief Operating Officer | 最高執行責任者 |
| CFO | Chief Financial Officer | 最高財務責任者 |
| CTO | Chief Technology Officer | 最高技術責任者 |
| CHRO | Chief Human Resources Officer | 最高人事責任者 |
Our CEO will make the final decision.
最終決定は当社のCEOが下します。
The CFO gave a presentation about the company’s finances.
CFOが会社の財務についてプレゼンしました。
Our CTO is responsible for the new system development.
当社のCTOが新しいシステム開発を担当しています。
こうした役職表現を知っておくと、海外のビジネス記事や外資系企業のプロフィールを理解する際にとても役立ちますよ。
参照元リンク
まとめ
日本語の役職名は、そのまま英語に訳すのが難しいことも多く、実際の仕事内容や責任の範囲に応じた表現を選ぶことが大切です。「部長」はGeneral ManagerやDepartment Managerと訳されますが、副部長や本部長、取締役など、それぞれにふさわしい英語表現があります。
また、CEOやCFOといった“C-suite”と呼ばれる幹部職の英語も知っておくと、外資系企業やビジネスニュースを理解するうえで役立ちます。部署名とあわせて覚えておけば、自己紹介や英文メールでもスムーズに伝えられます。ぜひこの記事を参考に、実践的な英語表現を身につけてみてください。
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