「まあまあ悪くないホテルだったわ」
「彼女、なかなかしっかりとしてるね」
このように、ある物事や人物の程度を表現する場合に覚えると便利な言葉がdecentです。この単語、あまり使ったことがないな、という人もいるのではないでしょうか?
そこで、この記事ではネイティブがよく使うdecentについて紹介します。意味や使い方、スラング、類語や反対語と幅広くみていきましょう。
decentの意味
decentはカタカナ語の読み方ではディーセントのように発音します。「適切な」や「ふさわしい」といった意味を持つラテン語decensが語源です。それが現在、どのような意味で使用されるか紹介します。
decentの意味
まず、decentは形容詞であることを押さえましょう。性質や状態などを表す形容詞であるdecentには以下の意味があります。
【まともな・ちゃんとした・きちんとした・まあまあ良い・適切な】
これらの意味をみると、decentという単語は何かが「満足できるレベル」であることを表す形容詞だと分かります。
冒頭の文章に戻ってみます。
訳)まあまあ悪くないホテルだったわ。
旅行から帰国したときに、友達に感想を聞かれることがあります。この文では、部屋もサービスも一定の満足感を得られるホテルだった、最高級ホテルではないけれどまともであり、ある程度ちゃんとしていてホテル代に見合っていた、などのニュアンスが含まれるでしょう。decentはこのような使い方が表現できる単語です。
decentの使い方
ネイティブがdecentを使うことはよくあります。ここでは、decentの使い方を実際の例文でみていきます。
decentの使い方
訳)バリ島で止まったホテルはまあまあ悪くなかったわ。
滞在したホテルが最悪だったり、期待外れの場合にはdecentは使えません。
さらに、ホテルの滞在費に関しても「悪くない価格」をdecentで表現できる例文を紹介します。
訳)立地を考えると、1泊120ポンドは妥当な値段だったよ。
訳)彼女とはまともな会話ができません。
訳)彼はまともな人です。
まともな人とは、いい加減ではなくきちんとしている人を指します。
これら以外でも、decent ◯◯のパターンで以下のようなフレーズが挙げられます。
decent cloth 適切な衣服
decent manners 適切なマナー
decent service 適切なサービス
decent price 適切な価格
decent option 適切な選択肢
decent job まともな仕事
decent behaviour まともな態度
decent education ちゃんとした教育
decentの意味は、まともな・ちゃんとした・きちんとした・まあまあ良い・適切なであり、様々なシーンの日常会話に使用できる単語であること、ネイティブによってよく使用されることが理解できました。
decent – カジュアルな表現
さて、decentはカジュアルな表現としても使用されます。どのように使われているのか紹介します。
カジュアルな表現におけるdecentの意味
Cambridge dictionaryによると、decentにはacceptable(許容できる)、reasonable(合理的)、satisfactory(満足できる)の意味があります。そのなかでacceptable(許容できる)をdecentで表現することがよくあります。
そこで、話し相手から聞かれた際に感想を述べる英会話例としてみてみましょう。
訳)昨日行ったスペイン料理のレストラン、どうだった?
訳)まあまあだったよ、また行っても構わないな。
訳)私が送った音楽はどうだった?
訳)私の好きなジャンルじゃないけど、なかなか良かったわ。ありがとう。
2つの例文からdecentを何かを許容できるときに「まあまあだった」「なかなか良い」の意味で使っています。このような「悪くない」と言う会話はありがちですので、ぜひdecentを覚えて使えるようにしていきましょう。
Decentとproperの違い
続けてみていきたいのは、Decentとproperの比較です。
properにも形容詞として「適切な」の意味がありますが、2つの単語の違いはどこにあるのでしょう。
decent vs proper
decentは何かが「満足できるレベル」であり、食事・服装や行動が適切な場合の単語ということを説明しました。一方、properは正確性を表現し、形式的な場面、また正しい方法やルールに従っているときに使用されます。
訳)協会は常に、規約に基づく適切な手順に従う必要があります。
訳)セレモニーにどんな服が相応しいのかしら。
ビジネスにおける”Decent”
decentはビジネスにも使われる表現です。例文とともに使い方を紹介しましょう。
decentで「可能性が低くない」
decent ◯◯のパターンにし、◯◯にpossibilityやchanceといった可能性を表す単語と合わせることで「可能性が低くない」「可能性が十分にある」という英文を作ることができます。
訳)小売商のクライアントから膨大な量の仕事を獲得できる可能性は十分にあります。
訳)株式市場に上場する可能性は十分ありました。
なお、a decent location(適切な立地)も商業ビジネスには重要ですね。
decentの類語
【まともな・ちゃんとした・きちんとした・まあまあ良い・適切な】の意味を持つdecentには様々な類語があります。
decentの類語を紹介
「まあまあ良い」という意味であればnot badやokまたはpassable、適切なことはadequate、そしてgoodもdecentの類語になります。
訳)食事は悪くありませんでした。
訳)その中古車は問題ないので購入します。
訳)患者は病院で適切なケアを受けています。
decentの反対語
最後に、decentの反対語です。基本的にポジティブなニュアンスを持つdecentの反対語はどのような単語でしょうか?
decentの反対語を紹介
反対語として、まず挙げられるのがindecentです。in+decentの組み合わせですので分かりやすいですね。indecentの意味は「不適当な」に加えて下品なこと、わいせつなことを含みます。
その他に以下が挙げられます。
bad
no good
wrong
unacceptable
unsatisfactory
訳)この仕事のオファーは受けません。
訳)彼女の試験のスコアは不満足なものでした。
就業内容やお給料が不適当でありまともでない、また試験結果がまあまあ良いというものではなく不満足だった、これらはdecentと反対の意味合いになります。
まとめ
形容詞decentは以下の意味で使われます。
【まともな・ちゃんとした・きちんとした・まあまあ良い・適切な】
使った感じ、食べてみた感想がまずます悪くなければdecent、適切な行動であったり服装を話題にするときにもdecent、これからは英会話にdecentをぜひ取り入れていきましょう。
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