飲み物や食べ物を飲み込む瞬間の音を、オノマトペ「ゴクッ」で表現します。それだけでなく、緊張する場面で生ツバをゴクっと飲み込むという言い方もあります。ではこれらを英語にすると、どのような表現になるのかご存知ですか?

この記事では、飲み込むときのオノマトペ「ゴクッ」の英語”Swallow”と関連する表現を解説します。この機会に日常会話に使える自然な英語表現を学びましょう。

オノマトペ「ゴクッ」の意味とは?

「ゴクッ」は「ゴクリ」という音を強調したオノマトペと言われています。ここでは「ゴクッ」の意味を簡単に確認します。

オノマトペ「ゴクッ」とは?

普段の生活で何気なく使っているオノマトペ「ゴクッ」、飲食での飲み込む行為を表します。アニメのシーンでもキャラクターが食べたり飲んだりするときに「ゴクッ」というセリフが書かれることがあります。

他には、心臓が一瞬止まってしまうかのような緊張時、恐怖心から喉を鳴らすときにも「ゴクッ」という描写が使用されます。皆さんもきっとそのような場面をイメージできますね。

オノマトペ「ゴクッ」の英語Swallow

オノマトペ「ゴクッ」の英語Swallow

本記事でメインで紹介する”swallow”は緊張感で唾を飲み込むというよりも、飲み物や食べ物を飲み込む瞬間の音を表現する単語です。緊張したときの「ゴクッ」については後ほど紹介しましょう。

”swallow”の意味

オノマトペ「ゴクッ」を英語にすると”swallow”になります。まず、”swallow”を辞書で調べてみます。いくつかの意味を持ちますが、本記事に関わるものは以下になります。

Aさん
“an act of using the muscles of your throat, or the amount of something you move into your stomach from your mouth by using the muscles of your throat.”
訳)喉の筋肉を使う行為、または喉の筋肉を使って口から胃に何かを移動させる量。

これが動詞として「飲み込む・飲み下す」という意味です。嚥下(えんげ)という言葉にも使われます。”swallow”の面白い意味では「(話を)うのみにする」というもの、名詞になると「つばめ」もあります。なお、”swallow”のカタカナ語の発音はスウォラウのような感じにします。

参考:Cambridge Dictionary ”swallow”

”swallow”で「ゴクッ」

ここで、ひとつ例文を使って”swallow”の使い方をみてみましょう。

Aさん
My daughter struggled to swallow a large tablet.
訳)娘は大きな錠剤をゴクっと飲み込むのに苦労しました。

薬を飲み込むのに「ゴクッ」というオノマトペを使い、それをswallowを使った英文にしています。確かに薬が苦手だと、勢いよく「ゴクッ」と飲み下しますよね。

「ゴクッ」の英語Swallowの例文

日常英会話で”swallow”を使えるようにするため、さらに例文を紹介します。

swallowの使い方

動詞”swallow”の活用はswallow-swallowed-swallowedになります。

Aさん
We just saw a bird swallow a whole fish.
訳)私たちはちょうど鳥が魚を丸ごとゴクッと飲み込むのを見ました。
Aさん
I dived into the pool and swallowed some water.
訳)私はプールに飛び込んで、水をゴクッと飲んでしまいました。
Aさん
My grand-father carefully swallowed a small piece of rice cake after chewing it.
訳)おじいちゃんは小さなお餅の一切れを噛んだ後、慎重にゴクッと飲み込みました。

どの日本語訳も「ゴクッ」無しでも意味が通じます。しかし、日本語のオノマトペ「ゴクッ」により近い英語表現ということになります。

緊張場面での「ゴクッ」の英語Swallow nervously

緊張場面での「ゴクッ」の英語Swallow nervously

次に紹介するのは、思わず「ゴクッ」と生唾を飲むといった緊張感や恐怖心から喉を鳴らすときの英語をみていきます。

swallow nervouslyの意味

外国人と日本人の前でする英語のプレゼン直前、準備をしてきた英語試験の開始まもない瞬間、こんなときに汗をかきながら緊張する人は多いでしょう。このような瞬間に「ゴクッ」と生唾を飲むことがあります。このような緊張感とともにする行為は”swallow nervously”で表現できます。

nervouslyは私たちに親しみのあるナーバスの関連用語で「神経質に」の意味の副詞です。

Aさん
”nervously”
feeling or showing that you are worried and anxious.
訳)心配したり不安になったりしていること感じたり、それを示すこと。

参考:Cambridge Dictionary ”nervously”

普段の自然な嚥下動作を無理やりしなければならなかったり、または喉が詰まるような感覚があって苦労して行なうのは身体感覚の高まりや筋肉の緊張が原因と言われています。
したがって、このような感覚を持ちながら飲み込む=緊張場面でついつい「ゴクッ」とすることを”swallow nervously”で表現します。

swallow nervouslyの使い方

Aさん
I swallowed nervously just before my presentation in English starts.
訳)英語のプレゼンテーションが始まる直前、私は緊張して唾をゴクッと飲み込みました。
Aさん
In the TV drama, the witness swallowed nervously while avoiding eye contact with the perpetrator.
訳)テレビドラマでは、目撃者は犯人と目を合わせることを避けながら、緊張感でツバをゴクッと飲み込んだ。

どちらの例文も、緊張感が伝わるものとなっています。

「ゴクッ」の英語オノマトペ2選を紹介

「ゴクッ」の英語オノマトペ2選を紹介

最後に、”swallow”関連以外で「ゴクッ」を表現する単語を2つ紹介します。それが”gulp”と”chug”、どちらも英語のオノマトペになります。

”gulp”の意味と使い方

”gulp”はカタカナ語の発音でガルブのようにし、英語のオノマトペの一つです。その意味は「ゴクッと飲み込む」「ガツガツ食べる」などの動詞、「ゴクゴク・がぶ飲み」といった名詞です。

Aさん
After running, I gulped down a glass of water.
訳)ランニングの後、私はコップ一杯の水をゴクッと飲んだ。
Aさん
She gulped down her apple juice in the cafe after telling me the story of her boyfriend.
訳)彼女は彼氏との話を私にした後、カフェでアップルジュースをゴクッと一気に飲みました。

gulpは例文のように”gulp down”のパターンで使用されることが多くあります。

”chug”の意味と使い方

こちらも英語のオノマトペである”chug”は一気飲みに近い意味を持ち、カタカナ語の読み方はチャグになります。

Aさん
My friend chugged his beer at the pub counter and ordered another one.
訳)友達はパブのカウンターでビールをゴクゴク一気に飲み干し、もう一杯注文しました。

機会があれば、イギリスのパブでぜひ”chug”を使ってみましょう。

まとめ

本記事では、オノマトペ「ゴクッ」に当たる英語表現”swallow”や”swallow nervously”の意味や使い方を例文とともに解説しました。加えて、英語のオノマトペである”gulp”と”chug”も紹介しました。
これから何かを飲み込む際に「ゴクッ」という感じがある場合は、ぜひ本記事で知った表現を使ってみましょう。