日本語で「推測する」と一口に言っても、日常会話での「なんとなく当てる」から、データに基づく「推定」、さらには学術的な「仮定」に近い表現まで、幅広いニュアンスがあります。
英語ではすべて guess で済ませるわけではなく、状況に応じて suppose, estimate, presume, assume, speculate などを使い分ける必要があります。
たとえば友人との会話で「たぶん彼は遅れると思うよ」と言うなら I suppose he will be late. が自然です。統計データをもとに「人口は約1億2千万人と推定される」と述べたいなら The population is estimated at about 120 million. となります。
このように「推測」には文脈ごとに適切な表現があります。そこで今回は、「推測」に関連する6つの代表的な場面を取り上げ、それぞれの英語表現と文法上の注意点を例文とともに解説します。
「推測する」の英語は “guess / suppose / infer”

一般的に「推測する」を表すのが guess です。直感的・カジュアルな推測を表し、「当ててみる」「勘で言う」という意味合いが強いです。
一方、suppose は少し丁寧で落ち着いた響きがあり、「〜だと思う」「〜ではないかと推測する」といった表現に使われます。また、文法的には I suppose (that) S+V の形をとり、省略して I suppose so. とも言えます。
infer は会話ではあまり使われませんが、書き言葉やフォーマルな文脈で「情報から推論する」という意味を持ちます。
文法のポイント
- guess は疑問文で使うと「当ててみる」というニュアンスです。
- suppose は直説法で「〜と思う」の意味ですが、しばしば「そうだとしても」という仮定的な意味でも使われます。
- infer は「証拠から推測する」であり、話し手の主観というより客観的な根拠に基づきます。
彼は会議を忘れたんだと思う。
明日は雨だろう。
そのデータから、件数が増えていると推測できる。
「英ナビ」
「推定」の英語は “estimate”
統計や数値を根拠に「推定する」と言いたいときには estimate が適切です。日本語でも「見積もる」と訳されることがあります。
文法のポイント
- 動詞としては estimate that S+V(〜だと推定する)、または be estimated to do(〜すると推定される)。
- 名詞としてもよく使われ、give an estimate(見積もりを出す)という言い方も可能です。
- 「数字」を伴うときに使用すると自然です。
被害額は100万ドルと推定されている。
人口の50%以上がスマートフォンを使っていると推定されている。
誤用ポイント
guess を「推定」の意味で使うのは不自然です。数字や統計に基づく場合は必ず estimate を使いましょう。
「英ナビ」
「当ててみて」の英語は “Take a guess!”
会話で「当ててみて」と言いたいときには Take a guess! が定番です。これはカジュアルでフレンドリーな言い方で、クイズを出すときなどによく使われます。
文法のポイント
- 命令文で Take a guess!
- 疑問文で Can you guess …? もよく使います。
- 正解を聞かれたときは That’s a good guess. と返します。
当ててみて!箱の中に何があると思う?
私の年齢を当てられる?
guess はカジュアルな表現なので、ビジネスやフォーマルな場では避け、代わりに estimate や suppose を使うのが望ましいです。
「英ナビ」
「推測される」は英語で “be supposed / be thought / be believed”

「〜と推測される」と受動態で表現する場合、いくつかの言い回しがあります。
- be supposed to … → 「〜することになっている/〜と考えられている」
- It is thought that … → 「〜だと考えられている」
- It is believed that … → 「〜と信じられている」
文法のポイント
- suppose の受動態は be supposed to … で、「〜することになっている」という意味に近いです。
- It is thought that … の形式主語構文はニュース記事でよく使われます。
彼は答えを知っていることになっている。
その病気はその地域で発生したと推測されている。
「英ナビ」
presume と assume の違い
日本語にするとどちらも「推測する」「仮定する」と訳されますが、ニュアンスに違いがあります。
- assume → 「証拠がなくても、とりあえず仮定する」
- presume → 「ある程度の根拠をもとに推測する」
文法のポイント
- 両方とも assume that … / presume that … の形をとります。
- 法律文書や学術文では presume の方が使われやすい。
彼は忙しいと思って、電話しなかった。
行方不明者は死亡したと推定されている。
日常会話では多くの場合 assume で十分ですが、ニュースやフォーマルな文章では presume が適切です。
「英ナビ」
「推測の域を出ない」は英語で “be nothing more than speculation”
「それは推測の域を出ない」と言いたいときは It is nothing more than speculation. が自然です。speculation は「憶測」「推測」という名詞で、不可算名詞としても可算名詞としても使われます。
文法のポイント
- speculation は「投機」という意味もあるので文脈に注意。
- 「依然として憶測にすぎない」は It remains speculation that … と表現できます。
彼の関与は推測の域を出ない。
その噂は単なる推測にすぎない。
「英ナビ」
まとめ
「推測」を表す英語は、状況によって大きく使い分けが必要です。
- 日常会話の「推測する」→ guess / suppose
- 数字や統計に基づく「推定」→ estimate
- クイズ的な「当ててみて」→ Take a guess!
- 「推測される」→ be supposed / be thought / be believed
- 「assume と presume の違い」→ 仮定と根拠に基づく推測の違い
- 「推測の域を出ない」→ be nothing more than speculation
それぞれの違いを意識すれば、日常の会話からニュースやビジネスの英語まで、自然で正確な表現ができるようになるでしょう。

