皆さんは、今気になっていることはありますか?

「気になる」を英語で言う時には、それが良い意味で気になっていることなのか、それとも悪い意味で気になっていることなのかによって単語を使い分けます。

しかも、良い意味でも悪い意味でもそれぞれ単語は色々あるので、単語自身が持つ意味を丁寧に拾って使うのがポイントです。

日本語だと、気になる人がいると言えば良い意味ですし、返信が来ないのが気になると言えば悪い意味ですが、どちらも「気になる」という単語を使うので英語の場合は意識して単語の使い分けが必要です。

interest:興味がある、関心がある

“Interest” は、「興味」という意味です。皆さんがよく聞く単語に “Interesting” や “Interested” があると思いますが、この系統ですね。基本的には、”be interested in~”(~に興味がある、気になる)と使います。

“Interest” と言えば名詞と動詞の形なので、どちらで使うのかによって文の中の位置が異なります。

名詞として使う場合、動詞はHaveを補って「Have an interest in ~」にすることが多いです。これで「~に興味を持っている」という意味となるので、”be interested in~”と同じ意味になります。興味があるということは気になっているということですよね。

たまに “I’m interesting in ~” と間違える人がいますが、この間違いをしていいのは中学1年生まで!ing形にしてしまうと、自分が興味深いことにしなってしまいます。そうではなくて、自分が何かに興味をそそられたという意味にしたいのですから受動態になるのが正しいわけです。

ちなみに、日本語では気になる対象を人に当てるとその人に好意を抱いているという意味に取れますが、英語でも “Interest” を使えばそのような意味になります。

Aさん
Are you interested in him?
訳)彼のこと気になるの?
Bさん
What? NO NO NO!!!
訳)え?違う違う違う!!!
Aさん
I’m interested in the new restaurant that opened downtown recently.
訳)最近、街に新しくできたレストランが気になります。
Aさん
He’s interested in learning more about the company before applying for the job.
訳)彼はその求人に応募する前に、募集している会社についてもっと知りたいと思っています。

類似表現:be attracted to~

“be attracted to~” は、魅力を感じる、興味を持つという意味のフレーズです。この表現は、興味や関心だけでなく、好感や憧れの気持ちも含んでいます。

Aさん
He’s attracted to the idea of working abroad.
訳)彼は海外で働くということに魅力を感じています。

curious:好奇心をそそられる

“Curious” は「好奇心が強い」という意味です。

品詞は形容詞になるのですが、よく使われるイディオムは “Curious about ~” ですね。これで「~について好奇心を抱いている」や、「知りたがっている」という意味になります。

好奇心があり、知りたがっているならこれも「気になる」と訳せるでしょう。

ただ、注意しなければならないのはCuriousは文脈によって良い意味にも悪い意味にもなるということです。良い意味なら上記のように好奇心が旺盛だと訳せば良いのですが、悪い意味だと「詮索好き」などという日本語が当てはまりそうです。

Aさん
I’m curious about the new exhibit at the museum. Have you seen it yet?
訳)美術館の新しい展示が気になるんだけど、もう見に行った?
Aさん
She’s always been curious about how things work and loves to take them apart.
訳)彼女はものがどのように動くのか昔から気になっていて、分解するのが大好きなんだ。
Aさん
The children were curious about the strange noise coming from the attic.
訳)子供たちは屋根裏から聞こえる不思議な音が気になっていました。

類似表現:be eager to know

“eager” は「熱心な、切望している」という意味です。”be eager to know” で、何かについてもっと詳しく知りたいという強い欲求や好奇心を表します。

Aさん
I’m eager to know more about his past.
訳)私は彼の過去についてもっと知りたいと思っています。

“interest” と “ curious” のちがい

長期的な興味や関心を表現する場合は “interested in” を使い、一時的な好奇心を表現する場合は “curious about” を使うのが基本です。

“interested in” は、趣味や学問、キャリアなどに関連して使われることが多いです。一方、”curious about” は、日常的な話題や出来事に関連して使われることが多いです。

ただし、この2つは厳密に区別されているわけではなく、状況によって変わることもあります。

基本的な用法を知っておくことで、使い分けができるでしょう。

wonder:〜かなと気がかりに思う

wonder

 “Wonder” は「不思議に思う」という動詞ですが、どうしてそうなのだろうと考えているということは、少なくとも気にかけているということですよね。

そのまま使える動詞ですが、現在進行形にすることで、今現在気になっているからその答えを教えてと、聞き手に暗に質問するような意味合いにもなります。

まあ、相手に不思議に思っていると言われたら、それに対して適切に応えた場合、自然と自分の意見を言うことになりますよね。

Aさん
I’m wondering why she passed the exam.
訳)なんで彼女が試験に受かったんだろうと気になるんだ。
Bさん
That’s because… she is clever.
訳)それは・・・彼女が賢いからだよ
Aさん
I wonder if he’ll ever finish writing that novel he’s been working on for years.
訳)彼が何年も書いている小説を果たして完成させられるのか気になる。
Aさん
She often wonders what her life would be like if she had pursued a different career.
訳)彼女はよく、別の職業を選んでいたらどんな人生になっていたのだろうかと考えます。

concerned:気にしている

“concerned”は、「気にしている」「心配している」という意味です。
しかし、”concerned”は単に興味があるという意味合いよりも、何かに対する懸念や不安を表すことが多いのが特徴です。
Aさん
I’m concerned about my friend’s health; she hasn’t been herself lately.
訳)友達の健康が心配だわ。最近彼女らしくないんだもの。
Aさん
The teacher was concerned about the student’s declining grades.
訳)先生はその生徒の成績が下がっていることを懸念していました。
Aさん
Many citizens are concerned about the rising crime rates in their neighborhood.
訳)地域の犯罪率の上昇に、多くの住民が不安を感じています。

類似表現:I’m anxious about~

“be anxious about~”は、何かについて不安や心配を感じている状態を表します。

Aさん
She’s anxious about her job interview tomorrow. It’s for her dream position.
訳)彼女は明日の就職面接がすごく不安みたいです。だって、彼女の夢のポジションですから。

bother:心配する

“Bother” は、悪い意味で気になっていることを表す単語です。日本語訳として有名なのは「悩ませる」ですね。待たされることが嫌い、苦手な人にとって、LINEなどのSNSや、フリマアプリで相手から返信が来ないとまさにBotherでしょう。

心配や迷惑をかけることで、人の心を乱す状態を表す時は “Bother”と覚えておき、これを訳す時には「気になる」でも良いと理解しておくと使いやすくなります。

Aさん
It bothers me so much that I can’t sleep.
訳)気になって眠れない。
Aさん
It bothers me when people don’t clean up after themselves in shared spaces.
訳)共有スペースで人が自分の後片付けをしないのが気になります。
Aさん
The constant noise from the construction site bothered the residents of the neighborhood.
訳)建設現場からの絶え間ない騒音が近隣の住民を悩ませていました。

類似表現:be troubled by~

“be troubled by~”は、何かに悩まされたり、心配したりしている状態を表します。

Aさん
The community is troubled by the increasing pollution in the local river.
訳)地域社会は、地元の川の汚染の増加に悩まされています。

annoy:気に障る

annoy

 “Annoy” も “Bother” と同様「悩ませる」という悪い意味で、何かが気になる状態を表す動詞です。イライラしたり、不快に思ったりしたら “Annoy” が最適です。

よく使われるのは受動態で、何かにイライラさせられたという意味で使います。ですから、もうイディオムのようにして “be annoyed by~” と暗記するのもおすすめです。

怒りが爆発しているわけではないけれど、ちょっとしたイライラが募っている状態を示すので、他人の咀嚼音が気になったり、隣の部屋からの音が気になったりした時などに使えます。

Aさん
I am annoyed by this sound!
訳)この音が気になっちゃう!
Bさん
What is this? Drum or something?
訳)何の音?ドラムか何かかな
Aさん
It annoys me when people interrupt others during a conversation.
訳)会話の途中で人が割り込んでくるのはイライラします。
Aさん
The flies buzzing around the picnic table annoyed the guests.
訳)ピクニックテーブルの周りを飛び回るハエが客をいら立たせました。

類似表現:get on one’s nerves

“get on one’s nerves”は「~は私の神経を逆なでする」「~は私をイライラさせる」という意味合いが強い表現です。

何かが話し手の神経に触れ、強い苛立ちを引き起こしている状態を表現する際に使うと効果的です。

“annoy”と比べると、”get on one’s nerves”の方がよりくだけたカジュアルな表現です。

Aさん
It really gets on my nerves when people chew with their mouths open.
訳)人が口を開けてクチャクチャ音を立てながら食べるのは、本当に私の神経を逆なでするんだ。

on one’s mind:気になってしょうがない

“on one‘s mind” は “Have ~ on one’s mind” という形で使われることが多いです。これで「心配事が頭から離れない」という意味になります。ですからこれも悪い意味で使う「気になる」です。

ちなみに “Mind” は「精神」という意味です。これは自分の魂、気持ち、ひいては頭という派生をして、上記のような訳になっています。自分の気持ち、心から離れないという意味ですが、日本語訳をする時には「頭から離れない」とした方が自然ですからね。

Aさん
The upcoming presentation has been on my mind all week.
訳)今度のプレゼンテーションのことが一週間ずっと頭から離れません。
Aさん
I can tell something’s on your mind. Do you want to talk about it?
訳)何か考え事があるみたいだね。話してみる?
Aさん
With so much on her mind, she found it hard to concentrate on her work.
訳)考えることがたくさんあるので、彼女は仕事に集中するのが難しいと感じました。

stuck:頭から離れない

stuck

“Stuck” は “Stick” の過去分詞形です。“Stick” が「貼り付ける」という意味なので、その受動態である「貼り付けられている」という訳が直訳です。

自分から離れないという風に訳せば、気になっていることを表現できますよね。Stuckもどちらかというと悪いことが気になっている状態を表すので、何かワクワクすることがあって楽しみにしているなら “be looking forward to~ing” など、別の表現に変えましょう。

Aさん
I was stuck with her at that time.
訳)あの時は彼女のことが頭に貼りついてたよ
Bさん
Everyone thinks she is a bit…strange.
訳)皆が彼女のことを少し・・・変だと思ってたね
Aさん
I’ve been stuck on this problem for hours, and I can’t seem to find a solution.
訳)何時間もこの問題で行き詰まっていて、解決策が見つからないんです。
Aさん
The melody of the song stuck in her head, and she couldn’t stop humming it.
訳)その曲のメロディーが彼女の頭に居座って、鼻歌を止められませんでした。

類似表現:I can’t get … out of my head

“I can’t get … out of my head.”は、”It’s stuck in my head”と同様に、何かが頭から離れず、絶えず考えたり思い出したりしてしまう状態を表現します。

Aさん
I can’t get the ending of that movie out of my head. It was so unexpected!
訳)あの映画のラストが頭から離れないんだ。全然予想もしていなかったから!

cannot stop thinking:考えるのを止められない

こちらは “Stop ~ing” (~を止められない)という意味のイディオムを使って、「考えることを止められない」と訳せます。つまり、ずっとあることに考えが向いていて、どうしても気になっている状態を指します。

気になることを吹き飛ばすためには趣味に没頭したり運動をすると良いとは言いますが、一度気になり出したらちょっとした時にそのことがまた頭をかすめ、寝るまでその考え方から解放されないこともありますよね。そんな時に使いたい表現です。

Aさん
I cannot stop thinking about the amazing vacation I had last summer.
訳)去年の夏に経験した素晴らしい休暇のことが頭から離れません。
Aさん
She cannot stop thinking about the argument she had with her best friend.
訳)彼女は親友との喧嘩のことが頭から離れません。
Aさん
The author cannot stop thinking about the plot for his next novel.
訳)その作家は次の小説のプロットのことが頭から離れません。

類似表現:I’m obsessed with~

“I’m obsessed with”は、「〜に取りつかれている」という意味のフレーズです。何かに極端に夢中になり、常に考えを巡らせている状態を表現します。”obsessed”という言葉には、強い執着を持った感情を表しています。

Aさん
She’s obsessed with keeping her house clean and tidy, and can’t relax if anything is out of place.
訳)彼女は家を整頓された状態に保つことに執着していて、ものが定位置にないとリラックスできません。

まとめ

「気になる」は、良い意味ではInterestやCurious、Wonderなどがありました。

それぞれ使い方が少し違い、受動態で使えるものもあれば、現在進行形にして意味の追加ができるものもありましたね。逆に悪い意味で気になっている場合は、AnnoyやStuck、Botherなどを使うのでした。

どれも意味は似ているので好きなものを使って良いのですが、リスニングやリーディングといった受け身の状態になる場合、どの単語を使ってくるかわからないのですべて覚えておくのが無難です。