「今日のShow and Tell、何を持っていこうかな?」アメリカの幼稚園や小学校に通う子どもたちがよく口にするのが、この”Show and Tell”(ショー・アンド・テル)です。
日本ではあまりなじみのない活動ですが、アメリカでは幼児教育から小学校まで広く取り入れられており、子どもたちの「話す力」や「伝える力」を育てる大切な学習活動の一つとなっています。
筆者の娘もカリフォルニア州の公立校でTK(Transitional Kindergarten)に通っていた頃、毎月のようにShow and Tellに参加していました。最初は英語で話すことに緊張していましたが、繰り返し経験することで少しずつ自信をつけ、人前で話すことを楽しめるようになりました。この記事では、Show and Tellとは何か、どんなテーマで行われるのか、年齢別に使える英語フレーズや発表例を紹介します。
この記事の3行まとめ(AI要約)
- Show and Tellは単なる英語練習ではなく、子どもが自分の考えを整理し、人前で伝える力を育てることを目的とした、アメリカの幼児教育〜小学校で広く行われる発表活動。
- 日本の発表活動が教科書や調べ学習中心なのに対し、アメリカでは幼い頃から「自分について話すこと」が重視される点が大きな違いで、年齢が上がるほど紹介から説明・意見中心の発表へと発展していく。
- 保護者は完璧な発表原稿を用意させるより、多少文法が間違っていても子ども自身の言葉で自信を持って話せるようサポートすることが、Show and Tell上達のポイント。
“Show and Tell”とは?

“Show and Tell”とは、子どもが自分のお気に入りの物や写真、体験などをクラスに見せながら紹介する発表活動です。
“Show”は「見せる」、”Tell”は「話す」という意味です。
例えば、
- お気に入りのおもちゃ
- ペットの写真
- 家族旅行の思い出
- 集めているコレクション
- 自分で作った作品
などについて紹介します。
発表後にはクラスメイトから質問を受けることもあります。この活動の目的は単に英語を話すことではありません。
- 自分の考えを整理する
- 人前で話す
- 相手に伝わるよう説明する
- 質問に答える
といったコミュニケーション能力を育てることが大きな目的です。
日本との違いは「自分について話すこと」
日本の学校では発表といえば、教科書の内容や調べ学習の発表が中心です。一方、アメリカでは幼い頃から「自分について話す」ことが重視されます。
「私はこう思う」「私はこれが好き」「私はこんな経験をした」
というように、自分自身を表現する練習を繰り返します。そのため、Show and Tellは英語学習だけでなく、自信や自己表現力を育てる活動としても高く評価されています。
TK(4〜5歳)のShow and Tell
TKは幼稚園と小学校の間にあたる学年です。この時期は難しい文章を話す必要はありません。まずは短い文章で堂々と話せることが目標です。
よくあるテーマ
- Favorite toy(お気に入りのおもちゃ)
- Favorite stuffed animal(ぬいぐるみ)
- Family photo(家族写真)
- Favorite book(好きな本)
- Something red(赤い物)
- Something that starts with A(Aで始まる物)
TKで使える基本フレーズ
Hello everyone. (みなさんこんにちは。)
My name is ○○.(私の名前は〇〇です。)
This is my favorite toy.(これが私のお気に入りのおもちゃです。)
It is a dinosaur.(これは恐竜です。)
I like it because it is cool.(かっこいいから好きです。)
Thank you for listening.(聞いてくれてありがとうございました。)
発表例
訳)みなさんこんにちは。私の名前はアリサです。これはお気に入りのぬいぐるみです。ウサギです。毎晩一緒に寝ています。ふわふわなので大好きです。聞いてくれてありがとう。
たった5〜6文でも立派なShow and Tellです。
娘5歳の実体験

娘も、TKに入り初めての”Show and Tell”の体験をしました。例えば、「冬休みにしたこと」「自分についての紹介」というタイトルがありました。「冬休みにしたこと」の発表では、サンタさんにもらったプレゼントを使っている様子の写真を貼って、どのように使うか、使ってどう思ったかを簡単な単語で記入しました。
「自分についての紹介」は、家族の写真や、好きなこと、好きな運動、好きなキャラクター、将来の夢などをイラストと写真、文字、シールなどを使って自分で選んだ虹色の画用紙にデコレーションしました。
どのように発表するか、どのようにデコレーションするかは割と自由なので親子で楽しく制作することができました。
Kindergarten(5〜6歳)のShow and Tell
K(Kindergarten)になると、少し詳しく説明する力が求められます。
「なぜ好きなのか」「どこで手に入れたのか」などを付け加えます。
よくあるテーマ
- Favorite animal
- Favorite holiday
- My family
- My pet
- Something I made
- My favorite place
使えるフレーズ
I got this from my grandma.(おばあちゃんからこれをもらいました。)
I got it for my birthday.(誕生日にこれをもらいました。)
My favorite part is ○○.(これの好きなところは〇〇です。)
I like it because ○○.(好きな理由は〇〇だからです。)
It makes me happy.(これを持っていると、私はハッピーになります。)
発表例
訳)みなさんこんにちは。今日は僕のお気に入りの本を紹介します。誕生日にこの本をもらいました。恐竜についての本です。お気に入りの恐竜はティラノサウルスです。いろいろなことが知れるのでこの本がだいすきです。ありがとうございました。
小学校低学年(1〜3年生)のShow and Tell
小学校に入ると、単なる物の紹介から「説明する力」が重視されるようになります。話す時間も長くなります。
人気テーマ
- My hobby
- My favorite sport
- My collection
- My summer vacation
- A place I visited
- My cultural tradition
発表の基本構成
①紹介
②説明
③理由
④まとめ
という流れを意識します。
使えるフレーズ
Today I would like to talk about ○○. (今日は、〇〇について話します。)
I started this hobby when I was six.(6歳の時にこの趣味を始めました。)
I enjoy it because ○○.(〇〇なので、とても楽しいです。)
Thank you for listening.
発表例
訳)こんにちは。今日はサッカーについて話します。サッカーは6歳の頃から始めました。週2回練習しています。ポジションはフォワードです。チームメートとプレイするのが好きなのでサッカーが好きです。ありがとうございました。
小学校高学年(4〜6年生)のShow and Tell

高学年になると、プレゼンテーションに近い形になります。
単なる紹介だけでなく、
- 学んだこと
- 調べたこと
- 意見
も求められます。
人気テーマ
- Famous person
- Science experiment
- Historical event
- Environmental issues
- Technology
- Travel experience
使えるフレーズ
Today I am going to talk about ○○.(今日は〇〇について話したいと思います。)
I chose this topic because ○○.(このトピックにした理由は〇〇だからです。)
During my research, I learned that ○○.(リサーチを通して、〇〇を学びました。)
One thing that surprised me was ○○.(驚いたことの一つに〇〇が挙げられます。)
In conclusion, ○○.(まとめると、〇〇です。)
Thank you for your attention.(ご清聴ありがとうございました。)
発表例
訳)今日はウミガメについて話したいと思います。このトピックを選んだ理由は、私が海が好きだからです。リサーチを通して、ウミガメは絶滅の危機にあることがわかりました。驚いたことは、ウミガメは50年以上生きるということです。私は、そんなウミガメの生息地を守ることがとても大事だと思いました。ありがとうございました。
保護者はどこまで手伝うべき?
アメリカの先生たちは「完璧な発表」を求めているわけではありません。
むしろ、自分の言葉で自信を持って発表する、そして人前で挑戦することを重視しています。
そのため保護者は原稿を丸暗記させるよりも、子ども自身の言葉を引き出してあげるのがおすすめです。多少文法が間違っていても問題ありません。
まとめ
Show and Tellはアメリカの学校で長く親しまれている発表活動です。幼児期から「自分の考えを伝える」経験を積むことで、子どもたちは自然とスピーキング力やプレゼンテーション力を身につけていきます。英語力だけでなく、自信や表現力も育てられるShow and Tell。紹介したフレーズや例文を参考に、お子さんと一緒に楽しく準備してみてください。
