日々何かしらの進歩がみられる科学の世界、新しい研究をしたり技術を開発したりしている人たちは雲の上の存在なんじゃないか、と思うこともあります。
でも少し考えてみると、実は私たち、そんなスゴイ科学技術の基礎は学校の「理科」という科目で習っているはずなんですよね。実際、アメリカの学校教育と比べても、日本の義務教育で習う理科は幅が広く、なりたいものがあれば何にでもなれるように準備をしてくれています。
さて、そんな実は知っているはずの「理科」を英語で表現できますか?今回は、さまざまな「理科」を英語で言う方法と、関係した例文を取り上げます。
理科って英語でなんて言うの?
ではさっそく、理科そのものを英語でなんと言うか見ていきましょう。
science
1つ目は皆さんご存じscienceです。「サイエンス」とカタカナで言っても通じるほど日本語に馴染んでいますね。理科という科目自体を言いたいときにも、科学分野の話をしたいときにも使えます。
日本語で「理科」は学校の科目として使われており、学校で習う物理、生物、化学、地学の総称と考えられています。
一方、「科学」は自然科学や現象一般を体系的に表現できるものについて使われます。よって、理科と同じく総称としても使えますし、the science of cooking(料理の科学=料理術)のような表現も可能です。
physics
物理です。
She studies physics at university.
訳)彼女は大学で物理学を勉強しているのよ。
形容詞のphysicalには「物理的な」という意味の他に「肉体的な」という意味もあります。例えば、Physical Educationは学校科目の体育という意味で、省略されてP.E.と表記されます。混乱するかもしれませんが、文脈で判断できるので安心してください。
The problem will be solved in a physical method.
(その問題は物理的な方法で解決できる。)
Students need more physical exercise.
(生徒たちはもっと実際に体を動かすことが必要だ。)
biology
この単語を解体するとbioは「生命」、logyが「学問」となっており、生物の意味になります。
ということは、bioが入っている単語は生物や生命、植物に関係した意味になる、と予想できます。
例えば、biotopeは生命+空間=生物空間/ビオトープ、biographyは生命+書く=伝記、antibioticは対抗+生命=抗生物質などがあります。
chemistry
一般的にバケガクと呼ばれる方の化学です。「ケミストリー」とカタカナで聞くことも多いかもしれません。構造や相互反応について研究している分野です。日常会話では人と人の相性にも使われることがあります。
Mike and you had good chemistry.
訳)マイクとあなた、なかなかイイ感じだったじゃない。
earth science / geoscience
地学はearth science、geoscienceのどちらでも大丈夫です。geology(地質学)、geophysics(地球物理学)、geochemistry(地球化学)を全て含んだ名称です。
「理科」を含む例文
「理科」を題材にお父さんと子どもの一連の会話例を作ってみました。
There will be a science experiment in my school tomorrow.
訳)明日学校で理科の実験があるんだよ。
That’s cool. What are you going to do?
訳)そうなんだ。何するの?
We will send an electrical current through a miniature light bulb.
訳)ミニチュア電球に電気を流すの。
Good. That sounds safer than experiments with beakers, alcohol lamps and chemicals.
訳)ビーカーやアルコールランプや化学物質を使う実験よりも安全そうだね。
Yes, those ones are also thrilling though.
訳)それも緊張感があって楽しいけどね。
I know. You got an A in science last semester.
訳)そうだね。前学期では理科でAを取ったからね。
Yeah! I love science and want to be a researcher.
訳)うん。理科は大好きだから、将来は研究者になりたいんだ。
Neat. You will be called “Rikejo”, a woman with a science background.
訳)いいね、リケジョって呼ばれるようになるね。
It will be an honor.
訳)そうなったらいいな!
理科 が入っている言葉
最後に、理科に関係した言葉をいくつか紹介します。
理科室
science labといいます。labはlaboratoryの略です。
理系
文理選択をしなければならない、と言いたいときにはWe need to choose science or humanities.でいいでしょう。
ただし「あなたは理系?文系?」と聞かれた時は、一般的に具体的に自分の好きな分野や目指す分野、または専攻分野を詳しく言うことの方が多いです。
理系の中でもエンジニア系であればengineering や tech、医療系であればmedical、本当に物理や化学などであればscience、といった感じです。
英会話でWhat do you do?(お仕事は?)と聞かれて「会社員です」という答えよりも「広報をしています」とか「営業をしています」と答える方がいいのと少し似ていますね。
○○科学
○○に当たる単語をそのままあてがえば完成します。
- 心理科学:psychological science
- 神経科学:neuro science
- 医療科学:medical science
- コンピューター科学:computer science
空想科学小説
SFとも略されますね。science fictionです。そして、SF映画に出てくるのがmad scientist、常軌を逸した天才科学者(マッドサイエンティスト)ですね。
洋画はSF映画の宝庫です。英語でSF映画は少し敷居が高い、と感じるかもしれませんが、見始めてみると意外と聞き取りやすかったり見やすいものも多いです。使える会話表現もたくさんあります。リスニング力の強化のためにもSF映画鑑賞はオススメです。
まとめ
英語の語彙を増やすためには、さまざまなところへの関心を深めていくことが大切です。ニュースや映画の中で理科や科学に関係した話が出てきても怖じ気づかずに、ちょっと読んでみたり、聞いてみたりするのはいかがでしょうか?
化学物質の名前や物理の法則などは、日常生活でもあまり使いませんから、そのあたりは読み飛ばしてしまっても構いません。それでも十分に新しい発見が得られるはずです。
自分のcomfort zone(精神的な安全地帯)を抜けてみるのもたまにはいいですよ。