英語で日常会話ができるようになってくると、これは本当にネイティブがよく使っているなぁと気づく表現がいくつかあります。
kiddingはその中でもかなり高い登場頻度を誇ります。
楽しく会話ができるようになってくると1回の交流で3回は聞くといっても過言ではない表現なので、ぜひニュアンスをとらえましょう。
「冗談でしょ?!」
さて、今回ターゲットになるkiddingという単語、意味は「冗談を言う」という意味です。
一番よく使う使い方は
Are you kidding me?
訳)冗談でしょ?
です。
この単語、実は皆さんご存じkid(子ども)にingを付けた形です。kidに動詞があるんだ!と驚かれた方もいるかもしれません。「子どものようなことをする」から転じて「冗談を言う、ふざける」という意味になりました。
発音をカタカナで書くと「キディング」です。この「ディ」はかなり「リ」に似て聞こえるはずです。したがって、知らないと「killing」に聞こえて非常に物騒になってしまいますよ。
ちなみに、冗談を英語で言おうと思うと真っ先にjokeという単語が浮かぶと思います。jokeはDad jokeとも言うように「布団がふっとんだ」的なおやじギャグに対して使えますが、Dad kiddingとは言いません。kiddingでいう冗談は、お笑いでいうノリツッコミのようなところで使います。
もちろん、jokeもkiddingと同じような場面で”Are you joking?”とも使えるのですが、kiddingにはもっと使える幅があります。
冗談やおふざけだけでなく、怒っているとき、戸惑っているとき、言ったことを撤回したいときなどにも使えるんです。詳しくは続く見出しを見ていきましょう。
冗談を言った後に言うkidding
まずは、自分が冗談をいった時に「これ冗談だったんだよ~」と打ち明ける状況での使い方からです。
Just kidding
まずは例を見てみましょう。
Guess what? I became a CEO of Kimini company. Just kidding.
訳)ねぇ、僕、キミニカンパニーの社長になったんだよ!なーんてね。
このように、文章の最後に「なーんてね。」とつけるイメージでJust Kiddingを入れていきます。
同じような表現として、
- Only kidding.
- I’m kidding.
- No kidding!
と言うこともできます。また、この場面では、先ほど取り上げたjokeを使って、Just jokingも使うことができます。
言われた時の答え方
「冗談でしたー」と言われたら、どんなふうに答えるかも用意しておきましょう。
ただ笑っておいてもいいのですが、
- Oh you are so funny.(君おもしろいね)
- Yeah.(うんうん)
- Yeah but(うん、でもさ)
などの軽い相槌を用意しておくとテンポよく会話をつなげることができます。
相手の冗談に対して使うkidding
今度は相手が冗談っぽいことを言ったときに返す相槌です。
Are you kidding me?
口調と表情に気を付けながら言いましょう。Really?の代わりにマジで?と聞き返したり、ニヤニヤしながら一緒に冗談を言い合うようなときに使う表現です。
I finally asked him out!
訳)ついに彼に告白できたの!
What? Are you kidding me?
訳)え、冗談でしょ?
他のパターンとして、
- Are you kidding?
- You say you are kidding.
- You’re kidding.
- Kidding me?
- No kidding!
もありますので、覚えておきましょう。
言われた時の答え方
さて、自分が言ったことに対して、冗談でしょ?と言われた場合、なんと答えたらよいでしょうか?
本当に冗談だった場合は…
- Of course, just kidding.(もちろん、冗談だよ)
などと返しておけばよいでしょう。
もし、冗談ではなく本当のことであれば…
- No, I am serious.(いや、本当だって)
- I kid you not.(冗談じゃないんだよ、本当だよ)
- No kidding. (嘘じゃないよ)
と言って説明しましょう。
怒った時のkidding
相手の冗談を聞いたときに、冗談で済ませられないと怒りを覚えることもあるでしょう。「冗談でしょ?ありえない!」というようなときに使うのもkiddingです。
Are you kidding me?
「あれ?さっきと同じ?」と思った方、その通りです。言い方と表情を変えるだけで、同じ表現でもキレることができます。
Are you kidding? Did you eat my flan in the fridge? Even I wrote my name on it?
訳)冗談でしょ?冷蔵庫の中のプリン食べた?私の名前まで書いてあったのに??
先ほどと同じように、最後にmeをつけてもつけなくても大丈夫です。
また、
- You’ve got be kidding me.
- No kidding!
- Who is someone kidding?
も同じように使えます。
Kid yourself
kid oneselfで「甘い考えをする」「うぬぼれる」「ごまかす」の意味です。notをつけて相手に「~するな」と伝えます。
Don’t kid yourself. You need someone’s help.
訳)うぬぼれるな。君には助けが必要だ。
Kid around
「ふざける」「じゃれあう」という意味になります。怒っているときにも使えますが、叱ったり、注意した利するときにも使えます。
Boys, don’t kid around. Help mom.
訳)ほら、君たち、遊んでないで。ママを手伝って!
Kid about
後ろにつく前置詞が変わりaboutになると「からかう」という意味です。「ものについて人をからかう」と使いたい時にはkid 人 about ものの順になります。
Stop kidding her about her nationality.
訳)国籍について彼女をからかうのをやめなさい。
驚いたり落ち込んだ時に使うkidding
「うそ!」「冗談でしょ?」「マジで?」と驚いたり、それとともに落ち込んだりするときにもkiddingは使われます。
No kidding!
驚いたときに一番使われているのが、No kidding!です。短いのでとっさに使いやすいのでしょう。
No kidding! Amy and Brian got engaged!!!
訳)マジか!エイミーとブライアンが婚約したんだって!
他にも、
- Are you kidding me?
- Kidding me?
- You’ve got to be kidding me.
- Please say you are kidding!
なども使えます。
言ったことを撤回したい時のkidding
言ってはみたものの「あ、ちょっと待って!今のなし!」と言いたいときや、「冗談はこのくらいにして本題に入ろう。」と気持ちを切り替えたいときに使うkiddingです。
Just kidding
こちらは「今言ったことなし!」というときに使います。
Hey, did you see my purse? Oh wait, just kidding, found it!
訳)ねぇ、私のカバン知らない?あ、待って、気にしないで、見つけた!
定型表現で、他のkiddingのパターンは使いません。
All kidding aside,
こちらは、冗談は横に置いて、まじめな話をし始めるときに使います。
All kidding aside, why don’t we go on a trip to Hawaii?
訳)冗談はさておき、ハワイに旅行に行かない?
こんなサプライズがあったらうれしいですね。
まとめ
実は学校で英語を習うときに教科書や参考書にも載っている会話文の使い方です。とはいえ、学校のテストや入試で冗談が出てくることはほとんどないので、学生時代に一生懸命覚える単語ではないですよね。
しかし、日常会話では別です。慣れてくると会話にアクセントがつくようになりますよ。ぜひ使ってみましょう。