「昨晩飲み過ぎて、今朝はハングオーバー」「ハングオーバーに気をつけて」などという表現を聞いたことはありませんか?
「ハングオーバー」は、「二日酔い」という意味で使われているカタカナ言葉です。
日本語でも英語でも会話によく登場する言葉なので、意味を知って使っている人も多いかと思います。
とはいえ、英語由来のカタカナ言葉なので、よくわからないまま、なんとなくの感覚で話しているという人もいるでしょう。
今回は、日本語としても浸透しているカタカナ言葉「ハングオーバー」について、本来の英語”hangover”の正しい意味と使い方、類似表現などを紹介していきます。
「ハングオーバー」の意味
「ハングオーバー」は、英語の”hangover”をカタカナ表記した言葉です。
「二日酔い」や「飲み過ぎ」の意味で使われるのが一般的ですが、他にも「後遺症」や「名残」「余波」のように後々に続く影響を示す場合もあります。
「ハングオーバー」の使用例
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ちなみにお酒を飲んでいない「シラフ」の状態は、英語で”sober”と言います。
”sober”は、「お酒を飲んでいない状態」や「節制している」「真面目な」といった意味を持つ英語です。
「真面目な」から派生して、「落ち着いた」「重々しい」のように、真剣な様子や雰囲気を指す表現としても使われます。
日常会話では、以下のようなフレーズも使われることがあるので、”hangover”と一緒に覚えておくと良いでしょう。
- straight edge:アルコール、タバコ、薬物、カフェインなどを一切摂取しない状態
- stone-cold sober:一滴もアルコールを飲んでいない、全く酔っていない状態
訳)酔っていないときは 「シラフです」 と言いましょう。
訳)これはシラフでは話しにくい内容です。
訳)事故が起きたとき、彼は完全にシラフでした。
”hangover”の意味
”hangover”は、「二日酔い」と「後々に続く影響」の2つの意味を持つ名詞です。
直訳すると「ぶら下がる」や「ひっかかる」ですが、おもに二日酔いを指して使われることが多く、アルコールを飲んだ後に起こる頭痛や吐き気、疲労感などの不快な症状を表現するときに用いられます。
”hangover”は、辞書で以下のように定義されています。
- 二日酔い
- 残存物、遺物、名残
参考:Weblio英和辞書
- a feeling of illness after drinking too much alcohol
飲み過ぎた後の体調不良- something that continues from an earlier time
昔から続くもの
”hangover”の発音記号は、/hæŋ ˈoʊvər/ で、「ハァング オゥヴァ」のように読みます。
第一音節の「han」にアクセントをおいて、第二音節の「gover」を弱く発音するのが上手に発音するコツですよ。
”hangover”の語源は、”hang”+”over”から来ており、”hang-over”とも書いていました。
「以前からの生き残り」や「前から残されたもの」という意味から転じて、過度な飲酒の後の不快な影響、つまり二日酔いの状態で頭がぼんやりしている感じを表現する言葉として使われるようになりました。
”hangover”は、「過去の出来事や状況に引きずられること」を意味するスラングとしてもよく使われます。
訳)彼女は、まだ過去の恋愛のハングオーバーに苦しんでいるわ。
お酒の話題以外で”hangover”が出てきたら、恋愛や失敗、経験などを指しているのだと判断しましょう。
”hangover”を使った例文
「二日酔い」を意味する”hangover”を使った例文を紹介します。
夜通し飲んだ翌日や飲み過ぎた後には、”hangover”を使って「二日酔い」「体調不良」を表現しましょう。
訳)パーティーでたくさん飲んだので、二日酔いです。
訳)3時まで飲んでいたので、今朝は本当にひどい二日酔いでした。
訳)マイクは、二日酔いのせいで全然仕事に集中できていません。
訳)夫が二日酔いでベッドから起きてきません。
訳)サラは、二日酔いを緩和するためにLサイズのコーヒーを注文しました。
訳)そんなに飲まない方が良いですよ。明日、二日酔いになってしまうので。
”hangover”の類似表現
”hangover”と似た意味を持つ類似表現を紹介します。
二日酔いやお酒による体調不良だけでなく、後々に続く影響を表現するときに役立ちますよ。
aftereffects
”aftereffect”は、ある物事や状況の直後に生じる結果や影響を意味する英語です。
何かが起こった直後に現れる影響や効果のことを指し、人々に心理的な影響を与えるときに使われます。
飲酒の影響で、めまいがしました。
katzenjammer
”katzenjammer”は、ドイツ語由来の英語で、「二日酔い」や「悪酔い」という意味を持つ名詞です。
過度な飲酒や飲酒後の頭痛や吐き気、めまいといった不快感を表現するときによく使われます。
訳)彼女は飲みすぎた翌日、ひどい不快感で目が覚めました。
headache
”headache”は、病気やストレス、飲酒などが原因の頭痛を意味する代表的な英語です。
訳)彼は昨晩飲み過ぎて、気分が悪く頭痛がするようです。
nausea
”nausea”は、食べ物や匂いなどによって起こる吐き気やむかつきを意味する英語です。
匂いや刺激などによって引き起こされる身体的な不快感や物事に対する嫌悪感を表します。
訳)吐き気が押し寄せてきました。
dehydration
”dehydration”は、健康や体調に悪影響を及ぼす水分不足や脱水症状を意味する英語です。
アルコール摂取によって水分が失われたときに起こる、めまいや倦怠感、頭痛、集中力の低下といった症状のことを表します。
訳)二日酔いは、脱水症状が原因で起こることが多いです。
fatigue
”fatigue”は、飲酒やストレス、過労、睡眠不足などが原因で起こる疲労や倦怠感を意味する英語です。
二日酔い以外の意味もあるので、必要に応じて正しく使い分けることが重要です。
訳)一晩ぐっすり眠ると、彼の疲労は消えていました。
まとめ
日本語としても浸透しているカタカナ言葉「ハングオーバー」について、本来の英語”hangover”の正しい意味と使い方、類似表現などを紹介しました。
「ハングオーバー」は、英語の”hangover”をカタカナ表記した言葉です。
おもに「二日酔い」の意味で使われることが多く、頭痛や吐き気、めまいといった飲酒後の体の不調を訴えるときに用いられます。
”hangover”は、「過去を引きずること」を表すスラングとしての使い方もあるので、覚えておくと便利ですよ。
「影響」や「余波」、「頭痛」や「吐き気」などを意味する類似表現もマスターして、表現の幅を広げていきましょう!
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