英語の「食事」にあたる英単語と言えば、food、dish、meal などがあります。

これらの英単語、違いがわからなくて会話に困ったことがありませんか?

今回は、英語で「食事」や「料理」を指す言葉とその違いをご紹介いたします。

また、「お味はいかが?」や、食事に関する話題を始める際に使えるフレーズなどもご紹介しますので、ぜひ英語での会食のイメージトレーニングの際に参考にしてください!

fooddishmealどれも「食事」「料理」を意味する!?違いは?

food、dish、mealどれも「食事」「料理」を意味する!?違いは?

よく耳にする food、dish、mealは、どれも「食事」や「料理」を意味しています。これら3つはどう使い分ければよいのでしょうか。少しずつ意味やニュアンスが異なるので、ひとつづつご紹介していきます。

food:食べ物一般を指す言葉

food は、人や動物が生きるために食べるもの、というニュアンスの「食事」「食べ物」を意味します。一般的な食べ物を漠然と指す場合には複数系や aは使わずに foodのみ使います。特定した食べ物一つを指す場合には a food として使います。

Aさん
We need more food to survive.
訳)生きていくためにはもっと食べ物が必要だ
Aさん
Bring enough food and water for the road trip.
訳)ロードトリップには十分な食べ物と水を持ってきて

dish:特定の方法で特別に用意された食事

dishは、特定の方法で特別な相手やオケージョンに用意された食事のことです。必ずしも調理はしなくてもよく、シチューやカレーなど、具体的な料理名が伴う料理を指します。

また、皿、食器という意味も持っています。

Aさん
It took 3 hours to cook this dish.
訳)この料理を作るのに3時間かかった
Aさん
What was your favorite dish today?
訳)今日はどの料理が一番よかった?

meal:一定の時間に食べる食事

朝食、昼食、夕食といった一定の時間に食べる食事mealと言います。

Aさん
You should avoid eating sweets between meals.
訳)食事の間食には甘いものは避けるべきだ
Aさん
Enjoy your meal!
訳)ぜひ食事を楽しんでください!

その他の「食事」の英語表現を学ぼう!

その他の「食事」の英語表現を学ぼう!

food、dish、 mealの違いはわかりましたか?

実は、この他にも「食事」を意味する英単語がいくつかあります。

ここでは、日々の生活で自然に使えると嬉しい「食事」を意味する単語をさらに深掘りしていきます。

それぞれ日常でよく使う単語なのでぜひ参考にしてみてください。

cooking:料理をすること、調理されたもの

cookingは、「食材を調理すること」を指します。調理方法を指す場合もあります。

そのため、調理されていない食べ物に対してcookingを使うことはありません。

Aさん
Salt is crucial in cooking.
訳)塩は料理には欠かせません
Aさん
I have a little knowledge of cooking.
訳)私には料理の知識がぜんぜんない

cuisine:地域性のある、独特な料理

cuisineは、cookingに近い意味合いで、調理された食べ物を意味しますが、違いはcuisineにはその国ならでは、その地域ならではの独自の食べ物であることが多いです。

Aさん
You can choose from anything from classic American food to Asian cuisine.
訳)アメリカンのクラシックな食べ物からアジア料理までなんでも選べます
Aさん
I’m going to Italy to learn traditional Italian cuisine.
訳)伝統的なイタリア料理を習いにイタリアに行きます

specialty:特別な料理、おすすめの料理

specialtyは、レストランなどでよく目にする機会がある英語です。

意味は、そのレストランのおすすめの料理、特別料理です。そこでしか味わえないお店のメニュー、料理を指す場合に使います。

Aさん
Seafood is a specialty in this restaurant.
訳)このレストランではシーフートが特別メニューです
Aさん
The specialty of this restaurant is crepes.
訳)このお店の特別メニューはクレープです

diet:食事療法、食事方法

日本ではよく「痩せる方法」を指すダイエット。英語のdietは、意味が異なり「食事療法」「食事をする方法」などを意味します。

健康の話題をするなかで、dietという単語がでたら、単なる食事ではなく日常どのように食事を取るかといった食事方法を漠然と意味しているので注意が必要です。

Aさん
What is your diet like?
訳)どんな食事を取っていますか?

ちなみに、ダイエットしているという場合には以下のように言います。

Aさん
I’m on a diet!
訳)今ダイエット中なの!
Aさん
I’m on a vegan diet now.
訳)いまビーガンダイエットをしています

その他の「食事」に関する英単語

breakfast:朝食

朝食の英語はbreakfastですね。

そもそもなぜ朝食のことをbreakfastというのでしょうか。その語源についてみていきます。

「break」は「壊す、破る」、「fast」は「断食」の意味を持ちます。すなわち、「breakfast」は「断食を破る」になります。夕食から朝食までの時間は、他の食事と食事の間の時間と比べると長いため、朝食のことをbreakfastと言うそうです。

lunch:昼食

「lunch」は、「luncheon」の短縮語です。「luncheon」は「a formal lunch」(正式な形での昼食会)を意味しています。
食卓で食器を置くための敷物を「ランチョンマット」と言いますね。この「ランチョンマット」は、英語で placemat または table mat と言います。

朝食と昼食を兼ねて11時ごろ食べる食事「ブランチ」という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。このブランチ、英語では「brunch」と言います。

breakfastとlunchを合わせた混成語で、19世紀にイギリスの週刊誌が取り上げ、アメリカやカナダでスラングとなりました。

dinner、supper:夕食

dinnerは、古フランス語のdisner「朝食」から来ています。もともと「断食すること」の意味で、13世紀半ばに意味が変わるまでは、「その日に取る最初の食事」を意味していました。「朝食」の意味合いから、少しずつ時代とともに変化し、「dinner」は「その日に食べるメインの食事」という意味になりました。

現在、夕食がメインの食事という人が多いので、「dinner」は「夕食」という意味で使われるようになりました。

「supper」は、古フランス語の「souper」(夕食)から来ています。現在、メインの食事「dinner」のあとに食べる軽い食事のことを「supper」といいます。

snack:おやつ、間食

日本では、「スナック」というとポテトチップスなどのスナック菓子を指すことが多いでしょう。ところが、英語の「snack」はもっと広い意味を持ちます。breakfastとlunchの間、lunchとdinnerの間に簡単に食べられるものを指します。スナック菓子などお菓子だけでなく、サラダやフルーツなども snack という英語で表現できます。

類義語に、「refreshments」があります。refreshmentsはもう少しフォーマルな表現で、飲み物、飲み物とセットになっている食べ物というイメージを持つ人もいます。

その他の食事に関する英会話フレーズ

その他の食事に関する英会話フレーズ

ここでは、食事の会話を始めたいときに使える英会話フレーズを簡単に紹介いたします。よく使われる表現なのでぜひ参考にしてみてください。

味はどうかを質問する会話フレーズ

相手が食べているものの味を聞きたい場合は以下のように質問します。

Aさん
How does it taste?
訳)それはどんな味がするのですか?
Aさん
How do you like it?
訳)その料理はどこが好き?

また、レストランにてウェイターさんがお客さんに「料理はどうだったか」と聞くときは、

Aさん
How’s everything?
訳)料理はいかがでしたか?
Aさん
How was the food?
訳)料理はいかがでしたか?
Aさん
Did you enjoy your meal?
訳)料理はお楽しみいただけましたか?

などといった会話フレーズが使われます。海外のレストランでは、ウェイターがお客さんに食事中に様子を伺いにいくことが多いです。そんなときこんな回答をするとよいでしょう。

Aさん
Good/Great/Delicious, thanks!
訳)おいしいよ、ありがとう!
Aさん
That was delicious.
訳)おいしかったです

普段の食事について会話するときのフレーズ

普段の食事について、どのような料理が好きか、どんな料理を作るかといった話の際は「food」を使うのが一般的です。

Aさん
What kind of food do you like?
訳)あなたはどんな料理が好きですか?
Aさん
What kind of food do you like to cook?
訳)どんな料理を作るのが好きですか?
Aさん
Do you like Indian food?
訳)インド料理は好きですか?

食事の習慣について会話するときのフレーズ

相手の食事の習慣について聞きたい場合は以下のように質問します。

Aさん
Is there anything you can’t eat?
訳)食べられないものはありますか?
Aさん
Do you have any allergies?
訳)アレルギーはありますか?

vegetarian:ベジタリアン

「vegetarian」は、肉や魚などの動物性食品をとらず、野菜、フルーツ、大豆製品など植物性食品中心の食習慣を持つ人のことです。

その中でも、卵・乳製品なども一切食べない「vegan」(ビーガン:完全菜食主義)、植物性食品と卵を食べる「ovo-vegetarian」(オボベジタリアン)、植物性食品乳製品食べる「lacto-vegetarian」(ラクトベジタリアン)などに分かれます。また、玄米、全粒粉を主食とし、主に野菜や豆類、海藻類を食べる「macrobian」(マクロビアン)もいます。

veganは1944年「生きていくために動物を犠牲にしない」という主義の下、イギリスで始まった思想の一つです。革製品の服やカバンも使わない人もいますが、現在は「健康的な食事に関心が高い人」というイメージになっています。アメリカの歌手・マドンナやジェニファー・ロペスなどが、veganダイエットを実践していることで有名です。アップル社創業者のスティーブ・ジョブズも、veganでした。

宗教上の食事制限

宗教によっては、戒律で食べてはいけない食品が定められている場合があります。日本人は宗教上の慣習の意識が高くありませんが、海外のレストランでは宗教に対応したメニューを用意しているところが多くあります。また、来日する外国人の増加に伴い、日本でもそれぞれの宗教に合わせたメニューを準備している店も増えています。

イスラム教徒で大切にされている考え方「ハラール(Halal)」は、「許されているもの」という意味で、合法なものがハラールとされています。飲食店がイスラム教徒に対応するためには、ハラール食への理解が必須です。

イスラム教徒が食べられないものには、pork(豚肉)、alcohol(アルコール)、適切に処理されていない肉、血液、うろこのない魚があります。

まとめ

いかがでしたか?料理といっても、さまざまな表現方法が英語にはあります。食の多様性という意味でも、veganやHalalにも理解を示すことが大切ですね。

料理の話は初対面の人とも話しやすい会話トピックの一つです。海外に行ったときや日本を訪れている外国人と会話をするときには、ぜひこの記事を参考にして、会話を盛り上げてみてください!