オーストラリア・シドニー湾に突き出たベネロング岬に立つ「シドニー・オペラハウス(Sydney Opera House)」。世界的に知られる総合芸術劇場であり、オーストラリアの象徴ともいえる存在です。

世界遺産に登録されたこの建築物は、「見るだけでも価値がある」と多くの旅行者が絶賛しています。

この記事では、シドニー・オペラハウスの歴史や設計の魅力をはじめ、英語のフレーズも交えながら、楽しみ方をご紹介します。

シドニー・オペラハウスってどんなところ?

シドニー・オペラハウスってどんなところ?

世界で最も「新しい」世界遺産のひとつであるこの建物。2007年にユネスコ世界遺産に登録されたシドニー・オペラハウスは、その革新性と芸術性が高く評価されました。

設計の裏話

1956年、世界32カ国から233件もの応募が集まった国際設計コンペ。その中で選ばれたのが、デンマーク出身の若き建築家ヨーン・ウッツォン(Jørn Utzon)でした。彼のデザインは、当初「実現不可能」とさえ言われましたが、やがて建築の世界に革命をもたらしました

ウッツォン氏は、2003年に「建築界のノーベル賞」と称されるプリツカー賞を受賞しました(Pritzker Architecture Prize)。これは世界的な名誉であり、日本人建築家では丹下健三氏や安藤忠雄氏も同賞を受けています。

Wikipedia

独創的なフォルム

白い貝殻のようにも、帆船の帆のようにも見える屋根。その表面には約106万枚ものスウェーデン製タイルが使われています。建物全体が舞台の一部のようで、建築そのものが芸術的だといえます。

内部の設備

オペラハウスは、大小合わせて5つの主要ホールを持っています。中でも世界最大級のパイプオルガンを有する「コンサートホール(Concert Hall)」は圧巻のスケールです。オペラ、バレエ、演劇、クラシック、ジャズなど、年間1,500以上の公演が行われています。

アクセスと観光の魅力

シドニーの中心部にあるサーキュラー・キー(Circular Quay)駅から徒歩約10分。アクセスも良く、観光地としても大人気です。ハーバーブリッジとの景観はとても美しいです。

シドニー・オペラハウスの歴史

シドニー・オペラハウスの歴史

1940年代末、ニューサウスウェールズ州立音楽院の校長ユージン・グーセンスは、「音響的に完璧なホールをシドニーに」と訴え、政治・経済の世界を動かしました。こうして構想されたオペラハウスは、1959年に着工竣工したのは、当初予定より10年遅れの1973年でした。

途中、建設費用の増大や技術的問題など、さまざまな困難に直面。ウッツォン氏は政治的圧力によって設計から撤退し、その後二度とオーストラリアに戻ることなく、完成したオペラハウスを見ることもなく2008年に亡くなりました。

覚えておきたい!シドニー・オペラハウス関連の英語表現

旅行や英会話で役立つフレーズをいくつかご紹介します。

Aさん
Where is the Sydney Opera House?
訳)シドニー・オペラハウスはどこですか?
Aさん
I’d like to join a guided tour.
訳)ガイド付きツアーに参加したいです。
Aさん
The architecture is stunning!
訳)建築が見事です。
Aさん
What performances are on tonight?
訳)今夜はどんな公演がありますか?

楽しみながら英語も身につけましょう!

世界遺産としてのシドニー・オペラハウス

世界遺産登録はいつ?

2007年、シドニー・オペラハウスは「人類の創造的資質を示す傑作」としてユネスコの世界遺産に登録されました。

Sydney Opera House was designated as a UNESCO World Heritage Site in 2007.
シドニー・オペラハウスは、2007年にユネスコの世界遺産に登録されました。

登録理由は?

世界遺産登録の基準に適合した理由は、建築の歴史において画期的かつ革新的な存在であること

建築様式の先駆けとして、世界中の建築家に大きな影響を与えました。

このような現代建築が世界遺産に認められるのは珍しく、それだけこの建物が画期的であったという証です。

UNESCO World Heritage Convention:Sydney Opera House

オペラハウスをもっと楽しむアクティビティ

シドニー・オペラハウスってどんなところ?

公演を観る

オペラハウスの最大の魅力は、やはり本物の舞台芸術を体感できることです。オペラ、バレエ、クラシック音楽、ミュージカル、演劇、さらには現代アート系のパフォーマンスまで、ジャンルは多彩。特に1月〜3月と6月〜11月のシーズン中は、ほぼ毎晩のように何らかの公演が行われています。
チケットは公式ウェブサイト、チケットオフィス、または旅行代理店を通じて、通常2か月前から予約可能です。

日本語ガイドツアーに参加

「Japanese language tours are available(日本語のツアーもあります)」という案内が公式サイトにもあり、事前予約をすれば日本語で建築や歴史について詳しく学ぶことができます。
写真撮影スポットでの記念撮影の時間も設けられており、家族連れや年配の旅行者にも人気です。

公式建築ツアー

建築に関心がある方なら必ず訪れたいのが「公式建築ツアー(Official Guided Architecture Tour)」です。一般のガイドツアーとは異なり、より専門的な視点からシドニー・オペラハウスの構造、デザイン、建築技術、ヨーン・ウッツォンの思想に迫る内容になっています。
たとえば、屋根の「セイル(帆)」と呼ばれる部分がどのように設計・建設されたのかなど建築の裏側に触れることができます。

絶景レストランを満喫

ハーバービューを望むテラス席で食事を楽しむのも素敵な過ごし方です。特に人気なのは、オペラキッチン(Opera Kitchen)やベネロング(Bennelong)などのレストラン。
夕暮れ時にはサンセットとハーバーブリッジ、ライトアップ前のオペラハウスを写真に収める絶好のチャンスもあります。

Aさん
It’s wonderful to be able to dine while looking at the ocean and Sydney Opera House.
訳)海とオペラハウスを眺めなががレストランで食事ができるなんて、すてきですね。

クルージングツアーで外から楽しむ

ハーバーを周遊するクルージングツアーに参加すると、オペラハウスを海側から眺めることができます。

日中のサンライト・クルーズや、夕暮れに合わせたサンセット・ディナークルーズ、またナイトクルーズなど種類も豊富。船内では軽食やドリンクが提供されるプランもあり、リラックスしながら観光を楽しめます。

昼も夜も美しい外観

シドニー・オペラハウスの外観は、時間帯によってまったく違う表情を見せてくれます。昼間は真っ青な空と白い屋根が鮮やかなコントラストを描きます。夜になるとライトアップによって柔らかく浮かび上がり、幻想的な光景に包まれます。
年に数回行われるプロジェクションマッピングイベントでは、建物全体がキャンバスとなり、色と光のショーが展開されます。

まとめ:英語で広がる世界遺産の旅

シドニー・オペラハウスは、建築、音楽、歴史、そして人々の夢が詰まった芸術の結晶です。

英語を通じてその魅力を深く知ることで、旅はもっと楽しくなります。シドニー・オペラハウスで建築物の美しさに触れ、舞台芸術を鑑賞したり、クルージングツアーに参加したりして、シドニー・オペラハウスの魅力にたっぷりつかってみてはいかがでしょうか。