皆さんは「スコミムス」についてどのくらい知っていますか?

恐竜といえば陸上で他の恐竜を襲う姿を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は水辺で魚を捕まえて暮らしていた恐竜もいたのです。

今回は、ワニに似た頭部を持つ恐竜「スコミムス」について詳しく解説します。

全長約9.5メートル、体重約2.5トンと推定される大型獣脚類の生態や、英語での説明方法を学んで、古代生物の知識と英語スキルを同時に身につけましょう。

スコミムスとは?

スコミムスとは?ワニに似た恐竜の生態・大きさと英語表現をご紹介!

恐竜好きなら一度は聞いたことがあるスコミムス。

「ワニのような恐竜」なんて言われることもありますが、実際のところどんな生物だったのでしょうか。

まずはそんなスコミムスの生体から掘り下げていきましょう。

基本情報

スコミムス(Suchomimus)は、約1億1,200万年前の白亜紀前期に、現在のニジェールで暮らしていた大型の獣脚類です。

スコミムス(学名: Suchomimus、「ワニもどき」の意)は、約1億2500万年前から1億1200万年前のアプチアンからアルビアンにかけて現在でいうニジェールに生息した、スピノサウルス科に属する獣脚類の恐竜の属。

ウィキペディアより引用

その名前はギリシャ語の「souchos(ワニ)」と「mimos(模倣者)」に由来しており、「ワニの模倣者」という意味になります。

Aさん
まさに名前通り、ワニそっくりの顔をした恐竜だったのです!

分類的にはスピノサウルス科・バリオニクス亜科に属しており、魚食性の恐竜として知られています。

つまり、スピノサウルスの仲間で、魚を主食としていた恐竜なのです。

どこに住んでいたの?

スコミムスの化石は、ニジェールのエルハズ累層で発見されました。アフリカの真ん中、現在は砂漠になっている場所ですが、当時は全く違う環境だったのです。

当時は湿地や洪水原が広がり、魚などの水生生物が豊富に存在していたと考えられています。川や湖がたくさんあって、まるで現在のアマゾン川流域のような、水と緑に恵まれた場所だったのでしょう。

体の大きさはどのくらい?

全長は約9.5メートル、体重は約2.5トンと推定されています。現在のアフリカゾウよりも少し軽いくらいですが、体長はずっと長かったのです。

頭部は細長くワニに似ており、鋭い円錐状の歯が並んでいました。

Bさん
この歯は魚を捕まえるのにぴったりの形をしていて、一度掴んだら逃がさない構造になっていたのです。

スピノサウルスにも似ていますが、体の特徴はもっとワニ寄りで異なっていました。

なんでこんなに有名なの?

スコミムスの特徴は何といっても、見た目のインパクトの強さでしょう。ワニのような見た目で巨大なので、現実にいるワニと頭の中で自然と比較してしまい、とんでもない恐怖をおぼえます。

また恐竜界隈的には、1997年にポール・セレノらによって化石が発見され、1998年に命名されたスコミムスは、保存状態の良さと独特の形態から一躍注目を集めました。

Aさん
ジュラシック・ワールドに出てないのが不思議なくらい!

スコミムスの特徴を英語で説明しよう

恐竜について英語で話せると、海外の化石展示や古生物好きとの会話でも活躍しそうです。スコミムスについて英語で話してみましょう。魚食恐竜の説明に役立つ表現を覚えておくと便利です。

英語での基本紹介文

Aさん
Suchomimus was a big dinosaur that ate fish and lived in Africa long ago.

訳)スコミムスは昔アフリカに住んでいた魚を食べる大きな恐竜でした。

サイズについて

Aさん
Suchomimus was about 9.5 meters long and weighed about 2.5 tons.

訳)スコミムスは全長約9.5メートル、体重は約2.5トンでした。

生息地について

Aさん
Scientists found Suchomimus fossils in Niger, Africa.

訳)科学者たちは、アフリカのニジェールでスコミムスの化石を発見しました。

生活の様子

Aさん
Suchomimus had a long snout like a crocodile and big claws to catch fish.

訳)スコミムスは、ワニのような長い口と魚を捕まえる大きな爪を持っていました。

絶滅について

Aさん
Suchomimus died out about 112 million years ago.

訳)スコミムスは約1億1,200万年前に絶滅しました。

スコミムスに関する英単語・フレーズ集

覚えておきたい基本単語10選

  • theropod :【名詞】 獣脚類
  • snout :【名詞】 鼻先・口先
  • forelimb :【名詞】 前肢
  • claw :【名詞】 鉤爪
  • aquatic :【形容詞】 水生の
  • prehistoric :【形容詞】 先史時代の
  • extinct :【形容詞】 絶滅した
  • Cretaceous :【名詞】 白亜紀
  • fossil :【名詞】 化石
  • predator :【名詞】 捕食者

他にも簡単な単語ですが、”river(川)”や、”fish(魚)”、”catch(捕まえる)”などを組み合わせることで、どんな食事をしていたのかの説明ができます。

スコミムスを説明する便利な表現

  • fish-eating dinosaur – 魚を食べる恐竜
  • lived near water – 水の近くに住んでいた
  • had a long snout – 長い口を持っていた
  • caught fish with claws – 爪で魚を捕まえた
  • found in Africa – アフリカで発見された

他の魚食恐竜と比較してみよう

他の魚食恐竜と比較してみよう

スコミムスには似たような魚を食べる仲間がたくさんいました。

今回はその中から2匹ピックアップしたので、他の魚食恐竜と比較しながら英語表現も一緒に学んでいきましょう。

バリオニクスとの比較

バリオニクス(Baryonyx)は白亜紀前期のイギリスで発見された恐竜で、スコミムスよりやや小型の体格(全長約8.5メートル)とされます。

バリオニクス(Baryonyx)は、中生代前期白亜紀(約1億3,000万 – 1億2,500万年前)の現イギリスに生息していた獣脚類(肉食恐竜)。属名は「重々しいツメ」を意味する。

ウィキペディアより引用

バリオニクスはスコミムスと同じスピノサウルス科の仲間で、同じように魚を主食としていました。

しかし、当時過ごしていた場所は異なり、バリオニクスはヨーロッパに住んでいたので、スコミムスとは住んでいる場所が違ったのです。

英語で説明:

Aさん
Baryonyx was another fish-eating dinosaur that lived in Europe long ago.

訳)バリオニクスは昔ヨーロッパに住んでいたもう一つの魚食恐竜でした。

スピノサウルスとの比較

スピノサウルス(Spinosaurus)は白亜紀後期の北アフリカに生息していた、最大級の肉食恐竜です(推定全長12〜15メートル)。

スピノサウルス(学名: Spinosaurus)は、白亜紀後期セノマニアン – チューロニアンのアフリカ大陸に生息していたスピノサウルス科の恐竜の属。

ウィキペディアより引用

スピノサウルスのサイズはスコミムスよりもずっと大きく、背中に大きな帆のような突起を持っていました。

同じアフリカに住んでいましたが、スコミムスよりも後の時代に生きていたのです。

英語で説明:

Aさん
Spinosaurus was a very big fish-eating dinosaur with a sail on its back.

訳)スピノサウルスは背中に帆を持った、とても大きな魚食恐竜でした。

まとめ

この記事では、スコミムスの特徴、生態、英語での説明、他の魚食恐竜との比較まで解説しました。

スコミムスは、ワニのようなくちばしと魚食性というユニークな特徴を持つ恐竜であり、化石記録に残る貴重な存在です。

英語で紹介するときは、本記事でご紹介した単語やフレーズを使うと伝わりやすくなります。

次に博物館に行く機会があったら、ぜひスコミムスの骨格を探してみてください。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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