誰かが自分の行動のせいで痛い目にあったとき、「それって自業自得だよね」と言いたくなること、ありますよね。では、「自業自得」は英語でどう表現すればよいのでしょうか?

実は、英語には日本語の「自業自得」にぴったり対応する単語はなく、状況やニュアンスによってさまざまな表現が使い分けられています。スラングやことわざ、ちょっと皮肉めいた言い回しなど、ネイティブが自然に使うフレーズを知っておくと、英会話の幅もぐっと広がりますよ。

この記事では、「自業自得」にまつわる英語表現を、わかりやすくご紹介します!

「自業自得」は英語でこう言う!定番フレーズ&スラング

「自業自得」は英語でこう言う!定番フレーズ&スラング

「自業自得」にぴったりの英語表現は、実はひとつではありません。

ここでは、日常会話でよく使われる定番フレーズやスラングを中心に、シンプルで覚えやすい表現を紹介します。

You brought it on yourself.

最もよく使われる「自業自得」の表現です。ややカジュアルですが、日常会話でもビジネスでも使える万能フレーズ。“bring on” は「引き起こす」という意味で、“on oneself” をつけると「自分で引き起こす」という意味になります。つまり、「(悪い出来事を)自分で招いた」という言い回しです。

Aさん

Tom got yelled at by the boss again.

トム、また上司に怒鳴られてたよ。

Bさん

Well, he keeps missing deadlines.

だって、彼、締め切りを守らないしね。

Aさん

Well, he brought it on himself.

うん、自業自得だね。

It serves you right.

ここでの “serve” は「ふさわしい結果を与える」という意味。“It serves you right.” で「それはあなたにとって当然だよ」という皮肉を込めた言い回しになります。ややきつめの表現なので、使い方には注意が必要です。

Aさん

I heard Sarah got caught gossiping.

サラが噂話してたのを本人にバレたらしいよ。

Bさん

It serves her right. She’s always talking behind people’s backs.

当然だよ。いつも人の陰口ばっかり言ってたし。

You asked for it.

ask for” は「~を求める」という意味で、 “ask for it” で「自分からそれを招いた」というニュアンスになります。もともとは「お願いする」という意味の表現ですが、皮肉を込めて使うと「それを望んだのは自分でしょ」という意味になります。

Aさん

Jack teased her again and now she’s really mad.

ジャック、また彼女をからかって怒らせたよ。

Bさん

Well, he asked for it!

それは自業自得でしょ!

因果応報・身から出た錆・自縄自縛は英語でこう言う!

因果応報・身から出た錆・自縄自縛は英語でこう言う!

「自業自得」と似た意味を持つ日本語表現には、「因果応報」「身から出た錆」「自縄自縛」などがありますよね。

英語にも、これらに近いニュアンスをもつことわざや比喩表現がいくつか存在します。ここでは、それぞれの意味に合った英語表現とその使い方をご紹介します。

因果応報:What goes around comes around.

go around / come around” は「巡る、返ってくる」という意味。「巡るものは戻ってくる」=「自分の行いはやがて自分に返ってくる」という意味のことわざです。

Aさん

No one wants to hang out with him anymore.

彼と付き合いたがる人、もういないね。

Bさん

That’s what happens. What goes around comes around.

当然だよ。因果応報ってやつ。

身から出た錆:You made your bed, now lie in it.

make one’s bed” は「(自分の)寝床を整える」、“lie in it” は「そこに横たわる」という意味。合わせて「自分で選んだ道には責任を持て」ということを表します。

Aさん

He’s drowning in debt now.

彼、借金で首が回らないって。

Bさん

Well, he made his bed. Now he has to lie in it.

自分の蒔いた種だからね。身から出たさびだよ。

自縄自縛:You’re tying yourself in knots.

tie oneself in knots” は「混乱して身動きが取れなくなる」という意味で、文字どおり「自分で自分を縛ってしまっている」=「自縄自縛」に相当します。

Aさん

His story keeps changing.

あの人の言い訳、どんどん話が変わってるよ。

Bさん

Yeah, he’s totally tying himself in knots.

だね、自分で自分を苦しめてる。

「それってブーメランだね」って英語で何て言う?

SNSなどでよく見かける「それってブーメランじゃない?」というツッコミ。これは、「自分が言ったことや批判がそのまま自分に返ってくる」という意味で使われますね。

英語にも、いわゆる“ブーメラン発言”を表す自然な言い回しがあります。ここではネイティブがよく使う表現を紹介します。

ブーメラン発言:That’s a boomerang.

boomerang” はもともと「ブーメラン(名詞)」という意味。“That’s a boomerang.” は「その発言、自分に返ってきたね」というニュアンスで、SNSやカジュアルな会話で使われます。

Aさん

Lisa said it’s awful to gossip — but she just did the same!

リサが「人の噂話するなんて最低!」って言ってたけど、彼女もしてたよね?

Bさん

Wow, that’s a total boomerang.

うわ、それブーメラン発言だね。

裏目に出た:It backfired.

backfire” は「逆効果になる」「裏目に出る」という意味。狙いと反対の結果になってしまったとき、自業自得的なニュアンスでも使えます。

Aさん

Kevin tried to skip work by faking a stomachache, but his boss found out.

ケビン、仮病使って仕事をサボろうとしたんだけど、上司にバレちゃったんだって。

Bさん

Oof, that really backfired.

うわ、それ完全に裏目に出たね。

参照元リンク

英ナビ

Oxford Learner’s Dictionaries

まとめ

「自業自得」は英語で表そうとすると、一言で言い切るのが難しい表現です。ですが、今回紹介したように、“You brought it on yourself.”のような定番フレーズから、“What goes around comes around.”“That’s a boomerang.”といったことわざ・スラングまで、状況やニュアンスに合ったさまざまな言い回しが存在します。

どの表現にも共通しているのは、「自分の行動が自分に返ってきた」という意味合い。相手に対して皮肉を込めて言いたいとき、やさしく諭すように伝えたいときなど、使い分けられると英語力がぐっと上がります。

英語での表現に迷ったときは、ぜひこの記事で紹介したフレーズを思い出してみてくださいね。ネイティブのような自然なリアクションができるようになるはずです!

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