皆さんは「卒業証書19・2秒」という言葉を英語でどう表現するかご存じでしょうか。
この数字は、2025年に世間を騒がせた「ある市長の学歴詐称疑惑」に関連する言葉であり、そのあまりにも短い証拠提示時間がニュースで報じられ、ネットを中心に大きな批判と話題を呼びました。
こちらの記事では、この騒動を説明するための英語表現や、静岡県伊東市で起きた前代未聞のニュースの詳細、そして新語・流行語大賞ノミネート語30に選ばれた背景まで、正しい情報を基にわかりやすく整理していきます。
卒業証書19・2秒を英語でどう言う?
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まずは「卒業証書19・2秒」の英語表現から学んでいきましょう。
“Showing the diploma for only 19.2 seconds”と説明する
「卒業証書19・2秒」は、特定の政治スキャンダルを指す言葉ですので、状況を説明的に英語にする必要があります。最も伝わりやすいのは“Showing the diploma for only 19.2 seconds”(卒業証書をたった19.2秒見せたこと)という表現です。
ここでのポイントは、“only”を使って「短すぎる」というニュアンスを強調することです。
- Diploma:卒業証書、学位記
- 19.2 seconds:19.2秒
英文でさくっと説明してみよう
このニュースについて議論するシーンを想定してみましょう。
訳)その市長は、卒業証書をたった19.2秒しか見せなかったことで批判されました。
ポイントとしては、相手が背景知識を知らない前提でしっかりと話してあげることです。若干文章は長くなりますが、元の表現が「卒業証書」と「19.2秒」の複合でしかないので、ニュースの内容を知っている相手にしか伝わりません。
「学歴詐称」は”Academic fraud”
また、このニュースの核心である「学歴詐称」は英語で“Academic fraud”と言います。
日本ではたびたび問題になる学歴詐称問題なので、覚えて置くととっさのシーンでも役立つでしょう。
そもそも卒業証書19・2秒とは?

英語表現がわかったところで、そもそもなぜ「19.2秒」という半端な数字がトレンド入りしたのかを確認しておきましょう。
伊東市長の学歴詐称疑惑と「チラ見せ」問題
この言葉の元となったのは、静岡県伊東市の田久保真紀市長(当時)を巡る一連の報道です。
田久保市長に学歴詐称の疑惑が浮上し市議会が説明を求めた際、音声記録から「わずか19.2秒」と反論。「短すぎて本物か確認できない」「一瞬しか見せないのは怪しい」と大炎上しました。詳細は以下引用とニュース記事をご覧ください。
静岡県伊東市の田久保真紀市長が学歴を偽ったとされる問題で、田久保市長は13日、市議会の調査特別委員会(百条委員会)に証人として初めて出頭した。
学歴問題の浮上後、田久保市長が中島弘道議長らに「卒業証書」とされる文書を一瞬しか見せず、十分に確認させなかったとの指摘には、自身で録音した音声記録から「19・2秒見せた」と反論した。
読売新聞オンラインより引用
「不誠実さ」の代名詞として定着
本来であれば堂々と見せれば済む話を、あえて一瞬しか見せなかったその対応が、逆に疑惑を深める結果となりました。
このニュース以降、SNSなどでは何かをごまかそうとする行為や、一瞬しか見せない行為を指して「19.2秒」と揶揄する使い方が広まり、流行語として定着したのです。
卒業証書19・2秒を外国人に説明する
訪日外国人や海外の友人にこの話題を説明する場合、これが「政治家のスキャンダル(Political scandal)」であることを前提に伝えるとスムーズです。
①市長が学歴を偽った疑いがあったと伝える
まずは、事の発端を伝えます。
訳)日本のとある市長に、大学の学位について嘘をついている疑いがかかりました。
②証拠を「チラ見せ」しかしないで失職したと伝える
次に、なぜ「19.2秒」が笑い話(あるいは呆れ話)になっているのかを説明します。
訳)証拠を求められた時、彼女は卒業証書をきっかり19.2秒だけチラ見せしました。
海外の政治ニュースでも疑惑の追及はありますが、「秒数まで計測されてネタにされた」という日本のメディア報道の細かさも含めて伝えると、この騒動の特異性が伝わります。
卒業証書19・2秒が流行語大賞に?

さて、そんな地方政治の混乱と疑惑を象徴する「卒業証書19・2秒」ですが、2025年の流行語大賞の候補にも入りました。
なぜこのタイミングで話題になっているのか、詳しく見ていきましょう。
『2025 新語・流行語大賞』のノミネート語30に選定
年末に近づくにつれ多くの方が気になるであろう「流行語大賞」というイベントが今年も実施予定です。詳細は以下の通りとなります。
自由国民社がその年1年間に発生した「ことば」のなかから選考し、その「ことば」に関わった人物、団体を顕彰するとされている賞。2004年(平成16年)からは「『現代用語の基礎知識』選 ユーキャン新語・流行語大賞」に、2025年からは「『現代用語の基礎知識』選 T&D保険グループ新語・流行語大賞」に改称している。
ウィキペディアより引用
2025年度からは引用の通り名称が変わり「『現代用語の基礎知識』選 T&D保険グループ新語・流行語大賞」という名前になりました。より詳しく知りたい方は、以下公式HPをご覧ください。
「卒業証書19・2秒」も候補入り
今回記事に取り上げている「卒業証書19・2秒」についても、流行語大賞の候補30選に選ばれました。候補の中では「No.12」の位置づけとなっております。
単なる地方のニュースにとどまらず、政治家の説明責任やコンプライアンスに対する国民の厳しい視線、そして「19.2秒」という数字のインパクトが強烈だったことがノミネートの理由です。
「7月5日」や「オールドメディア」なども候補に
「卒業証書19・2秒」のほかにも、今年は色々な言葉がノミネートされています。
災害予言で話題となった日付「7月5日」や、情報のあり方を問う「オールドメディア」。
また、映画の大ヒットでトレンド入りした「国宝」など、政治からエンタメまで幅広いジャンルの言葉が並んでいます。
現在候補に挙がっている30個はまさにサラダボウルのような状態であり、何が大賞を取るのか最後まで目が離せません。
まとめ
こちらの記事では「卒業証書19・2秒」の英語表現や、伊東市長の学歴詐称疑惑にまつわるニュースの背景、そして流行語大賞ノミネートの話題までご紹介しました。最後に一緒に復習していきましょう。
- 卒業証書19・2秒は英語で”Showing the diploma for only 19.2 seconds”
- 伊東市長の学歴詐称疑惑における「短すぎる証拠提示」のこと
- 不誠実な対応の代名詞として話題になり、市長は失職した
- 2025年の新語・流行語大賞ノミネート語30にも選ばれた
これから「流行語大賞」やトップ10の発表も行われることになりますので、ぜひ「卒業証書19・2秒」がどこまでランクインするのか、一緒に情報を追いかけていきましょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
