「子どもの世話をする」や「ペットの世話をする」など、日常会話でもよく使われる「世話をする」という言葉。
ビジネスシーンでは「お世話になっております。」や「お世話様です。」といった挨拶の定型表現としても馴染みがある人も多いでしょう。
そんな身近な日本語「世話をする」を英語では何と言うか知っていますか?
今回は、「世話をする」を意味する英語”take care of”と”look after”の違いと、その他のさまざまな表現を紹介していきます。
普段から日常的に「世話をする」は “take care of”
“take care of”は、普段から日常的に「世話をする」「面倒をみる」を意味する英語です。
「親が子どもを世話する」「飼い主がペットの面倒をみる」といったときによく使われます。
子どもの世話やペットの世話を指すことが多く、ビジネスの現場で使われることはほとんどありません。
英英辞書には、”protect”や” be responsible”と書かれており、必要な物を提供し保護や世話をすると定義されています。
- to protect someone or something and provide the things that that person or thing needs
誰かや何かを保護し、その人や物が必要とするものを提供する。- to be responsible for someone or something
誰かや何かに責任を持つ
“look after”ともあるので、次に解説する”look after”と言い換えできることがわかりますね。
to look after someone or something
誰かや何かの世話をする参考:ロングマン現代英英辞典
【例文1】
I spend all my time taking care of my children that I have no time for myself.
訳)子どもの世話をするのに精一杯で、自分にかける時間がないよ。
Yeah, it’s hard to take care of them.
訳)うん、わかるよ、子どものお世話は大変だよね。
【例文2】
When taking care of my baby, one day goes really fast.
訳)赤ちゃんの世話をするだけで1日があっという間に終わってしまうの。
You take such good care of your baby. It’s really great.
訳)きちんと赤ちゃんのお世話をしていて、本当に素晴らしいよ。
【例文3】
I’m taking care of my neighbor’s pet for them while she’s away.
訳)お隣さんが出掛けている間、ペットの世話をしているの。
That’s great! I can’t do it. Actually, I don’t like taking care of pets.
訳)すごいなあ!僕には無理。実はペットの世話が好きじゃないんだ。
“of”を、”that”や”if”に変えた”take care if [that]~”は、「~に気をつけるように。」と注意を促す表現になります。
また、”of”をつけない”take care”は、「またね!気をつけて!」のように全く違う意味になってしまうので注意しましょう。
【例文4】
Take care if you go out tonight. It looks like it’s going to rain.
訳)今夜出かけるなら気をつけてね。雨が降りそうだから。
【例文5】
Bye! Take care, and speak soon.
訳)バイバイ!またおしゃべりしようね。
誰かの代わりに「世話をする」は “look after”
“look after”も、日常的、継続的に「世話をする」ときに使う英語です。
“take care of”と少し違う点は、「誰かの代わりに世話をする」という意味もあることです。
ニュアンスに若干の違いがあるとはいえ、”take care of”も”look after”も、責任を持って「世話をする」と覚えておいて問題ありません。
英英辞典にも、”take care of”と”be responsible”とあることから、”take care of”と同じ意味で、責任を持って世話することを指しているのがわかります。
- to take care of someone by helping them, giving them what they need, or keeping them safe
誰かを助けたり、必要なものを与えたり、安全を確保したりして世話をすること- to be responsible for dealing with something
何かに対処する責任を負うこと参考: ロングマン現代英英辞典
子どもやペットの世話においては、どちらを使っても意味が通じるので、”take care of”と”look after”は言い換えできると覚えておきましょう。
なお、責任感と義務感の意味があるものの、やはり「世話をする、面倒をみる」という意味合いが強く、ビジネスシーンには適さないため注意が必要です。
【例文1】
Can you look after my child tonight?
訳)今夜うちの子どもの世話を頼める?
You’re more than welcome! I love babies. I can look after them forever.
訳)もちろん大歓迎だとも!赤ちゃん大好きなんだよね。ずっと面倒みていられるよ。
【例文2】
Will you look after my dog tomorrow while I’m gone?
訳)明日、わたしが留守の間、犬の世話をしてくれない?
Don’t worry, I’ll look after him all day tomorrow.
訳)心配しないで。明日は終日僕が面倒みてあげるよ。
【例文3】
You could tell that the cats had been well looked after.
訳)猫ちゃんたちのお世話が行き届いているのがわかるわ。
Thanks. I love when my cats show their belly.
訳)ありがとう。僕にお腹を見せてくるのが大好きでね。
「世話をする」を意味するその他の表現
「世話をする」を意味する英語は、”look after”と “take care of”だけではありません。
よく使われる3つの表現を例文とともに紹介します。
“attend to”
“attend to”には、「~に注意を払う」「~に関心を向ける」という意味以外に、「人の世話、看病、手当てをする」という意味があります。
【例文1】
Sorry, I must leave early today to attend to a family matter.
訳)すみません。家庭の事情で(家族のお世話があるので)今日は早く帰らなければいけないので。
That’s okay. No worries!
訳)大丈夫だよ、気にしないで!
【例文2】
The nurses attend to the patient day and night.
訳)看護師は、昼夜を問わず患者の世話をしているのよ。
I sincerely honor your work.
訳)君の仕事を心から尊敬するよ。
“watch”
少しの間目を離すときや短時間の世話をお願いするときなどには、”watch”を使って表現できます。
“watch over”で「見守る」「世話をする」という意味になることも覚えておくとよいでしょう。
【例文1】
Can you watch my dog for a few days?
訳)数日間だけ、うちの犬の世話をお願いできる?
Sure. No problem.
訳)もちろんいいよ。
【例文2】
Thank you for kindly watching over my children at school every day.
訳)いつもお世話になっております。(毎日学校で子どもたちを優しく見守って下さりありがとうございます。)
Thank you, too.
訳)いえいえ、こちらこそ。
“help”
「助ける」という意味で知られている”help”も、「世話をする」の表現として覚えておきたい単語です。
「一役買う」「支援する」といった意味合いで使われることが多いですよ。
【例文1】
I got this job with my teacher’s help.
訳)恩師がお世話してくれてこの仕事に就けたの。
It is your turn to give thanks.
訳)今度は君がお礼をする番だね。
【例文2】
My mother stayed for a few months to help out with my baby.
訳)母が赤ちゃんの世話をするのに数カ月間滞在してくれたわ。
After giving birth, make sure to get some rest when you can.
訳)産後は、休めるときにゆっくり休んでね。
まとめ
「世話をする」を意味する英語”take care of” と “look after” の違い、その他のさまざまな表現を紹介しました。
“take care of” と “look after” はどちらも「世話をする」という意味で、子どもやペットの世話を指して使われることが多い英語です。
「世話」について話すほとんどのシチュエーションで言い換え可能ですが、ビジネスシーンには適さないので注意しましょう。
「世話をする」は、他にも”attend to”や”watch”、”help”を使って表現できるので、状況に応じて最適な言い方を覚えておくと役立ちますよ。
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