レストランに行った時や、電話で相手と話している時、「少々お待ちください」と言われるシチュエーションはありますよね。逆に自分が言う立場になることもあります。では、このような表現は英語でどのように言うのが正しいのでしょうか。今回は、「ちょっと待って」のようにカジュアルに使える日常会話編と、フォーマルな表現のビジネスシーン編の2つに分けてご紹介していきます。頻繁に使う表現なので、聞けるようにも言えるようにも準備しておきましょう!
「ちょっと待って」カジュアル編
では最初は、「ちょっと待って」のようにカジュアルに相手に待ってと言いたい時に使える表現を学んでいきましょう。中学校でも出て来るフレーズなので、思い出しながら自分のものにしていってください。家族や友達など、親しい間柄の人たちがよく使うフレーズになっています。
Wait a minute.
こちらは聞いたことがあるのでは?直訳すると「1分待って」という意味ですが、少し待って欲しい時によく使う表現です。
また、この1分に当たる「a mintue」は、1秒という意味の「a second」にしても良いですし、一瞬という意味の「a moment」で代用可能です。
Wait a minute. I forget my key.
訳)ちょっと待って。鍵忘れた
How about your passport?
訳)パスポートは忘れてないでしょうね
Just a moment.
こちらも基本的にはWait a minute.とさほど変わりませんが、少し丁寧な言い方になるかなという印象です。
そしてこちらも「a moment」の部分を「a minute」や「a second」に変えてもあまり意味は変わらないので、どの単語が出てきても意味が取れるように練習しておきましょう。
Give me a second.
直訳すうると「一秒ちょうだい」となるこちらの表現も「ちょっと待って」に相当する表現。Waitという単語を使って相手を待たせるのではなく、Giveを使って自分に時間をちょうだいと言っていますね。
こちらはなぜかWait a minute.よりも学ぶ機会が少なく、あまり使わない英語学習者が多いので新しい表現として覚えておきましょう。
Can you teach me math tomorrow?
訳)明日数学教えてくれない?
Give me a second. I’ll check my schedule.
訳)ちょっと待って。今スケジュール確認するから
I’ll sleep on it.
こちらは「寝てしまうの!?」と突っ込みたくなる表現ですが、ちょっと寝て考えるから待ってというようなニュアンスで使われるもので、実際に寝るわけではありません。
家に鍵を忘れたから取りに行くので待ってなど、行動を起こすために相手を待たせるわけではなく、思考労働をするからちょっと待ってと言いたい時などに使えます。
「少々お待ちください」フォーマル編
それでは、次に「少々お待ちください」というようなフォーマルな言い方について学んでいきましょう。シチュエーションとしては、接客業や電話対応、営業などの仕事をしている時が多いです。先ほどのようにカジュアルな表現で言うと相手を不快な気持ちにさせてしまうこともあるので、仕事の時には以下の表現を使った方が無難です。
Would you wait for a moment?
Would you~?は、「~してくださいませんか?」というお願いをする際に使う表現です。これに、Waitという動詞をくっつければ「待ってくださいませんか?」となり、「少しの間」という意味の「For a moment」を付け加えれば「少々お待ちください」となります。
より丁寧にしたければ、この最後のPleaseを付けてみましょう。また、「気にする」という単語のMindを使い、「Would you mind waiting for a minute?」というとより丁寧です。直訳すると、「あなたは少しの間待つことを気にしますか?」になりますが、意味は上記と同じく「少々お待ちください」となります。
「Would you mind~ing?」の形も丁寧なお願い表現としてよく使われるので、覚えておくことをおすすめします。
Would you mind waiting for a minute?
訳)少々お待ちください
No problem.
訳)もちろん
Please hold on.
電話で相手を待たせる時に使われる表現はこちら。Hold onで、受話器を持ったまま、今だとスマホを持ったままでいてくださいと伝える表現になります。
基本的には前置詞のOnがあった方が語感が良いように思いますが、実はなくても伝わるのでどちらでも好きな方を使ってもらって構いません。
Please hang on a second.
同じく電話中に「少々お待ちください」と伝えるにはこちらの表現もあります。Hold onもHand onも似ているので注意してくださいね。ただ、たとえ混同したとしても同じ意味なので助かりはしますが。
こちらでもPleaseを使って丁寧にしていますし、カジュアル編で出てきたA secondもありますね。自分が言う分にはひとつの表現を覚えておくだけで十分かもしれませんが、相手から自分の知らない表現が出てきたら戸惑うのでどれも覚えておいた方が安心です。
「お待たせしました」は英語で何と言う?
日本語的な表現に、待ってもらった相手に対して「お待たせしました」がありますよね。これは英語で言うと、Thank you for waiting.になります。日本人は「待たせてごめん」と謝りがちですが、英語では「待っていてくれてありがとう」と感謝を述べることがマナーです。
動画サイトなどでは、英語学習者によるロールプレイ動画でこのような表現が出てきた時に「謝るのではなくお礼を言っているところが素敵」などとコメントがつくことがありますが、実は英語的表現としては当たり前のことなのです。日本人的感覚からすると素敵と思ってしまうのですね。真似して日本でも「待っていてくれてありがとう」に変換してしまっても良いかもしれません。
まとめ
「ちょっと待って」とカジュアルに言うなら、Wait a minute. を中心に覚えていけば日常生活でも困りません。ビジネスシーンでフォーマルに「少々お待ちください」と言うなら、Would you wait a moment?など、Would you~?という表現を中心に覚えていきましょう。Pleaseは丁寧に言う万能な単語ですから、これを使うのも簡単でおすすめです。相手を待たせたら、必ずThank you for waiting.などと言ってお礼を言うマナーも忘れずに!