見積り、見積書はビジネスシーンに限らず日常的によく耳にする言葉ですよね。
特に最近のビジネスシーンにおいては、海外の会社と取引をする機会も増えているのではないでしょうか。
その場合、「見積書」を依頼したり、逆に作成する必要があります。
この記事では見積り、見積書に関する英語のフレーズや英語での見積書の書き方を紹介します。是非活用してみて下さい!
見積書は英語でなんていうの?
「見積書」でよく使われる単語には「Quotation」と「Cost estimate」の2つがあります。
2つの違いをひとつずつ確認していきましょう。
「Quotation」は正式な見積書のことで、金額が決定したものをいいます。内訳が明確にされていて、一度提示したら顧客の同意無しに勝手に金額変更が出来ません。
予定していたよりコストがかかってしまった場合などはQuotationの項目を元に交渉をすることになります。
一方「Cost estimate」は概算見積書のことで、変動の可能性があるものを言います。数社に見積もりを依頼する時、ざっといくら位かかるか知りたい時などはこちらを使用します。
日本でも見積書と概算の見積書がありますが、英語でも同じなんですね。
英語での見積書の書き方を説明
グローバル化が進むにつれ、海外の企業との取引は今後も増えていくでしょう。それに伴って英語での見積書を作成する必要も出てくるかもしれません。
ここでは、メールでやり取りする場合の見積書の書き方を確認してみましょう。
見積書作成の流れ ①カバーレターを付ける
見積書には「カバーレター」を付けますが、メールで見積書を送る場合、メール本文をカバーレターの代用とし、見積書を添付ファイルにして送ります。
メール本文はカバーレターの代用ですから順序だてて書くようにします。
相手の名前(ポジション等)
見積書を送る相手の名前、またはポジションなどを書きます。
- Dear Mr. Johnson,(名前)
Dear Branch Manager(ポジション名)
見積書の依頼に対するお礼
宛名の次には見積書を依頼して頂いたことへのお礼を述べます。
We appreciate your request for a quotation.
(見積書をご請求頂き、感謝致します。)
Thank you for your request for a quotation.
(見積書をご請求頂き、ありがとうございます。)
見積書を添付した旨伝える
次に見積書を添付した旨、伝えます。
We have attached our quotation as a PDF file.
(弊社の見積書はPDFファイルで添付させて頂きました。)
取引への期待を伝える
是非取引をしたい、という意向を伝えます。
We look forward to working with you.
(お取引できますことを楽しみにしております。)
フォローアップの言葉を添える
後日フォローアップの連絡をする旨、また不明点の対応などについて一言添えます。
If there is anything unclear, please don’t hesitate to let us know.
(ご不明な点がございましたら遠慮なくお知らせ下さい。)
I will follow up with you.
(またこちらからご連絡致します。)
自分の会社名、名前を最後に書く
最後に自分の名前、会社名を書きます。
もし、見積書を作成したのが自分以外の人である場合は作成者の名前も書きます。
ex. Prepared by 〇〇(〇〇が準備した)
見積書作成の流れ ②見積書の項目内容について
それでは見積書に記載する項目内容を確認していきましょう。
タイトル
一般的には「Quotation」と書きます。「Quotation for ~」と「~の見積書」と書いても良いです。
発行元
自社の名前、住所、電話番号、メールアドレスや公式サイトなどを書きます。紙の見積書の場合、自社のロゴの入った用紙を使うこともあります。
日付
右端に書きますが、アメリカ式とイギリス式で表記が変わります。
アメリカ式:March 01, 2022
イギリス式:01 March, 2022
※月を英語で書けば表記が違っても誤解されることはないでしょう。
有効期限
有効期限を書いておくことも重要です。有効期限がないと、その金額がいつでも有効だということになってしまいます。
ex.
Validity of quotation:31 March, 2022
または見積書の末尾に「This quotation is valid for a month from the date above.」(この見積書は上記日付より一カ月間有効です。)と書いてもOKです。
見積書番号
双方で何についての見積書なのかが分かるよう、通し番号を書いておきます。他社に見積書を出すこともあるでしょうから番号がダブらないように注意しましょう。
宛先(住所)
お客様の部署名、会社名の順で書きます。代金の請求先と商品の送付先が異なる場合がありますから先に確認しておきましょう。
貿易条件
TRADE TERMと書いたり、REMARK(備考)に入れる場合もあります。英語の見積書では必須項目になります。
製品名
間違いを避けるため、型番なども記載しておきましょう。
最小販売単位
これを明記しておかないと後々誤解を招くこともあります。
納期
within 15days after receipt of order(ご注文を頂いて15日以内)などと記載します。
納期が不明な場合には「Will be confirmed(確認中)」や「To be determined(未定)」と記載します。
金額と内訳
商品名(description)、数量(quantity/QTY)、単価(unit price)などを書きます。
間違いがあると合計金額が変わってしまいますから正確に記載しましょう。
通貨単位
備考に入れるか、または単価の欄にYen(円)、USD(米ドル)と書いてもOKです。
ドルでもUSD(米ドル)、NZD(ニュージーランドドル)などありますからはっきり書くようにしましょう。
支払い条件
支払い条件に使える表現をいくつか紹介します。
- T/T in Advance:前払いでの電信送金
- COD: Cash on Deliveryの略。代金引換払いのこと
- 20% Deposit Required to Start Work:作業開始には20%の保証金が必要
見積書に関係する英語フレーズ
見積書に関する英語のフレーズを紹介します。
見積を依頼する
見積を依頼する際には「何を、どれだけ欲しいのか」を明確に伝えます。
配送料や梱包料金、納期、保険料など、提示して欲しい事柄も後々トラブルにならないよう確認しましょう。
Could you please give me a quotation for 100 units of product No. AAA?
訳)製品番号AAA100個の見積書を頂けますか?
Could you please quote us the best possible CIF Kobe for product No. AAA?
訳)製品番号AAAの神戸港まで運賃保険料込みの最低値をお見積り頂けますか?
※CIF: Cost Insurance and Freightの略で運賃保険料込み条件のこと
We wish you to quote on product no. ABC the best price C&F Kobe prices in U.S. dollars.
訳)製品番号ABCの神戸港まで運賃込みの最低値をドル建てでお見積り下さい
※C&F: Cost & Freightの略。輸出相手国の港までの運賃込みの価格設定と運送の手配を行うもので保険は含まれない
We look forward to receiving your quotation in several days.
訳)数日中にお見積りを頂けますことをお待ちしております
値下げ交渉をする
見積書をもらったが予算が合わない時など、値下げ交渉をすることも可能です。その場合はただ「安くしてほしい」と言っても難しいので相見積もりの結果などを根拠として示しましょう。
We would like to ask if it is possible for you to give us another 10% discount on your products for orders of US$10,000 or more.
訳)10,000米ドル以上の注文でさらに10%値引きして頂くことは可能かどうかを知りたいのですが
We would be willing to reduce our prices slightly if you could increase the quantity to 500 sets in total.
訳)注文量を500セットまで増やして頂けましたら若干お値引きさせて頂きます
まとめ
見積書は取引におけるスタートラインです。依頼する時も依頼を受ける時もトラブルが起こらないよう万全の注意を払いましょう。
特にQuotationは最終見積ですから金額の間違いには十二分に気をつけたいですね。
あとはお互いに気持ちよくビジネスができるよう、誠意を持って対応しましょう。