「これは副詞なので、名詞は修飾しない」
「副詞の役割なので、動詞を修飾することができる」
このように、英語を読むための文法用語として副詞は頻繁に出てきます。
しかし、形容詞との区別や文中での役割など、すこし混乱しやすい品詞でもありますよね。
この記事では、そんな副詞について改めて理解をうながし、具体的な例文をお伝えして副詞の役割や意味についてお伝えします。
英語の副詞って?
英語の副詞は、単語や文章の意味を修飾する役割を持った品詞です。
例えば、Very(とても)、Quickly(素早く)、Slowly(ゆっくりと)、Always(いつも)といったものがあります。
単語や文章を修飾することで、英語の文章全体が詳しく説明されて、表現を豊かにすることができます。
修飾にもいろいろ?副詞と形容詞との違いって?
他の英語を修飾する品詞といえば、形容詞も思い浮かびますね。
それでは、副詞と形容詞の違いはどんなところにあるのでしょうか?
副詞と形容詞との違いは、ズバリ、「何を修飾するか」です!
副詞が修飾するのは、「形容詞、副詞、動詞、文章全体」で、形容詞が修飾するのは「名詞」です。
「ズバリ!と言われても、ぜんぜんピンと来ないよ…」と思われる方もいらっしゃるかと思います。
そんな時は、日本語に訳して考えてみるとわかりやすくなります。
× She speaks slow.
〇 She speaks slowly.
上の文章、Slow(ゆっくり)の形以外は同じ文章ですよね。
何が違うのかおわかりでしょうか?
そう、Slow(ゆっくりな)は形容詞で、Slowly(ゆっくり)は副詞です。
日本語でも「彼女はゆっくりな話す。」では、文章として違和感がありますよね?
逆に、「The cat is cutely(副詞).」も、「そのネコはかわいく」では文章に違和感があります。
違和感のない「そのネコはかわいい」という文章にするには、「The cat is cute(形容詞).」にする必要があります。
このように、形容詞が名詞だけを修飾するのに対して、副詞が修飾するのは「形容詞、副詞、動詞、文章全体」という違いがあることがわかります。
副詞の種類一覧を例文付きで!
副詞には主に以下の用法があります。
- 時間
- 場所
- 態度・様子
- 頻度
- 程度
順番に見ていきましょう。
1.時間
時間を表す副詞です。「~する前に」や「~したあとに」「明日に」などがそれに当たります。
Before:~の前に
We have met somewhere before.
訳)私たちは以前どこかで会ったことがある
He has spoken to the CEO before.
訳)彼は以前、CEOと話しことがある
After:~の後に
I’ll go first and you come after.
訳)私が先に行くからあなたはあとから来てください
I went home after shopping.
訳)私は買い物の後に家に帰った
Already:すでに
He’s back already.
訳)彼はもう帰ってきている
I think we’ve already met.
訳)すでにお会いしたことがあると思います
Last:最後に
She came last.
訳)彼女は最後にきた
He arrived last.
訳)彼はは一番遅れて着いた
Tomorrow:明日に
I’ll be free tomorrow.
訳)明日は予定がありません
See you tomorrow.
訳)また明日会いましょう
2.場所
場所を表す副詞です。「上に」や「下に」、「遠くに」などを表します。
Above:上に
He lives on the floor above.
訳)彼はすぐ上の階に住んでいる
Seen from above, the island is very beautiful.
訳)上空から見ると、その島はとても美しい
Below:下に
From the top of the hill we can see the town below.
訳)丘の頂上から下に町が見える
I looked below.
訳)私は下の方を見た
Far:遠くに
She didn’t go far.
訳)彼女は遠くまで行かなかった
I saw a light far away.
訳)遠くに明かりが見えた
Here:ここに
He lives here in Tokyo.
訳)彼はここ東京に住んでいる
Please sign your name here.
訳)こちらにご署名をお願いします
3.態度・様子
態度や様子を表す副詞です。「実際は」や「幸運にも」、「正直に言うと」などを表します。
Actually:実際は
She looks young but actually she is over fifty.
訳)彼女は若く見えるが、実際は50を越えている
It was actually a very difficult test.
訳)実はそれはとても難しい試験だった
Fortunately:幸運にも
Fortunately, I was elected.
訳)幸運にも私は当選した
Fortunately the weather was good.
訳)幸運にも天気はよかった
Honestly:正直に言うと
Honestly, I am exhausted.
訳)正直に言って、私はクタクタです
I confess honestly.
訳)正直に告白します
Slowly:ゆっくりと
She speaks slowly.
訳)彼女はゆっくりと話す
He walks slowly.
訳)彼はゆっくり歩く
4.頻度
頻度を表す副詞です。「いつも」や「頻繁に」、「ときどき」などを表します。
Always:いつも
He is always busy.
訳)彼はいつも忙しい
He always sleeps in class.
訳) 彼はいつも授業中に寝ている
Frequently:頻繁に
Earthquakes frequently hit Japan.
訳)日本は頻繁に地震に襲われる
I frequently think about my mother who passed away.
訳)私はしばしば亡くなった母のことを考える
Sometimes:ときどき
I sometimes play tennis with her.
訳)私は時々彼女とテニスをする
I sometimes talk to my neighbor across the fence.
訳)私は時々隣の家の人と垣根越しに話をする
Hardly:ほとんどない
He hardly ever goes out these days.
訳)彼は最近ほとんど外出しない
Such a plan can hardly succeed.
訳)そんな計画はほとんど成功する見込みがない
5.程度
程度を表す副詞です。「とても」や「十分に」、「少しは」などを表します。
Very:とても
She plays tennis very well.
訳)彼女はとても上手なテニスプレイヤーです
He is very kind.
訳)彼は非常に親切だ
Enough:十分に
She has enough time.
訳)彼女には十分な時間がある
Is it large enough?
訳)その大きさで足りますか?
A little:少しは
I can speak English a little.
訳)少しは英語を話せます
I know about him a little.
訳)私は彼のことを少しだけ知っています
まとめ
この記事では、英文を理解する上で非常に重要な副詞についてお伝えしました。
ここまでお読みのあなたは、もう副詞の役割や形容詞との区別の仕方、そして具体的にどんな副詞があるのかを十分に知識がついているでしょう。
この記事でお伝えした内容が、あなたの英語表現をより豊かにできれば幸いです。