健康な生活を送ったり、病気を予防したりするのに欠かせない存在の「注射」。

誰しも一度は注射を打ったことがあるでしょう。

また、新型コロナウイルスが流行したことで、最近ワクチンを打ったという方も多いのではないでしょうか。
インフルエンザの予防接種で毎年注射しているという方もいますよね。

ただ、「注射」を英語で表現するとなると、パッと思い浮かばない方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は「注射」の英語表現を紹介します。
「注射」を打つときに使える便利なフレーズも紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

「注射」の英語と発音

英語で「注射」を表現する言葉は主に3つあります。

単語によって使うシーンやニュアンスが異なるため、単語ごとの違いも含めて解説していきます。

フォーマルな表現の「注射」

フォーマルに「注射」を表現する場合は、”injection”という単語が使用されます。

たとえば、injectionは医療用語として使われるケースが多いです。少しかたい表現であるため、日常会話で使用されるケースは少ないでしょう。

Injectionは音節に区切ると “in・jec・tion” となり、発音記号は “indʒékʃən”です。
カタカナで発音を表現するなら「インジェクション」となります。

Aさん
I got an injection yesterday.
訳)私は昨日注射を打ちました。

カジュアルな表現の「注射」

日常会話などで「注射」を表現する場合は”shot”という単語が使われるケースが多いです。

日本でも「ショットガン」という言葉があるように、「打つもの」とイメージすると分かりやすいかもしれません。

たとえば、インフルエンザの予防接種は “flu shot” と表現されます。
「インフルエンザ」=flu、「注射」=shot

Aさん
I will get a flu shot tomorrow.
訳)私は明日インフルエンザの予防接種をする。
Aさん
I got a shot in my arm yesterday.
訳)私は昨日、腕に注射をうちました。

また、「注射を打った」と表現する際は、必ずshotの前に”a”をつけるようにしましょう。
たとえば、先ほど登場した文章で”a”を抜いてしまうと以下のような表現になってしまいます。

Aさん
I got shot in my arm yesterday.
訳)私は昨日、腕を銃で撃たれました。

つまり「注射を打つ」「銃で撃たれる」は“a”の有無によって変わることを注意しましょう。

スラングの「注射」

また、英語圏ではスラングとして「針」という意味のあるneedleを「注射」という意味で使用するケースがあります。

一般的に子どもが「注射が嫌い!」と表現するのに使用される傾向にあります。

Aさん
I do not like needles.
訳)注射が嫌い!
Aさん
I hate needles.
訳)私は注射の針が大嫌いなんです。

“hate”は “do not like” よりもさらに嫌いな様子を表現でき、「ものすごく嫌い」というニュアンスを伝えられます。

英語で注射を表現するのにはいくつか表現がありますが、まずは日常会話でよく登場するshotを覚えておくと良いでしょう。
ただし、”shot” だけを使ってしまうと「銃で撃たれた」という表現になってしまうため、”a”をセットにして “a shot” として覚えておくのがおすすめです。

「注射」で便利な英語フレーズ

「注射」で便利な英語フレーズ

「注射」は”injection”や”shot”、”needle”などの英単語が使われることが分かりましたね。

特に、会話ではshotがよく使われることを覚えておくと便利ですよ。

では、実際に「注射」というワードを使ったフレーズを紹介していきます。
予防接種の際に使えるフレーズも出てきますので、ぜひチェックしてみてください。

「注射を打ってもらう」のを英語で表現する際は、get、receive、haveを使った3つの英語表現を覚えておくと便利です。

例ではinjectionを使っていますがshotでも使える表現です。

・get an injection
・receive an injection
・have an injection

“injection”を使ったフレーズ

Aさん
I had an injection.
訳)私は注射をしました。
Aさん
I will get a flu injection tomorrow.
訳)私は明日インフルエンザの予防接種をします。
Aさん
I had an injection to relieve the pain.
訳)私は痛み止めの注射をしてもらいました。

” relieve”は「和らげる」「軽減する」、”pain”は「痛み」という意味があります。
そのため、relieve the painで痛みを和らげる=痛み止めという表現になります。

“shot”を使ったフレーズ

Aさん
I had a shot.
訳)私は注射をしました。
Aさん
The doctor gave me a shot.
訳)医者は私に注射しました。
Aさん
I am scared of shots.
訳)注射が怖いです。

「注射」の関連英語や略語も押さえよう!

「注射」の関連英語や略語も押さえよう!

ここでは、注射に関連する英語や医療英単語を紹介します。
また、注射の種類によっては略語で表現されるケースも多いため、合わせて解説します。

日本語 英語
注射 Injection・shot・needle
皮下注射 subcutaneous injection(略:「S.C.」)
筋肉注射 intramuscular injection(略:「I.M.」)
静脈注射 intravenous injection(略:「I.V.」)
点滴注射 intravenous drip(略:「I.V.」「I.V.drip」)
インフルエンザ予防接種 influenza injection(略:flu injection)
インスリン注射 insulin injection
ワクチン接種 vaccination
ワクチン vaccine
新型コロナウイルスのワクチン COVID-19 vaccine
副作用 side effect
副反応 side reaction
注射器 syringe
消毒 sterilization
除菌 disinfection
治療 treatment
抗生物質 antibiotics

特別な注射の紹介

一般的な注射の関連用語を紹介しましたが、世の中には特別な注射が存在します。次に、知る人ぞ知る特別な注射について紹介します。

ボトックス注射 Botox injection

「ボトックス注射」はアンチエイジングのため、美容外科などでよく使われています。ボツリヌス菌の作り出す筋弛緩作用のあるA型ボツリヌス毒素を、緊張している筋肉に注入することでその筋肉をリラックスさせ、しわを軽減する効果があります。

日本でも芸能人など有名人がボトックス注射を打っていることがあると聞きますが、アメリカでは、セレブ以外の一般人でも、しわを軽減して若さを保つために、ボトックス注射を打ってる人がいるらしいです。

ボツリヌス毒素とは、天然のたんぱく質からできた毒素を分解・精製したもので、ボツリヌス菌の菌体やその成分、培養液の成分などは一切含まれないそうです。

ボトックス注射は、笑った時にできる目尻のしわなど「表情しわ」の改善に効果を発揮するらしいです。一方、無表情の状態でもくっきり刻まれた「ほうれい線」などには、ヒアルロン酸注射の方が効果的なのだとか。1回の注射が2万円以内で、2回ぐらい打つと効果が出るそうです。

人は加齢に伴い、しわが増えていくものですが、アンチエイジングのため、ボトックス注射やヒアルロン酸注射を打っている方もおられるようです。

Aさん
Botox injections are effective in reducing expression wrinkles, while hyaluronic acid injections are effective in reducing fixed wrinkles such as smile lines.
訳)ボトックス注射は表情しわを軽減するのに有効で、一方、ヒアルロン酸注射は、ほうれい線など固定しわの軽減に有効です。

PRP注射 Platelet-rich plasma (PRP) injection

PRPとは、Platelet Rich Plasmaの略称であり、「多血小板血漿」のことを指します。血液中にある血漿を遠心分離することで、血小板を多く含むもののみ抽出した血漿濃縮物にしたものです。

患者自身の血液を採血して血小板だけを取り出し、患部に注射していきます。たんぱく質や成長因子など、美容効果とともに痛んだ組織の修復能力が期待されているため、美容だけでなく、整形外科や眼科、歯科領域にも使用されている治療です。

PRP注射は、美容でも使われていますが、関節治療におけるPRP注射が特に注目されています。PRP注射は主に、軽度の腱板断裂やアキレス腱断裂などの軟部組織の損傷に使われます。その他の軟部組織損傷への使用も一般的になりつつあり、テニス肘やゴルファー肘のような腱鞘炎や慢性腱鞘炎の患者さんの機能を改善し、痛みを軽減することが実証されています。

PRP注射の副作用は、注射が自分自身の血液から血小板を取り出して作られるため、非常に限られており、拒絶反応が出づらいという特徴があります。

Aさん
PRPs injections are used primarily for soft tissue injuries.
訳)PRP注射は、主に軟部組織の損傷に用いられるよ。

Bさん
Yeah, I know. Side effects of PRP injections are very limited because the injections are created from your own blood.
訳)うん、知ってる。PRP注射の副作用は、注射が自分自身の血液から作られるため、非常に限られてるね。

注射の安全性

「注射」の英語と発音

注射は必ず安全性を保って実施されなければなりません。

WHO(世界保健機関)の公式サイトの動画によれば、毎年世界で約160億本の注射が打たれており、それらの多くが安全でないそうです。

例えば、注射器が2回以上使用されており、安全でない注射は死に至る病気を広げます。死に至る病気とは、B型肝炎、C型肝炎、HIVのような感染症です。

世界のある地域では、注射器や注射針はただ水洗いして再利用されています。この問題を解決するために、WHOは「新しい包装から取り出した滅菌済み注射器と注射針で行うこと」を推奨し、再使用を禁止しています。

WHOはまた、すべての注射を安全に保つために、医療従事者を傷害から守る注射器と注射針を推奨しています。

いくつかの国では、最高70%までの注射が不必要だと言われています。経口薬が注射で投入される薬と同様に効くこともあります。

「注射は1本の注射器、1本の注射針で、1回だけ」という基本的な安全ルールを覚えておきましょう。

Aさん
A basic rule to remember about injections is ”One NeedleOne Syringe, Only One Time.” 
訳)注射に関して覚えておくべき基本的なルールは、「1本の針、一本の注射器で1回だけ」ということです。

Bさん
Yes. That’s the basic rule we must follow.
訳)そうだね、それは必ず守らなければならないルールだね。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「注射」はinjectionやshot、needleなどの英単語が使われることが分かりましたね。

ただし、injectionはかしこまった表現、shotは日常会話で使用される表現だと覚えておきましょう。needleは子どもがよく使う傾向にあります。

そこで、まずはshotを覚えておくといいのではないでしょうか。
ただし、shotだけを使ってしまうと「銃で撃たれた」という表現になってしまうため、”a”をセットにして「a shot」として覚えておくのがポイントです。

また、「注射を打ってもらう」のを英語で表現する際は、get、receive、haveの3つの動詞を使って表現するのを覚えておくと便利です。
・get an injection
・receive an injection
・have an injection

ぜひ今回の記事を参考に、「注射」に関するフレーズを覚えてみてくださいね。