「まあまあ」は、とても便利な言葉ですよね。体調や気分を聞かれたとき、近況について話すとき、映画の感想を求められたときなど、シチュエーションを問わず万能に使えます。
ただ英語では、「まあまあ」を表すぴったりな単語が場面ごとに少し違います。日本人が多用しがちな”So-so.”も、使う頻度やタイミングによっては、ネイティブに違和感を与えてしまうのです。
そこで今回は、日常生活でよくある質問に対する「まあまあ」の英語表現を、種類ごとにご紹介。一読すれば、その場面にぴったりの「まあまあ」を表すフレーズがわかるようになりますよ。
「まあまあ」って英語で何て言う?
まずは「まあまあ」の英語表現を、質問の種類ごとに見ていきましょう。
気分を聞かれたときの「まあまあ」
まずは”How are you?”や”How are you doing?”などと、気分を聞かれたときに使える「まあまあ」のフレーズをご紹介します。
Not bad. / Not too bad
「悪くないね」と言いたいなら”Not bad”や”Not too bad.”がぴったり。特に”Not bad.”はとてもよく使われるので、まずはこれを覚えておけばOKです。
I can’t complain. / Can’t complain.
”I can’t complain.”は、直訳すると「不満を言えない」。つまり「不満を言うほど悪くない」という意味になります。”Not bad.”と同じようなニュアンスです。”I”を省略して”Can’t complain.”でも◎。ネイティブのようなこなれた表現です。
I’m alright. / I’m OK.
”I’m alright.”や”I’m OK.”も同じような意味ですが、ややネガティブなイメージ。友達にこういった返事をすると”Are you alright?”と心配されてしまうかもしれません。「まあまあだけど、ちょっと元気がない」ときにぴったりの返事。
近況を聞かれたときの「まあまあ」
“What’s up?”や“What’s new?”などと、近況について聞かれたときに使える「まあまあ」のフレーズはこちら。
Not much. / Nothing special.
「最近どう?」という意味の質問をされたときに、よく使うのが”Not much.”。これは”Not much has changed.”を略したもので「あまり変わってないよ」という意味になります。”Nothing special.”も、似た意味ですね。
Same as usual. / About the same.
「いつも通りだよ」と言いたいときは”Same as usual.”や”About the same.”と返せばOK。
Same ol’, same ol’.
最後の”Same ol’, same ol’”も「いつも通り」を表すカジュアルな表現で、「セイムオーゥ、セイムオーゥ」と読みます。”ol’”は”old”の略。”same old”で「いつもの、相変わらずの」という意味です。変わり種の返事として、友達どうしの会話で活躍しそうですね。
ものやことについて聞かれたときの「まあまあ」
“How was the movie?(映画はどうだった?)”のように、何かの感想を聞かれて「まあまあだったよ」と言いたい場面もありますよね。そんな「ものやこと」について聞かれたときの「まあまあ」を表すフレーズをご紹介します。
It’s alright. / It’s OK.
“alright”や”OK”は、”good” よりも下のレベルを表します。「悪くはないけど、よくもない」といったニュアンス。”just”を加えて”It’s just OK.”と言えば、ネガティブな意味合いを強めることもできます。
It’s not bad.
”How are you?”に対する返事としてよく使われる”Not bad.”は、それ以外の場面で使っても問題ありません。
Kind of. / Sort of.
“Yes.”でも”No.”でもない、あいまいな返事をしたいときに便利なのが”Kind of.”や”Sort of.”。文脈によりますが、「少しはね」「まあね」といった意味です。カジュアルな響きがあるため、使う場面には注意してください。
Do you know what I mean?
訳)私が言ってる意味わかる?
Sort of.
訳)少しはね。
“So-so”の使いすぎがNGな理由
日本人にはおなじみの”So-so.”ですが、ネイティブはあまり使いません。そのため、多用は避けたほうがよいでしょう。特に”How are you?”の返事で使うと違和感を感じるため、他の言い方が◎です。
ネイティブが”So-so.”を使うのは、主に食べ物や映画などの「ものやこと」に対して。そして、そんなときに使われる”So-so.”には「大したことない」「よくも悪くもない」といったネガティブなニュアンスが含まれています。
Good > So-so > Badのような関係ですね。日本語の「まあまあ」よりも下のランクのイメージなので、使い方に注意が必要です。
使い方としては、”It’s so-so.”のような形でももちろんOK。他にも、こんな風に名詞の前に持ってくることもできます。
Did you go the the new Chinese place?
訳)新しくできた中華料理屋に行った?
Yeah, but it was a so-so restaurant.
訳)うん、でも大したことないレストランだったよ。
ただ英語圏では”So-so”の登場頻度は低く、”It’s alright.”や”It’s OK.”の方がよく使われます。ナチュラルな英語を目指すなら、”So-so.”の使い過ぎにはご注意を。
シチュエーション別の「まあまあ」
最後に、シチュエーション別の「まあまあ」を見てみましょう。
テスト
How was your exam? Did you do well?
訳)テストどうだった? うまくいった?
It was hard, but I think I did OK.
訳)難しかったけど、まあまあできたと思うよ。
仕事
How’s your work?
訳)仕事はどう?
Well, it’s challenging, but I’m hanging in there.
訳)まあ大変だけど、なんとかやってるよ。
How’s your business going?
訳)景気はどう?
Not bad.
訳)まあまあですね。
「まあまあ落ち着いて」
興奮した人をなだめるときに言う「まあまあ落ち着いて」の「まあまあ」には、直訳できる英単語はありません。相手に呼びかけてから「落ち着いて」と言うのが、いちばん近い表現です。
「落ち着いて」には”Relax.”や”Calm down.”、”Chill out.”などが使えます。
I can’t believe what he did to me!
訳)彼が私にあんなことをしたなんて信じられない!
Hey, relax! What happened?
訳)まあまあ落ち着いて! 何があったの?
まとめ
シチュエーションごとにぴったりの「まあまあ」は異なりますが、”alright”や”OK”、”not bad”は幅広い場面で使えて便利です。ただ”So-so.”は日本人が思っているほど万能に使えないのは、意外だったかもしれません。
日常生活で、「まあまあ」と言いたくなる場面は意外と多いもの。いくつか覚えておくだけで、英会話がスムーズになるはずです。簡単なフレーズを覚えて、ぜひ使ってみてくださいね。