ひとくちに「足」といっても、足の裏や膝(ひざ)、腿(もも)、脛(すね)など、細かく見ていくといろいろな呼び方がありますよね。これらについて、皆さんは英語で言えますか?
ということで、今回のテーマは「足」です。
そもそも「足」は英語で何と言うのか、そして各部分はそれぞれ何と呼ぶのかについて詳しく確認していきます。
これを読めば、足を英語で表す際に戸惑うことは無くなりますよ。
それでは、早速始めていきましょう!
「足」は英語で何て言う?
足を表す英語は、”foot” と “leg” の2種類。それぞれの違いは以下の通りです。
- foot:足首(ankle)より下、手でいう手の平と甲の部分。
- leg:足首(ankle)より上から、腿(もも)の付け根部分までの部分。日本語の「脚」に相当。
手の平を hand、腕を arm と呼ぶように、足首からの上下で foot と leg が分かれているんですね。日本語に対応させると、「足」が foot で「脚」が leg になります。
foot は複数形に注意!
足首より下の部分を表す foot 、発音記号は「fˈʊt」で「フット」と読みます。
さて、足といえば言わずもがな、左右で1組ですよね。そのため、foot と単数で表すより、複数で表すことの方が多いんです。しかし、そこで注意したいのが、foot の複数形の形。foot の複数形は foots ではなく、”feet(フィート)”となります。
Your feet are really big.
訳)君の足って大きいよね。
My father’s are much bigger than mine.
訳)親父の足はもっと大きいんだ。
ちなみに、leg の複数形は “legs” です。何の変哲もない複数形なので問題ありませんね。ただ、こちらも foot(feet)と同様に、複数形で使われるシチュエーションが多いので、単数か複数かの見極めはしっかりするよう気を付けましょう。
「足が長い(足長)」「足が短い(短足)」って何て言う?
「足が長い(足長)」は “long legts”、「足が短い(短足)」は “short legs” と言います。日本語表記の「足」に引きずられて “long(short)feet” としてしまうと、足の裏が長い(短い)ことになってしまうので注意してください。
Oh, your feet are very long!
訳)うわ、君は「脚」が長いね!
Really? What should I do…
訳)「本当に?どうしよう…」
foot(feet)の意味は「足」だけじゃない?
foot(feet)は足という意味以外に、欧米独特の長さの単位としても使われます。
1 foot はおおよそ30.48 cm(12 inch)を表し、身長や荷物のサイズなどに幅広く使われます。
ちなみに、なぜ長さの単位に foot が使われているかというと、これが欧米人の足のサイズに由来するからです。全長30cm…いやはや、私たち日本人からすると規格外の大きさですね。
I’m 4 feet 9 inches.
訳)私は4フィート9インチ(約150cm)です。
「足」の部位に関係する英語を覚えよう!
足と脚、foot とleg の違いがわかったところで、今度は少し視野を広げて、足に関連する身体の部位の名前について確認していきましょう。
足の指
「指」と聞くと finger が頭に浮かぶ人が多いと思いますが、finger は手の指(親指以外)限定の表現です。英語では手と足の指はまったく違う単語で、足の指は “toe” です。発音記号は「tóʊ(tˈəʊ)」、「トウ」と読みます。
それぞれの指を別々に表現したい場合は、以下のように表現します。
- 足の親指:first toe(big toe)
- 足の人差し指:second toe
- 足の中指:third toe
- 足の薬指:forth toe
- 足の小指:fifth toe(little toe)
親指から順番に番号を振っていくイメージですね。
ちなみに手の指(finger)の場合、親指は別枠で thumb と呼び、番号は人差し指から順に振っていきます。そのため、手と足で番号が1つズレることになるので注意しましょう。
手足の指(日本語) |
手の指(英語) | 足の指(英語) |
親指 |
thumb |
first toe |
人差し指 |
first finger
(index finger, forefinger) |
second toe |
中指 |
second finger
(middle finger) |
third toe |
薬指 |
third finger
(ring finger) |
fourth toe |
小指 |
fourth finger (little finger, pinkie, pinky) |
fifth toe |
足の爪
「爪=nail」なので、「足の爪」は “toenail” と言います。読み方は「トウネ(イ)ル」です。
日本では「フットネイル(footnail)」と呼ばれることも多いですが、これは完全な誤用です。爪は指に生えるものなので、必ず toenail と呼ぶようにしましょう。
ちなみに、手の爪は fingernailでそこにする化粧は manicure と呼びますが、足の指にする化粧は “pedicure” です。
足の甲、足の裏
日本語では足の「甲」「裏」と呼び分けますが、英語でも同様です。
それぞれ以下のように表します。
足の甲:instep、the top of the foot
足の裏:sole、the bottom of the foot
甲を表す instep(インステップ)は日本ではあまり聞き馴染みが無い言葉ですが、裏を表すsole(ソール)は「靴底」という意味でしばしば使われますね。英語でも靴底は sole、より厳密には outsole(アウトソール)と表します。
ちなみに、sole という単語には「唯一、単独、孤独」などの意味もあります。「なぜ足の裏が唯一?」という感じですが、これは綴りが偶然一致しただけで、語源的な繋がりは無さそうです。
踵(かかと)
「踵(かかと)」は英語で “heel”と呼びます。発音記号は「híːl」、カタカナで表すと「ヒール」です。日本でも靴の踵部分を指してよく使われるので、聞き覚えがある人も多いのではないでしょうか。
ちなみに、映画やドラマなどで悪役のことを「ヒール(heel)役」と呼ぶことがありますが、この heel も同じ単語です。もともとはプロレス業界から来たスラング(俗語)だと言われています。「踵は身体の最底辺にあるから、地位の低い人を表すようになった」「聖書で蛇が踵に噛みつくシーンがあったことから、踵=悪いというイメージが根付いた」など、その語源については諸説あり、未だに明確な由来は謎に包まれています。
足首
「足首」を英語で言うと “ankle” となります。発音記号は「ˈæŋkl」、カタカナ表記すると「アンクル」もしくは「アンカル」が近いです。ちなみに、「足首を捻挫する、くじく」と表現したい場合は ”sprain one’s ankle” と言います。
先述の通り、ankle は foot(足)とleg(脚)を繋ぐ境目の部分です。ということで、ここからは脚(leg)に含まれる各部分について見ていきましょう。
脛(すね)
脚の中心文である「脛(すね)」は英語で “shin” と言います。発音記号は「ʃín」、カタカナ発音の通り「シン」で通じます。
脛(すね)といえば、日本語には「親のすねをかじる」という表現がありますね。いつまでも自立できない人のことを指して使われます。なんでも江戸時代の頃は、働き回るために必要な足の代名詞として「すね」が使われていたらしく、そこから「親の労働力に頼る=すねをかじる」という意味で使われるようになったんだそうです。
ちなみに、英語で「親のすねをかじる」に相当する表現には “sponge off one’s parents” があります。スポンジでごしごし擦るように親に何かをねだっている様子が浮かびますね。
脹脛(ふくらはぎ)
すねの裏側である「脹脛(ふくらはぎ)」は “calf” と言います。発音記号は「kˈæf(kάːf)」、カタカナ表記では「カーフ」です。複数形になると語末の f が v に変わって “calves” になるので注意してください。knife、knives の関係と同じです。
calf には「子牛」という意味もありますが、これは偶然の一致で、語源的な繋がりは無いようです。
膝(ひざ)knee
「膝(ひざ)」は英語で “knee” です。発音記号は「níː」、「ニー」と読みます。”know” などと同じく語頭の k は発音しないので注意してください。
英語では、「膝をつく」と表現するとき “on one’s knee” と言います。直訳すると「膝の上に」ということですね。膝を身体の一部でなく、身体を乗せるものとして描写しているのが、なんとも英語らしい表現です。
腿(もも)、股(また)
腿(もも)は “thigh”、股(また)は “crotch” です。読み方はそれぞれ「サイ」「クロッチ」です。どちらも日本ではあまり聞き馴染みのない単語ですが、ここまでご紹介した部位と合わせて覚えておくと、いざというときに役立つかもしれませんよ。
まとめ
今回は、「足」をテーマに確認してきました。
一括りに足といっても、英語では表す部位によって単語が異なります。
特に踵から下の部分を表す foot と、上の部分を表す leg は間違えないように気を付けましょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!