仕事やスポーツ、遊びなどで人と「協力する」ことは欠かせませんよね。

ひとりで何かをこなすことも大切ですが、人と協力することで効率が上がったり、成し遂げられなかったことが達成できたりすることもあります。

日本語では「協力」という言葉だけで、幅広い意味を表現できます。

しかし、英語ではさまざまな「協力」の表現があり、シーンに応じて使い分ける必要があります。
個人同士かチーム同士か、ビジネスシーンか、兄弟間での協力かなどによって使う単語やフレーズが変わるのです。

表現がいくつもあって複雑に感じられるかもしれませんが、今回は代表的な7つの「協力」に関する英語表現を紹介していきます。

シーンによって使い分けられるよう、ぜひ参考にしてくださいね。

「協力」を英語で表現しよう

「協力を英語で表現してください」と言われて、最初に思い浮かぶのが「cooperation」という単語ではないでしょうか。

学校では「cooperation」=「協力」と習うので、真っ先に思い浮かぶ表現かもしれません。

しかし、cooperationだけで、日本語のさまざまな「協力」というニュアンスを表現できるわけではないのです。

ここでは、「協力」に関する英語表現7つと例文を紹介していきます。

協力の代表的な表現「cooperation」

協力の代表的な表現「cooperation」

cooperationは「協力」という意味の名詞です。

co-は「一緒に」という意味を持つ接頭語で、operationには「作業」「運転」「働き方」などの意味があります。
そのため、cooperationで「一緒に作業すること」=「協力」という意味になるのです。

cooperationという言葉は、タッグを組むといった協力ではなく、漠然とした協力にも使える表現です。

たとえば、警察の捜査で質問に答えるシーンにもcooperationが使えます。

なお、混同されがちな言葉にcorporationがありますが、corporationは「会社」という意味なので間違えて使わないようにしましょう。

Aさん
I appreciate your cooperation.
訳)ご協力に感謝しています。
Aさん
I cooperated with the police.
訳)警察に協力しました。
Aさん
The students are learning the importance of cooperation at the school.
訳)生徒たちは学校で協力することの大切さを学んでいます。

オールマイティーな表現「team up with」

「チームを組む」「共同する」といったニュアンスを表現できるフレーズが「team up with」です。

「team up with」は使いやすい表現であり、個人間やチーム間、ビジネスシーンや日常会話など幅広いシーンで使えます。

オールマイティーな表現なので覚えておくと便利でしょう。

Aさん
 Let’s team up on this homework.
訳)この宿題を協力してやりましょう。
Aさん
I teamed up with her for the doubles tournament.
訳)私はダブルスのトーナメントで彼女と組んだ。

大きなチームが協力する「join forces」

協力の代表的な表現「cooperation」

会社同士が提携したり、大きなチーム同士が提携したりする場合には「join forces」というフレーズを使います。

「join forces」は個人間の協力には使わない表現なので注意しましょう。

forceは「力」「強さ」「勢い」などの意味があり、joinには「結合する」「つなぐ」などの意味があります。

つまり、「join forces」で「力が結合する」=「(権力者同士が)協力する」というニュアンスになり、力のない個人間では使われない表現となるのです。

Aさん
Universities joined forces with private companies for research environmental problem.
訳)大学は環境問題の研究のために民間企業と提携した。

タッグを組むニュアンス「work hand in hand with」

「タッグを組む」「手を組む」というニュアンスに近い表現が「work hand in hand with」です。

「手」という意味のhandという単語が使われているため、理解しやすい表現かもしれません。

「work hand in hand with」はタッグを組むことのないような「“意外なコンビが”協力する」のを表現するのに使われます。

Aさん
The group worked hand in hand with the police.
訳)そのグループは警察と手を組んで動いた。

タイアップ「tie in」

企業同士が協力する、製品が映画やアニメと手を組む様子などを日本語で「タイアップ」と言いますよね。

英語で日本語の「タイアップ」のニュアンスを表現する言葉は「tie in」となります。

英語で「tie up」という言葉がありますが、「縛り付ける」「固定する」などの意味で使われるのが一般的であるため、日本語のニュアンスとは異なります。

Aさん
The animation has tie-in promotional items.
訳)そのアニメはタイアップしているグッズがあります。

コラボ「collaborate」

コラボ「collaborate」

誰かと誰か、企業同士が共同で何かをすることを「コラボする」と言いますよね。

日本語の「コラボ」と同様のニュアンスで使える英単語に「collaborate」や「collaboration」があります。
「collaborate」は動詞、「collaboration」は名詞として使います。

ただし、「collaborate」や「collaboration」はビジネスで共同する場合にのみ使われる表現です。
そのため、兄弟間や友人間では使いませんよ。

Aさん
I will collaborate with her company on the next project.
訳)私は次のプロジェクトで、彼女の会社と共同する予定です。

一緒に作業する「work with」

「一緒に作業をする、仕事をする」という意味の「work with」を使っても協力する意味を表現できるでしょう。

Aさん
I’m a pleasure to work with her.
訳)私は彼女と一緒に働けることが光栄です。
Aさん
I work with him.
訳)私は彼と一緒に働く。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は「協力」に関する英語表現を7つ紹介しました。

日本語では「協力」というワードでさまざまなニュアンスを表現できますが、英語では個人間なのか、企業同士なのか、ビジネスシーンなのかによって適した表現が異なります。

複数の表現があってややこしく感じる場合は、まず「cooperation」や「team up with」などを覚えておくのがおすすめです。

シーンによって表現が使い分けられると、スムーズなコミュニケーションが取れますよ。

ぜひ今回の記事を参考に「協力」に関する英語表現を習得してみてくださいね。