今回は「以上、以下、未満、以内などの範囲を表す言葉」をテーマにさまざまな英語表現を紹介していきます。

日本語では普段から何気なく使用している範囲を表す言葉ですが、英語ではどのように表現するのか詳しくみていきましょう。

「以上」「以下」「未満」の違いは?

日本語だけでなく、英語でも「以上」「以下」「未満」はよく使用します。

日常会話はもちろん、算数や数学の授業でも出てきますよね。

英語表現を学ぶ前に「以上」「以下」「未満」などの範囲を表す言葉をしっかりと理解しておかなければなりません。

以上と超えるの違いは?

まずは「以上」と「超える」の違いからみていきましょう。

一見、同じ意味に思われがちですが、実は意味が大きく異なります。

「1万円を超える」と「1万円以上」として場合、それぞれ意味が異なるのです。

たとえば、「1万円を超える」の場合は1万円を含まずに1万円よりも多い金額を意味します。

一方、「1万円以上」は1万円を含んで1万円よりも多い金額となります。

  • 1万円を超える:10,001円~
  • 1万円以上:10,000円~

以下と未満の違いは?

以下と未満も以上と超えると同様に意味が異なります。

こちらも同じく1万円を例に解説しますね。

「1万円以下」の場合は1万円を含んで1万円よりも低い金額です。

一方、「1万円未満」とは1万円を含まずに1万円よりも低い金額のことを意味します。

  • 1万円以下:~10,000円
  • 1万円未満:~9,999円

「以上」「以下」「未満」は英語でなんて言う?

「以上」「以下」「未満」は英語でなんて言う?

「以上」「以下」「未満」の微妙な違いを説明しましたが、なんとなくイメージできましたでしょうか。

では、英語ではなんて言うのかみていきましょう。

以上はmore?

「1万円以上」「20歳以上」「高校生以上」など、さまざまなところで「以上」という言葉を使用します。

英語ではmoreを使って表すことが可能です。

ただ、moreと聞くとmore thanをイメージされる方が多いでしょう。

more than ~にすると、「以上」ではなく「超える」となってしまうため注意が必要です。

たとえば、more than threeとした場合、「3よりも多く」という意味になります。

つまり、3を含まずに3よりも多い数字となるのです。

 

では、「以上」にする場合はどうすればよいのでしょうか。

「以上」は英語で~ or moreといいます。

たとえば、「3以上」を英語で表す場合はthree or moreとします。

「以上」「超える」、どちらもmoreを使用しますが、使い方によって意味が異なるので注意しましょう。

Please write an essay in 300 words or more.
300文字以上でエッセイを書いてください。

Could you bring more than 3 pencils?
3本よりも多くえんぴつを持ってくてくれませんか。

  • more than ~よりも多く
  • ~ or more ~以上

以下はless?

一方、以下の場合はlessを使うのが一般的です。

ただ、こちらもmoreと同じように使い方によって意味が変わります。

たとえば、less than 10とした場合、日本語訳は「10よりも下」となります。
つまり、10を含まない10よりも下の数字になるのです。

一方、10 or lessとした場合は「10以下」となり、10を含めた10よりも下の数となります。

lessもmoreと同様に使い方によって意味が異なるので、注意しましょう。

You cannot enter this amusement area unless you are less than 10 years old.
この遊園エリアは10歳未満でなければ入場できません。

Please summarize your point 300 words or less.
要点を300文字以下でまとめてください。

  • less than ~よりも小さい
  • ~ or less ~以下

未満はbelow?

未満は英語でbelowと使うことが多いです。

ただ、below以外にもunderやless thanを使うことも少なくありません。

You can bring the snack below 3.
お菓子は3つまでしか持ってこれません。

You can buy chocolates 5 or below.
5つ以下ならチョコレートを買ってもよいですよ。

そのほかの表現まとめ

これまで、moreやless、belowを紹介しましたが、それ以外の表現も紹介するのでぜひ参考にしてください。

  • more than:~よりも多い
  • or more:以上
  • less than:未満
  • or less:以下
  • or below:以下
  • or under:以下
  • or above:以上
  • within:以内
  • until:まで
  • by:までに
  • over:超えて
  • higher than:超えて

実際に使える英語例文を紹介!

実際に使える英語例文を紹介!

「以上」「以下」「未満」など、範囲を表す場合、英語にはさまざまな表現を使用することが可能です。

ここでは実際の使用例を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

Aさん
When should I submit the paper?
いつレポートを提出しなければなりませんか。
Bさん
You should submit it by the end of this month.
今月末までに提出しなければなりません。

 

Aさん
What time are you going to arrive at the station?
駅に何時に到着する予定ですか。
Bさん
I think I will arrive at the station within 10 minutes.
10分以内には到着すると思います。

 

Aさん
How many people attended the monthly conference?
どれくらいの人が月次会議に出席したのですか。
Bさん
More than 1,000 people attended the conference, which was the most ever.
1,000人以上が出席したのですが、過去最高の人数でした。

 

Aさん
How many words do we have to write for a final dissertation?
最後の論文は何文字書かなければなりませんか。
Bさん
It doesn’t matter how many words you should write, but please write it in 40,000 words or more.
とくに何文字かの指定はないのですが、40,000文字以上書くようにしてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は「以上」「以下」「未満」などの範囲を表す英語について紹介しました。

意外と知られていない表現や誤訳しやすい表現など、この機会に覚えてくださいね。

とくに「以上」と「超える」、「以下」と「未満」の違いは日本語でも間違いやすいかもしれません。
英語の場合、orを上手く使うことで簡単に使い分けることが可能です。

今回紹介したさまざまな英語表現を覚えて、ぜひ英語学習に役立ててくださいね。

Let’s enjoy studying English!