スカートやパンツのウエスト部分のフロントに使われる留め具はホックですね。ホックを英語にするとhookなのですが、hook upというフレーズにすることによってロマンチックなニュアンスになることを知っていますか?
この記事では覚えると面白い英語表現hook upを取りあげ、意味と使い方を解説します。ネイティブがカジュアルに使うスラングや様々なフレーズを学びましょう。なお、性的な関係にも多少言及していますがご了承ください。
hook upの意味と使い方
hook自体には衣服などのホックや物を引っ掛けるためのフックという名詞の意味があります。では、hook upにするとどうなるのか、そもそもの意味を紹介します。
hook upの意味
hookが動詞になると「吊るす・引っかける」や「とりこにする」という意味になります。何かをしっかりとつかまえて離さないというイメージをしてください。
さて、hook up(カタカナ語の発音はフックアップ)です。こちらもhookの持つイメージにつながっており、何かと何かを「接続する」の意味で使用されます。
したがって、hook up=connect(接続する・つなぐ)ということになります。
hook upの使い方
では、hook upが「接続する」を表現するということを、いくつかの例文でみてみます。「接続する」ことはケーブルなどの接続だけでなく、誰かと一緒にいることが人と人との接続という捉え方になるところを例文でご確認ください。
なおhookの動詞活用は、hook-hooked-hookedですので、hook upの過去形・過去分詞はhooked upになります。
訳)夫に、ドレスの後ろのホックを留めるのを手伝ってくれるよう頼んだの。
ホックは2つの留め具を接続させるため、hook up my dressです。
訳)母は、ディスクドライブとプリンターの接続方法を学びました。
訳)お待ちいただけますか?あなたのラップトップをプロジェクターに接続しようとしていますので。
この例文の場合、接続するものはラップトップとプロジェクターという2つです。会議場でのセットアップでこのようなことが起こりますね。
訳)息子と友達は放課後、我が家で集まってテスト勉強をすることにしました。
息子と友達がhook upして一緒に勉強する、こんな表現もできるんですね。hook upを「会う」のニュアンスで使う例文です。
hook upの意味 – スラング
次に紹介するのはhook upのスラング表現です。この後、hook up withなどhook upに何かプラスされたパターンを紹介しますが、ここではhook upだけの形をみていきます。
スラングhook upで「会う」
スラングhook upとしては「会う」と言ってもそれ以上の意味、例えば特定の目的のために誰かと会ったり、関係を始めるという意味があります。lets-hookup.comというサイトがありますが、これは出会いを求めるチャットおよびデートサイトです。
訳)今晩、会いましょう!
このようにスラングhook upは性的な関係を含むため、使い方には注意してください。カジュアルによく使われるhook upの使い方は文脈によって異なり、会話の内容で使われている意味、相手の話すトーンを確認することになります。
hook up withの意味
次に、withが加わったhook up withの意味を紹介します。こちらもインフォーマルな表現です。
hook up withで「◯◯と会う」
hook upの使い方のところで、息子と友達が放課後集まってテスト勉強をすることにしましたという例文がありました。hook up with ◯◯にすると「◯◯と会う」の意味になり、meetに置き換えて使います。そこで、先ほどの英文を息子だけを主語にし、以下のように変えてみます。
訳)息子は宿題が終わったら、友達と会うんだって。
hook upが友達と会うことから恋愛における意味まで幅広くカバーするフレーズのため、間違いなく「会う」ことを伝えるときにはmeet up(会う)やhang out(遊びに行く)などの表現を使うのが無難でしょう。
hook up withで「◯◯とセクシャルな関係を持つ」
口語で「◯◯とセクシャルな関係を持つ」というときにhook up with(someone)がよく使われます。このフレーズを使うポイントですが、hook upを現在形または過去形で使うと、ベタベタすることから昨夜一夜をともにしたなど、体の関係を結ぶという意味にまでなりますので使う際にはご注意ください。
hook me upの意味
hook upを使うと接続のニュアンスで様々なフレーズがあることが分かってきました。ここではさらに、hook me upという表現を紹介します。
hook me upで「私を◯◯に紹介する」
hook me upで「私を◯◯に紹介する」の意味になります。実際には、紹介する人を述べますので、hook me up with ◯◯というパターンにして使います。しかし、人だけでなく何かの物事に紹介することにも使用されます。
訳)今週末、友達が彼の親友に私を紹介してくれる予定なので、楽しみだ。
訳)彼女は、私にその仕事を紹介してくれるはずです。
no hook upの意味
ここで、性的な意味を含むフレーズの紹介が続きます。それがno hook upです。
no hook upの意味
恋愛に関する考え方は人それぞれです。カナダの心理学者ジョン・アラン・リー氏によれば、恋愛では以下の典型的な6つのスタイルがあるということです。
eros 情熱的なエロティックな恋愛
ludus 遊びの恋愛
storge 友情の恋愛
mania 執着的な恋愛
pragma 実用的な恋愛
agape 利他的な恋愛
そして、相手にカジュアルな関係を求めないことを、英語ではno hook upで表現します。
訳)彼女は、セックス目的ではない関係にのみ興味があります。
恋愛に軽い関係を求めない女性がno hook upと言っています。マッチングアプリTinderでも、no hook-upsと書いてあれば、性的な行為だけで見知らぬ人に会うことに興味がないというニュアンスになります。
hook up on a reboundの意味
最後のhook upフレーズはhook up on a reboundです。いったい、どのような意味で使われるのでしょうか?reboundには「反発する・立ち直る」という意味があることを押さえた上で解説をお読みください。
hook up on a reboundで「リバウンドで関係を持つ」
恋人と別れた後、他の誰かと恋愛関係・性的関係を始めることを、英語ではhook up on a reboundと表現します。失恋した直後の気持ちから、他の関係を求めるというような状況であり、rebound relationshipとも呼ばれます。
訳)元彼が、高校時代の旧友とリバウンドで関係を持ったって聞いたわ。
女性に限らず、別れを経験したあらゆる性別の人にリバウンド関係を持つ可能性があります。
まとめ
「接続する」をはじめ、友人と会うことから、恋愛対象との交際、果ては性的な意味まで含むフレーズがhook upです。幅広いニュアンスで使われるため、使う相手には少し注意が必要ですが、本記事ではネイティブによってよく使用されることを紹介しました。今後、hook upに注目してみましょう。
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