1人カラオケが趣味でたまに行くのですが、稀に部屋のマイクが2本とも充電切れ寸前なことがあります。1曲歌ったら充電して持ち替え、また歌ったら充電して持ち替え…、そんなせわしい作業をしながら「何してんだ自分…」と何度思ったことでしょう。店員さんを呼べば済む話なんですが、なぜか気を遣ってしまう今日この頃です。
というわけで(?)、今回のテーマは「マイク」です。
皆さんは英語で「マイク」を何と言うかご存知ですか?実はマイクとは、ある単語の略語だったんです。今回の記事では、マイクの正式名称に始まり、マイク付きヘッドフォンやマイク付きイヤホンなどの名称、マイクの関連表現などについてまで詳しく確認していきます。
これを読めば、英語でマイクについて話さなければならないシチュエーションが来ても大丈夫です。
それでは、早速始めていきましょう!
「マイク」は英語で何て言う?
「マイク」は英語で “microphone” と言います。発音記号は「mάɪkrəfòʊn」、カタカナ表記すると「マイクロフォ(―)ン」です。
マイクロフォンを短縮して、マイク。いかにも日本人のやりがちな短縮化っぽいですが、実は「マイク(mic)」もれっきとした英語なんです。スペルだけ見ると「ミク」と某ボーカロイドの女の子の名前のようですが、あくまで原単語を尊重してマイク。男の子の “Mike” と同じ発音で読みます。
Mike has a mic!
訳)マイクがマイクを持ってる!
You just want to say it, don’t you?
訳)それ言いたいだけだよね?
どうして「micro(小さい)」が付くのか?
マイクといえば、音を大きくする装置のことだと思いますよね。それなのに、なぜ「極めて小さい」を意味する “micro-“ が付いているのでしょう。
まず、microphone という単語を分解すると micro(極めて小さい)と phone(音)とに分けられます。これは、microphone がもともと耳の不自由な人が聞き取りにくい「小さな音」を拾うことを目的として作られた補聴器だったことに由来しています。
また、microphone の機能は「音を電気信号に変換する」ことです。音を大きくするという機能はマイクではなくアンプ(スピーカー)が担うものなので、「マイク=音を大きくする」というイメージは誤りだということになります。
以上をまとめると、microphone とは、「小さな音を拾って電気信号に変換する装置」のこととなります。正確なことがわかると、これ以上無いくらいピッタリなネーミングに思えますね。
I bought this mic to make my voice louder, but it can’t work at all.
訳)このマイク、声を大きくしたくて買ったのに、全然役立たない。
You also need to buy an amplifier or a speaker.
訳)アンプかスピーカーも買わなきゃダメだよ。
「マイク付きヘッドフォン」は英語で何て言う?
マイクが付いたヘッドフォンは英語で “headset” と言います。読み方はそのまま「ヘッドセット」でOKです。
そもそも headphone とは「電気信号を音に変換する装置」のことです。つまり、microphone とheadphone は相互に補い合い関係だと言うことができます。そして、両方の機能を同時に使うことではじめて “telephone(電話)” が成り立ちます。telephone のtele- は「遠く」という意味です。
headphone とmicrophone、そんな両方向の phone が set になったもの、それが headset というわけです。
ちなみに、headphone は左右が合わさって1つの製品なので、通例headphones と複数形にします。しかし、headset はもともとが microphone と headphone のセット(組)という意味なので、複数形にはしません。1つのヘッドセットを指して headsets とするのは誤用なので気をつけましょう。
I have headphones. I have a microphone. Wow! Headset!
訳)ヘッドフォンがあって、マイクがあって、フン!ヘッドセットができた!
No way!
訳)んなわけあるか!
「マイク付きイヤホン」は英語で何て言う?
マイク付きイヤホンは “handsfree earphones” と言います。イヤホンを表す英語は earphone 以外に earbuds(イヤバズ) もあるので、”handsfree earbuds” と言ってもOKです。ちなみに、bud は「ツボミ」という意味です。耳の穴に埋め込んだツボミのように見えることから名づけられたのでしょう。
「マイク付きなのに microphone を付けなくていいの?」と疑問に思った人もいるでしょうが、大丈夫です。なぜかというと、handsfree という単語がもともと「両手が自由な状態で通話ができる」という意味を表しているからです。
もしマイク無しだった場合、通話する際に携帯電話などのデバイスのマイクを使わなければならず、両手が自由にはならないですよね。そのため、hands-free だけでもマイク付きであることが十分伝わるんです。
とはいえ、しっかりマイク付きイヤホン(earphones with mic / with microphone)と言ってももちろんOKです。
I bought handsfree earphones. And then, I can do a lot of things.
訳)ハンズフリーイヤホン買ったんだ。これでいろんなことができるよ。
I see, but your hands look “free”.
訳)なるほどね、でも君の手は「暇」そうだ。
マイクの関連表現
「マイクに近づく」in English
「マイクに近づく」は “get closer to the microphone” です。この場合の close は「閉じる」という動詞ではなく、「近い」という形容詞として使われています。
相手に「もっとマイクに近づいて」と言いたければ “Can you ~?” を添えて以下のように言えばOKです。
Can you get closer to the mic?
訳)もう少しマイクに近づいてもらっていい?
Sure!
訳)あいよ!
「マイクから離れる」in English
反対に、「マイクから離れる」と言いたい場合は “move a little away from the microphone” と言えばOKです。move away from ~ で「~から離れる」ですが、a little(ちょっと)を添えないと、離れすぎて何も聞こえなくなる可能性があります。
Can you move away from the mic?
訳)マイクから離れてもらっていい?
Sure!
訳)あいよ!
Oh, you moved too away!
訳)ああ、離れすぎ!
「マイクの調子が悪い」in English
「マイクの調子が悪い」と言いたいときは “something is wrong with the microphone” と言いましょう。something is wrong with A は「Aに不具合がある」ということを表す熟語なので、マイクに限らず機械全般の不具合を表す際に重宝します。
I can’t hear you very well.
訳)声がよく聞こえないよー。
Maybe something is wrong with my mic.
訳)なんかマイクに不具合が出たっぽいわ。
まとめ
今回は、「マイク」をテーマにお話ししてきました。
マイクは英語でもmic、正式名称は microphone です。
かつてはミュージシャンやテレビ関係者など、一部の職業の人々以外には身近でない単語でしたが、ITが進んでリモートワークなども増えてきた現在、私たち一般人もお世話になる機会が増えてきました。
今回ご紹介したことを参考に、TPOに合わせて適切にマイクを表現していきましょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!