“address”と言えば「住所」という名詞での意味がまず浮かぶと思いますが、実は動詞として「取り組む」「演説する」等の意味でも頻繁に使われる単語です。
ビジネスでは欠かせないTOEICの頻出単語で、この意味を知らないと、英文の解釈を間違えてしまいます。
本記事では”address”の様々な意味や使い方を詳しく解説します。
TOEICで欠かせない”address”をしっかり理解して、ビジネスでも使えるよう、一緒に見ていきましょう。
【動詞】”address”の意味、使い方
“address”には動詞で次のような意味があります。
- (問題などに)取り組む、対処する
- (自分の努力や注意を)~に向ける
- 演説する/話しかける
- (人を~と)正式な敬称で呼ぶ
- 宛先を書く
1.(問題などに)取り組む、対処する
“address”には「〜に取り組む、~に対処する」という意味があり、ニュースやビジネスなどで頻繁に使われます。
- address an issue:問題に対処する
- address a problem:問題に取組む
このように、”issue”や”problem”などと一緒に使われることが多いです。
では例文を見ていきましょう。
The president promised that the government would address the issue immediately.
訳)政府はすぐにその問題に対処すると大統領は約束しました。
We’ll address the problem as soon as possible.
訳)我々はその問題にできるだけ早く対処します。
We have to address the problem of global warming more seriously.
訳)私たちは地球温暖化の問題にもっと真剣に取り組まなければなりません。
How is the government addressing the increasing patients of COVID-19?
訳)政府はどのようにコロナウイルス感染者の増加に対処していますか。
2.(自分の努力や注意を)~に向ける
“address”には(自分の努力や注意を)〜に向けるという意味があります。
例文を紹介します。
Aさん
He addressed himself to the task.
訳)彼は仕事に専念しました。
Aさん
She addressed questions to the speaker.
訳)彼女は講演者に質問を投げかけました。
3.演説する/話かける
“address”には会議や集会などで聴衆に向けて「演説する」という意味や、かたい言い方の「話しかける」という意味があります。
「話しかける」の意味では“speak to”の方が一般的ですが、”address”はニュースなどでも使われるので、覚えておくと便利です。
注意点は”address”の後ろに目的語(人)を置くことです。
日本語の「人の前で演説する」という感覚で、”address in front of the audience”と言いがちですが、”address”には直接目的語が必要です。
例文を紹介します。
Aさん
The governor addressed a large audience.
訳)知事は大聴衆を前に演説しました。
Aさん
The Prime Minister addressed the participants during the opening session.
訳)首相は会の冒頭で挨拶をしました。
4.(人を~と)正式な敬称で呼ぶ
“address”には(人を〜と)正式な敬称で呼ぶという意味があります。
“address”+人(目的語)+as ~の形で使います。
例文で見てみましょう。
Aさん
She is addressed as Doctor in her laboratory.
訳)彼女の研究室で博士と呼ばれています。
Aさん
The Queen should be addressed as Your Majesty.
訳)女王には陛下と呼びかけるべきです。
5.宛先を書く
“address”には「宛先を書く」という意味があり、しばしば受け身で使われます。
例文を見てみましょう。
Aさん
The letter was addressed to me.
訳)その手紙は私宛でした。
Aさん
Address the postcard to Mr. Suzuki.
訳)そのはがきを鈴木さん宛に出して下さい.
Aさん
Would you enclose a stamped self-addressed envelope?
訳)切手を貼った返信用封筒を同封していただけないでしょうか?
“self-addressed envelope”「返信用封筒」
【名詞】”address”の意味、使い方
次に”address”の名詞での意味や使い方を紹介します。
- 住所
- 挨拶、演説
1. 住所
“address”には「住所」「宛先」、Eメール・ウェブサイトの「アドレス」という意味があり、このように使います。
- one’s home (work) address:自宅(勤務先)の住所
- one’s present (new) address:現(新)住所
- one’s forwarding address:転送先住所
- one’s e-mail (website) address:Eメール(ウェブサイト)アドレス
例文を見てみましょう。
Aさん
May I have your address?
訳)住所を教えていただけますか。
Aさん
Have you changed your e-mail address?
訳)Eメールアドレスを変えましたか。
2. 挨拶、演説
“address”には「挨拶」「演説」という意味があります。
アメリカのリンカーン大統領の独立宣言、”Gettysburg Address”「ゲティスバーグ演説」はアメリカの歴史上、最も有名な演説の一つとされています。
“deliver an address” “give an address”のように使い、「演説」を向けられる相手には、前置詞”to”が必要です。
- inauguration address:就任演説
- presidential address:大統領演説、会長挨拶
- the State of the Union Address:一般教書演説( アメリカ合衆国において、大統領が連邦議会両院の議員を対象に行う演説)
- television address to the nation:国民向けのテレビ演説
このような形で使われます。
例文を見てみましょう。
Aさん
President Biden then gave his inaugural address.
訳)バイデン大統領はその後就任演説を行いました。
Aさん
Her farewell address moved many people.
訳)彼女の最後の挨拶は多くの人を感動させました。
“address”の発音(アクセント)
“address”の発音は日本語の「アドレス」とアクセントの位置が違うことに注意してください。
動詞、名詞ともの場合は〔ədrés〕と「レ」にアクセントがあります。
名詞に関してはアメリカでは〔ǽdres〕と「ア」にアクセントをつける言い方もします。
まとめ
「住所」以外の意味でも頻繁に使われる”address”の意味や用法、例文を紹介しました。
“address”は中学校で初めに習う基本単語ですが、知らなかった意味もあったのではないでしょうか?
知っていると思い込んでいる基本単語にも、意外に知らない意味があり、意味を取り違えてしまうこともあります。
単語にしても文法にしても、時折初心に戻って辞書や文法書を見てみることをお勧めします。
新たな発見があり、さらに英語力がアップすること間違いなしです。