“almost”は「ほとんど」といった意味で使われる英語表現です。副詞・形容詞として使うことができます。
中学校で習う”almost”ですが、「実は正しい使い方や意味がよく分からない。」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
今回は「”almost”について復習したい。」という方に向けて、“almost”の基本イメージや意味と使い方、”almost”に似た英語表現の意味や使い方について例文付きで詳しく解説しています。
本記事に目を通していただければ、”almost”に関することがおさらいできますよ。”almost”について確認したくてこの記事を見つけた方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
“almost”の基本イメージ
“almost”の本質的なイメージは「ギリギリの直前で届かない」です。
9割くらいの達成や割合を占める場合に使用されることが多く、状態や動作があと少しで達成されるニュアンスを含みます。
“almost”の意味や使い方
「ほとんど」を意味する“almost”には、副詞と形容詞としての意味や使い方があります。
例文付きで確認しましょう。
副詞としての“almost”
副詞の”almost”には、大別して以下の5つの意味と使い方があります。
- (時間に対して) 「ほとんど」、「もう少し」
- 「たいてい」、「ほとんど」(“all”、”every”、”always”を後ろ取る形)
- (形容詞・副詞を修飾して) 「だいたい」、「ほとんど」
- (動詞を修飾して)「もう少しで」、「すんでのところで」
- 「ほとんど~でない」(“never”、”no”、”nothing”を後ろに取る形)
(時間に対して) 「ほとんど」、「もう少し」
時間などが近づいていることを表現する時に使用します。
基本イメージの通り、まだその時間に達していないが極めて近い状態を表します。
It’s almost seven o’clock.
訳)もう少しで 7 時です。
Aさん
The bus was almost two hours behind time.
訳)バスはほとんど2時間遅れでした。
「たいてい」、「ほとんど」(“all”、”every”を後ろ取る形)
副詞の“almost”は名詞を直接修飾することができないため、程度を表す形容詞を使用します。
“all”、”every”などの形容詞を後ろに取る”almost”+形容詞+名詞の形で使います。
Aさん
Almost all the people agreed with his opinion.
訳)ほとんどすべての人が彼の意見に同意しました。
”Almost the people”とすることはできないので、注意が必要です。
Aさん
My sister studies English almost every night.
訳)私の妹は、ほぼ毎晩英語を勉強します。
(形容詞・副詞を修飾して) 「だいたい」、「ほとんど」
「ほぼ〜な状態であるが、その一歩手間である」ということを表す英語表現です。
実際にはその状態にはなってはいないが、非常に近い状態を示します。
Aさん
I was almost late for school yesterday.
訳)昨日、もう少しで学校に遅れるところでした。
上記の例文では、もう少しのところで遅れそうでしたが、ギリギリ遅刻を免れたということを意味します。
“almost”を「ほとんど」という日本語に置き換えると、「昨日、ほとんど遅刻をしました」になります。
このように訳すと、遅刻をしたという意味になります。
“almost”を「ほとんど」という日本語訳で覚えてしまうと、異なる意味で訳してしまうことがあるので注意が必要です。
「その状態に達していないギリギリ」のニュアンスが欠けてしまうので基本的な意味をしっかり捉えましょう。
Aさん
Lunch is almost ready.
訳)昼食はだいたいでき上がっています。
(動詞を修飾して)「もう少しで」、「すんでのところで」
「すんでのところ」はギリギリ直前の状態を表す表現です。”almost”が動詞を修飾する場合、多くの場合は過去形で使用されます。「もう少しで~するところでした」という意味になり、実際にはその状況に陥らなかったことを示します。
Aさん
The lesson was so boring that I almost fell asleep.
訳)レッスンが退屈だったので、もう少しで寝るところでした。
Aさん
We almost missed the last train.
訳)もう少しで終電に乗り遅れるところでした。
上記の2つの例文からも、結果としてその状況になっていません。
「ほとんど~でない」(“never”、”no”、”nothing”を後ろに取る形)
”almost”に後ろに否定の意味を持つ”never”や”no”を置き、「ほんとんど~ない」という意味を表します。
程度としては、1割ほどあるイメージです。”hardly any”、”hardly ever”に書き換えることができます。
Aさん
My mother almost never watches TV.
訳)母はほとんどテレビを見ません。
Aさん
There’s almost no tea left in the pot.
訳)ポットにほとんど紅茶は残っていません。
Aさん
They have almost nothing to do with that matter.
訳)彼らはその件にほとんど関係がないです。
形容詞としての“almost”
「ほとんど~といってもよい」の意味で使用します。
Aさん
I admire her almost impudence.
訳)厚かましいと言ってもいい彼女の態度には感服します。
“almost”に似ている表現
「ほとんど」を意味する”most”について表現の違いを詳しく見ていきましょう。
“most”の意味や使い方
「(数・量・程度)最も多い」、「最高の」、「たいていの」という意味で、形容詞、副詞、名詞としての使い方があります。
基本的なイメージは、「複数のものを比較して数・量・程度が多い」です。
“almost”に類似している「たいていの」を表す”most”は形容詞として使います。
使い方の大きな違いは、”most”の後ろには名詞を取ることができる点です。
8~9割を占めるときに使われるので、”almost”よりも少し幅広いニュアンスになります。
Aさん
Most students don’t like studying.
訳)ほとんどの学生は勉強が嫌いです。
Aさん
Most people in Okinawa drive cars.
訳)沖縄に住んでいるほとんどの人は車を運転します。
“most”は一般的な不特定多数を対象にする場合に使用します。
まとめ
“almost”の基本イメージや意味と使い方、”almost”に似た英語表現の意味や使い方についてご紹介しました。”almost”の本質的なイメージと意味や使い方は理解できましたでしょうか?
“almost”を「ほとんど」という日本語訳で覚えると、英文を訳すときに意味が異なってしまうことがあります。”almost”の「ギリギリのところで届かない」という基本的なイメージをしっかり捉えておくことが重要です。なんとなく意味がわかる単語でも意外と間違って覚えていることがあります。意味や使い方に不安がある単語に出会ったら、その都度、確認することを習慣にしましょう。面倒な作業ですが積み重ねることで英語の基礎力がアップしていきます。