「英語で何て言う?」コーナー、今回は「ペット」についてです。

最近は、様々な種類の「ペット」が飼われていますね。爬虫類(Reptiles)を飼う人もいるようですが、やはり多いのは犬と猫でしょうか。「ペット」は、愛玩を目的に飼育される動物ですが、他にも色々な意味がありますので紹介します。

「ペット」の語源

「ペット」は英語で「pet」です。「pet」には、「お気に入り」という意味もあります。また、「可愛がる」や「甘やかす」という動詞として使われることもあります。

「ペット」は、人間に飼われている愛玩動物の総称ですが、まず初めに、その語源について見ていきましょう。「ペット」の語源は英語で、由来については二つの説があるようです。一つ目は、「petty」(些細な)を短くした説で、二つ目は、「可愛がる」という言葉から派生した説です。

動詞の「pet」には、「撫でる」という意味もあります。この意味からすると、二つ目の説が有力かもしれませんね。欧米では、道で散歩している犬に触りたい時、飼い主に触ってもいいか尋ねることが通例です。小さな子供でも必ず撫でる前に「Can I pet him / her?」(触ってもいいですか)と聞きます。その「ペット」の性格を良く知る飼い主からOKをもらってから触れ合うことで、噛み付いてしまうなど予期せぬ事態を避けられるでしょう。

「ペット」の性格を表す表現

人間にも性格があるように、「ペット」の性格も千差万別です。この章では、性格を表す形容詞をいくつか紹介します。

おとなしい quiet

かしこい smart, clever

活発な active

やさしい gentle

臆病な timid, shy

気が強い aggressive

神経質な sensitive

「Tell us about your pets.」(飼っているペットについて教えて)と言われたら、どのように説明したらよいか解説します。

猫の紹介文を例に、英文→意味を考える上でのヒント→日本語訳の順に見ていきましょう。

「We have had a cat for two years. Her name is Chako. Chako is very cute and friendly to everybody. She is an important member of my family.」

どれくらいの期間飼っているかを説明する時は、現在まで継続して続いている状況ですので、”現在完了形”を使います。また、ここでは、「cute」と「friendly」という単語で猫の性格を伝えています。以下が日本語の訳です。

「私たちは猫を2年前から飼っています。名前はチャコと言います。チャコは、とてもかわいくて、だれにでも人なつっこいです。大切な家族の一員です。」

「cute」(かわいい)や「friendly」(人なつっこい)も含め、この章で紹介した性格を表す形容詞は、人間の性格を説明する時にも使えますので、ぜひ覚えておきましょう。

犬 vs. 猫

犬 vs 猫

「ペット」も多種多様になってきていますが、よく比較されるのは、犬と猫だと思います。「Which are more popular, dogs or cats?」(犬と猫どちらが人気ですか)と聞かれたら、どのように説明したらよいか考えてみましょう。

下記は、日本の犬と猫の「ペット」事情を説明している文です。

「いま日本では犬の方が猫よりも多くペットとして飼われています。しかし、日本での飼い犬の頭数は年々減っており、飼い猫の数はほぼそのままなので、近い将来猫の方が多くなるかもしれません。」

英訳すると、以下のようになります。

「In Japan, more people now own dogs than cats. But cats may exceed dogs in number in the near future, because the number of dogs in Japan is going down year by year while that of cats stays almost the same.」

最初の文では、「より多くの人々」を主語にして、猫より犬を多く飼っていることを”比較級”で表現しています。次に、「exceed 〜 in number」は、「数において〜に勝る」という定型句です。その他に、「go down」(減る)「year by year」(年々)「stay the same」(同じ [状態] でいる)「while」(一方)の言い回しをマスターすれば、上記のような一見複雑そうに思える現状も説明が可能です。

同様に、アメリカの犬と猫の「ペット」事情についての例文を解説します。

「In the United States, more households own dogs than cats. However, the number of dogs is smaller than that of cats. 」

上記の最初の文では、「more households」(より多くの世帯)を主語にしています。次に、犬の数と猫の数を「small」の比較級である「smaller」で比較しています。

日本語訳は、以下のようになります。

「アメリカでは犬を飼っている世帯の方が猫よりも多いのですが、頭数では犬は猫よりも少ないです。」

「small」は小さいと訳されることが多いですが、ここでは「少ない」という意味で使われていますので注意しましょう。

「ペット」に関わる応用表現

本章では、「ペット」にまつわる応用的な英語表現を解説します。今回は4つ紹介します。

まず1つ目は、「イライラさせるもの」は、英語で「pet hate」または「pet peeve」と言います。以下のような会話で使えます。

A: 「I hate it when people talk during a movie.」(映画の最中に誰かが話をしてるのが嫌いなんだ)

B:「I know, that’s my pet peeve, too.」(わかるよ。私もそれにイライラする)

次に、「dog」や「cat」を使った表現もあります。「This is a dog eat dog world.」と聞くと、どんな世界を想像しますか。「dog eat dog」は、「食うか食われるかの(激しい競争)」を意味します。

さらに、「bell the cat」は、「猫の首に鈴をつける」という意味ですが、みんなが嫌がるようなリスクを引き受けるという意味合いでも使われます。「Who’s going to bell the cat and tell her we broke the vase?」は、「誰がリスクを取って彼女に花瓶を割ったことを言うの?」となります。

最後に、日常会話でよく使われる表現として、「rain cats and dogs」があります。これは「土砂降りの雨が降る」という意味です。激しい雨が降っている時に「It’s raining cats and dogs.」と言います。

まとめ

今回は「ペット」に関する英単語や英語表現を紹介しました。

動物好きの人でも、犬派と猫派に別れると思いますが、皆さんはどちらですか。

「私は犬派です」を英語では、「I am a dog person.」と言います。

また、「私は猫派です」は、「I am a cat person.」です。

日常会話で使える表現もあったと思うので、これを機に覚えて、使ってみてくださいね。

では、次回をお楽しみに!

参照:アンカー 大人のための英語学習辞典 2016年12年20日初版第1刷発行 (株式会社学研プラス)