日本語でも馴染みのある「バッテリー」ですが、「バッテリー」と聞くとなにを思い浮かべるでしょうか?おそらく多くの人が、スマホやパソコンのバッテリーを想像するでしょう。もしくは、スポーツ好きであれば、野球のバッテリーでしょうか?
今回は、このバッテリーに焦点を当てて詳しく解説していきます。日本語では、2つの意味が主ですが、英語では他にも意味があるのでしょうか?
バッテリー(battery)の意味
“battery”には、日本語での意味である「電池」や野球のピッチャーとキャッチャーを意味する「バッテリー」の意味の他にも複数の意味があります。
電池、バッテリー
まずは日本語で最もよく使われるバッテリーです。日本人でも日常生活で使っていますが、英語でも同様の意味があります。この意味でのバッテリーに関しては、のちほど詳しく解説します。
野球のピッチャーとキャッチャー
スポーツに詳しい人であれば、野球の「バッテリー」の意味もご存知でしょう。野球の花形であるピッチャーとキャッチャーを総称して「バッテリー」と呼びます。この表現も英語で同様の意味があるので覚えやすいですね。
ひとそろい、組
道具などが揃っていることを表現する際に”battery”を使うことができます。日本語では馴染みがないですが、野球のバッテリーが2人で1組と考えると覚えやすいですね。
We have to prepare a battery of boilers.
訳)ボイラーを一組用意しなければなりません。
一連のもの
同じものが連続する場合にも”battery”で表現することができます。「ひとそろい」の意味から同じものが揃っていると考えると覚えやすいでしょう。
Aさん
They answered a battery of questions sincerely.
訳)彼らは一連の質問に誠実に答えました。
圧倒するような一群
群衆の表現をすることもできます。「一連のもの」「ひとそろい」が集まった状態を想像すると覚えやすいです。
Aさん
He was surrounded by a battery of reporters.
訳)彼は大勢の記者に囲まれました。
強打、殴打
”battery”の語源はラテン語の”battuere”から来ています。この意味は「打つ、叩く」です。英語で”battery”と形を変えても同じ意味を持ちます。特に法律の分野で使われるようです。
Aさん
He was charged with battery.
訳)彼は暴行の罪で告発されました。
砲台、砲列
上述のとおり、”battery”の由来はラテン語の”battuere”です。中世フランス語では、「砲撃」という意味で使われていました。ここから、英語では「砲台、砲列」という意味をもつようになります。
電池の意味でのバッテリー
ここでは、日本人にも馴染みのある電池という意味でのバッテリーについてもう少し詳しく見てみましょう。電池やバッテリーは日常生活でもよく使うので、知っておいて損はないはずです。
電池の種類を英語で表現してみよう
一口に電池と言っても様々な種類がありますよね。乾電池、アルカリ電池、マンガン電池等々…これらを総称して”battery”と呼びますが、より具体的に表現したい場合はどう表現したらよいのでしょうか?
単1〜単6電池
電池と聞いてまず思い浮かぶのが乾電池です。乾電池は英語で”dry battery”。”dry”は乾燥を意味するので、そのままの表現ですね。ご存知の通り、乾電池には単1〜単6までの種類があります。単5電池、単6電池は日本ではあまり使われませんが、海外では流通しているので、それぞれの英語表記を確認しておきましょう。
単1電池は英語で”D battery”、単2電池は”C battery”、単3電池は”AA battery”、単4電池は”AAA battery”単5電池は”N battery”、単6電池は”AAAA battery”と表現します。特に単3電池、単4電池は利用機会が多いので、覚えておくと良いでしょう。
乾電池の種類
乾電池は用途によって適切な種類を選ぶことができます。海外でも、日本と同様に数種類の乾電池があるため、用途によって使いたい電池を伝えられるようにできるようになりましょう。
アルカリ電池
アルカリ電池はパワーが強く、現在では最も一般的な乾電池といえるでしょう。長持ちするので、常に電力を使う製品に適合しています。英語では、”Alkali bettery”もしくは”Alkaline battery”です。単3のアルカリ電池は”AA alkaline battery”と表現します。
マンガン電池
マンガン電池はパワーには乏しいものの、時間を開けるとパワーが回復します。そのため常には使わないけれど、起動時に電池が必要という時に最適です。英語では、”Manganese battery”、単1のマンガン電池は”D manganese battery”と表現します。
リチウム電池
リチウム電池はもっとも耐久性のある乾電池で、アルカリ乾電池よりも長持ちします。また耐寒性に優れているため、雪山や極寒地でも使用可能です。英語では、”lithium battery”、単4のリチウム電池は”AAA lithium battery”と表現します。
バッテリーが切れる、上がる、少ないは英語で?
バッテリーの話題になるのは、バッテリーが切れる、上がる、少ないなど電池が切れそうな時ではないでしょうか?英語ではこのような状態をどのように表現するのでしょうか?
バッテリーが上がる
車のライトをつけたままでエンジンを切ってしまうと、エンジンがかからなくなることがあります。この状態をバッテリーが上がった、と言いますが、英語では”battery goes up”や”batter goes up(flat)”です。
Aさん
My car’s battery has gone up.
訳)車のバッテリーがあがってしまいました。
バッテリーが切れる、少ない
バッテリーが切れる場合は”die”を使います。もうすぐバッテリーが切れそうであれば、現在進行形、すでに切れているのであれば形容詞の”dead”、たった今切れたのであれば過去形と使い分けましょう。まだ切れそうにはないけれど、少なくなっている場合は”get low”を使います。
Aさん
My phone’s battery is dead.
訳)携帯の電池が切れています。
Aさん
My phone’s battery is getting low.
訳)携帯のバッテリーが少なくなっています。
野球の意味でのバッテリー
最後に野球のバッテリーについて簡単に説明します。
なぜバッテリーと呼ばれる?
上述の語源で、中世フランス語では「砲撃」の意味があるとお伝えしました。ここから、小上がりになったマウンドから球を放る様子からピッチャーのことを「バッテリー」と呼ぶようになり、次第にキャッチャーも含めるようになったと言われています。
キャッチャーは女房役
キャッチャーは、ピッチャーの状況や試合の状況を判断して、ベストのピッチングをしてもらえるように投球をリードします。つまり、キャッチャーはピッチャーを引き立たせる縁の下の力持ちと言えるでしょう。この関係性から、キャッチャーは女房役と表現されるようになりました。
まとめ
今回は”battery”について解説してきました。野球の意味での「バッテリー」はあまり使う機会はないかもしれませんが、「電池」の意味では、かなりの使用頻度になるのではないでしょうか?一口に「電池」と言ってもその種類は様々です。この種類も含めて表現できるようにならなければ、ミスコミュニケーションにつながるので、今回紹介した表現を参考に会話の中でも使ってみましょう!