「ベビーのうちから英語を習わせることはできるの?」
「ベビーにオンライン英会話ってどうなの?」
我が子にバイリンガルになってほしいという親御さんは多くいます。それに応えるかのように市場には「生後すぐから」をキーワードに、ベビーが英語に触れるためのおもちゃや教材がたくさん出回っています。
英語学習と言えばオンライン英会話が外せない時代になりましたが、ベビーたちにも利用できるものなのでしょうか?
この記事では「ベビーとオンライン英会話」と題し、ベビーと英語の関係、オンライン英会話のメリット・デメリットなど気になる部分について紹介します。ぜひ、ご参考にしてください。
オンライン英会話は赤ちゃんでも受講できる?
0歳からのベビーを対象にしたオンライン英会話はあるのでしょうか?
赤ちゃんを対象にしたレッスンを提供していたあるオンライン英会話は2021年にそのサービスを終了しています。絶対的多数としてオンライン英会話は3歳または4歳からのスタートがメインになっています。
赤ちゃんにとってオンラインでのコミュニケーションが難しいことや、集中力が続かずレッスンができないことが理由です。また機嫌の良し悪しや体調によってサポートが必要なので、親の気持ちに余裕がないと続けにくいかもしれません。
0~2歳児がオンライン英会話を受けるメリット・デメリット
オンライン英会話レッスンを受けられることが前提となりますが、メリットとデメリットをみていきましょう。
メリット
- 年齢に合わせたレッスン時間が設定されている。
- トレーニングを受けた講師のレッスンを受けられる。
- オリジナル教材が用意される。
- 歌や体を動かす楽しいレッスンが用意されている。
- 英語の環境づくりに役立つ。
- ネイティブや外国人の英語に触れることができる。
- 日本人講師がいる場合がある。
- 無料体験が用意されている。
オンライン英会話の基本は安く気軽に、楽しく英語に触れることでしょう。0歳と2歳児では成長に大きな違いがあるため、上記メリットがうまく活かされないケースがあります。しかし、多くのオンライン英会話では無料体験があるため、とりあえず試してみることは問題ないでしょう。
デメリット
- オンライン英会話の大きな目的であるスピーキングの点では年齢が若すぎる。
- 子どもがレッスンに集中できない。
- 親がコミットできるかの問題。
- コスパが良いか疑問である。
ベビーや小さいお子さんは免疫が十分発達していないため、急に熱を出したりすることがあります。親御さんも育児などに忙しいなか、レッスンの予約を取る作業をしますが、予約した時間に子どもが寝てしまったり体調が悪かったりする可能性がゼロではありません。簡単な予約作業でさえも逆にストレスにならないようにしないといけません。この年齢のお子さんのためのオンライン英会話には親御さんがどれだけコミットできるかも大きなポイントになります。
上で挙げたメリットはお子さんが3歳4歳になったときにオンライン英会話を始めればすべて得られるメリットです。加えて、デメリットに挙げられたポイントが成長するに従ってデメリットでなくなる可能性さえあります。
オンライン英会話のメリット”コスパ”は高い?
我が子の教育にはお金を惜しまないと考えるご家庭でも、続けていくとなればコスパは気になるところでしょう。コスパは支払う費用とそれによって得られるパフォーマンス、どれだけ低い料金で高い効果が得られるかがポイントです。
オンライン英会話のメリットとして料金の安さがあります。ではオンライン英会話が見つかったとき、ベビーや2歳児がレッスンを受けてどれほどのパフォーマンスを得られるかがポイントになりますね。どのオンライン英会話も楽しいレッスン、飽きさせないレッスンとアピールしていますが、0歳児から2歳児にとってはお母さんお父さんと一緒にいることが大きい時期だという点やお子様の成長も考え、各ご家庭がコスパの良し悪しを極める必要があります。
オンライン英会話は何歳からがおすすめ?
オンライン英会話の適齢期っていつ?と疑問に持つ方も多いでしょう。
お子さんにもよりますが、3~4歳から始めることをおすすめします。
3歳ごろになると自分の言いたいことが言えるようになる、そして話を聞けたり理解できたりします。まだまだパソコンの前に座ってレッスンを受けるのは難しいでしょう。しかし3歳になれば0~2歳に比べて圧倒的にできることが増えているので、おためしレッスンでお子さんができそうか試してもいいかもしれません。
4歳になると集団で行動するようになり、“先生のお話を聞くときは静かにする”といった社会性や協調性が高まってきます。するとオンラインでのコミュニケーションも、次第に取りやすくなってくるはずです。また理解力もグンとアップするので、教えてもらったことを真似したり、言われたことをやれたりと、学習が進めやすくなります。
よってオンライン英会話の開始時期は3~4歳ごろからを目安に考えるといいでしょう。
3歳以下の子どもにできるおうち英語は?
オンライン英会話のレッスンを取らない場合でも、0歳・1歳・2歳児が英語に触れるためにできることがあります。
特にこの時期には親御さんが一緒になって英語に親しむところが大きなポイントになります。ベビーや子どもにとって、お母さんやお父さんの存在が絶対であるためです。
その上で、ぜひご自宅で取り入れたいことは以下になります。
- 絵本を読む時間を作る。
- 英語の歌をバッググラウンドにかけるとともに、親御さんが口ずさんでみる。
- 体を動かす年齢の子どものために英語の手遊び歌を一緒に楽しむ。
絵本を読む
色鮮やかな絵やシンプルな文を組み合わせた絵本は、「見る・聞く」の両面から言葉の理解を促します。
リズム感のあるものや、カラフルな色を使った野菜や乗り物などの本を選んでみてください。シンプルな単語が使われているので、英語が苦手な親御さんでも読み聞かせがしやすいですよ。
また海外の幼児向け番組で人気の「Peppa Pig」や「おさるのジョージ」の本は、ネットでも販売されています。キャラクターものは子どもにわかりやすく作られているものが多いので、お子さんが興味を持ちそうか一度読んでみるのもおすすめです。
英語の歌や動画をBGMにする
BGMとして英語の歌を流しておくことで、英語に親近感を持ちやすくなります。
くり返し音楽を聴いていると、自然と音やリズムに慣れ英語に対しても抵抗感なく受け入れられるのです。
0歳や1歳は、まだ言語の区別がつかない時期です。同時に脳がどんどん発達して、さまざまなことを覚えるスピードが高いのもこの年齢です。このような発達段階では、そのまま言葉の音を受け入れることができるため、自然な形で英語を吸収していけるのです。
英語に触れる時間が多いほど親しみを持ちやすくなるので、簡単なおうち英語の方法として音楽を活用しましょう。
英語の手遊び歌を楽しむ
歌に合わせて手や体を動かすのは、赤ちゃんが楽しく学べる方法のひとつです。音やリズムに合わせて手の動きを見せてあげると、お子さんも喜んでマネしてくれるでしょう。
歌や動画はインターネットでたくさん見つけることができます。手遊び歌は英語で「fingerplay songs」です。
“Twinkle, Twinkle, Little Star”は日本の「きらきら星」とメロディーが同じなので、親が歌ってあげやすい手遊び歌のひとつです。英語圏で人気なのは”Wheels On The Bus”で、乗り物好きなお子さんやお出かけソングとしても一緒に楽しめます。
また絵本と組み合わせて歌うのも効果的です。視覚と聴覚を同時に刺激することで、イメージと言葉が結びつきやすくなります。
これらをする上のポイントは繰り返しになりますが、DVDや動画のかけっぱなしではなく親子が一緒に時間を過ごすところです。そのためには親御さんが余裕のある時間帯を選ぶことも大切です。
このように挙げると、英語でも日本語でも、成長のためにしてあげたいことがまったく同じということが分かるんですね。
オンライン英会話以外でベビーが英語を学べる場所は?
英語を話す環境はオンライン英会話以外だと、英語教室や英語のプレイグループ、地域のイベントなどがあります。
英語教室は、楽しみつつも小さい子でも理解しやすいよう工夫された教材でスキルを向上させるレッスンを提供しています。それぞれのスクールには独自のノウハウがあり、教育方針も違ってきます。例えば「レッスン中は日本語NG」など、ポリシーのある教室もあるので、無料体験でお子さんに合うか見てみましょう。
一方プレイグループは親子が一緒に参加して楽しみながら学ぶための集まりです。グループアクティビティとなっているため、同じ年齢の子どもたちや親と交流できます。
また英語を使ったイベントは、地域の公民館や図書館などでも開催されています。英語の絵本の読み聞かせや国際交流会など、意外といろいろな催しが行われているのです。地域のホームページや役所に問い合わせて、参加できそうなイベントを調べてみましょう。
【年齢別】0歳1歳2歳英語学習の進め方
赤ちゃんが誕生し、待ったなしの育児で忙しいものの、ベビーの寝顔や笑顔を見れば疲れも吹っ飛びますね。
どんどん成長するベビーを見て、早々に英語教育を考え始める家庭では0歳、1歳そして2歳の時期にどんなことができるか興味のあるところでしょう。
英語の触れ方と効果は?
ベビーは生後5日から1週間もすると、お母さんの声を聞き分けられると言われています。それほどベビーにとってお母さんお父さんは絶対的な存在です。意味のある言葉を発する前にも実は言葉の発達は始まっており、従ってお母さんお父さんとの関わり方が非常に重要です。ベビーのまだ意味を持たない小さな声にも親御さんが反応することで、次の声につながっていきます。それが言葉の発達を促し、ベビーたちは徐々に言葉を発するようになっていきます。
では、成長著しいこの時期にできる英語とは何でしょう?
0歳児 進め方と効果
この年齢のベビーが英語に触れるためにはお母さんとお父さんがたっぷり関わることをお勧めします。
「生後すぐから」と謳う英語聞き流しや歌をまとめた音楽動画などの利用は問題ありませんが、かけっぱなし、聞き流しにするだけでなく親御さんが一緒に声に出したり歌ったりと参加することでベビーの言葉が育まれる可能性が高くなります。また、このような時間を持つことで英語耳になりやすいという研究があるようです。
1歳児 進め方と効果
どんどん言葉を理解し始めるのが1歳児。行動範囲が広がったり、好奇心が旺盛になります。体を動かす遊びが大好きな反面、無理やりさせたことが嫌なものになってしまう可能性もあります。
そこで、いくつか提案があります。一つ目として、仕掛け付きの英語の絵本です。筆者は現在ロンドンに住んでいますが、息子が1歳と2日まで東京在住でした。この頃、メイシーちゃんシリーズを3冊買ったことを覚えています。ひっぱったりめくったり、本はボロボロになりましたが息子が楽しんだ証拠です。お家の方がぜひ読み聞かせをしてあげてください。
また、楽しくて同じフレーズを繰り返すようなシンプルな内容の動画や歌を選んで一緒に楽しくことも良いでしょう。シンプルなものを繰り返すこと、楽しく夢中になれる英語に触れることで好奇心を育み、次のステージにつながっていくでしょう。
2歳児 進め方と効果
2歳児になると一気に言葉が出てきて2語文を話すようになったり、自己主張が激しくなってイヤイヤ期が始まるなど、なかなか手強い相手になっていきます。成長は大きいですがまだまだ小さい年齢、集中力はそれほど期待しないほうがよいでしょう。英語は楽しいものというイメージが持てることが大切、というよりそれこそがすべてと言えます。
この時期に英語と自然に触れる機会が多くあること、できればネイティブと出会う機会があれば、その後の英語学習に大きな効果が期待できます。
成長のスピードも個人差があるため、あくまでもご自分のお子様の様子を見ながら進めていくことが大切です。
ベビーはオンライン英会話よりも家族との時間で英語を
結論を言えば、ベビーや1歳、2歳の子どもたちにとっては英語に触れる機会はご家庭で作ることをおすすめします。それも無理をしてぎゅうぎゅうのスケジュールにする必要はなく、できる時に一緒に触れる、楽しくするのが大切です。そういった数年があれば、その後に利用できる優れたオンライン英会話がたくさん待っています。数年してきたことが3歳からの英語の学びに、より効果的になる可能性があります。
英語は長く続けて学んでいくものです。生活とのバランスを考え、無理をしないでやっていくことがコツでしょう。