日本は世界的に人気な観光地。新型コロナウイルスの影響で一時減少したものの、最近では外国人旅行者の数が再び増加傾向にあります。
そのため、接客業に就いている方にとって、今後英語での接客は必須事項です。そこで今回は、接客で使える英会話フレーズについて、詳しくご紹介していきます。
アパレルやレストラン、ホテルなど、職種ごとに役立つフレーズもたくさん載せているので、ぜひ参考にしてください。
接客英語はカジュアルとフォーマルどっちが適切?
日本では「お客様は神様」精神が接客業全体に根付いているため、接客時の言葉遣いが非常にフォーマルで丁寧です。その一方、アメリカなどの海外では、接客時も日常会話とあまり変わらず、カジュアルな言葉遣いで接します。
そのため、「接客英語はカジュアルでよいのでは?」と思う人も多いかもしれませんが、できれば普段の接客日本語と同様、丁寧でフォーマルな表現を心がけることをおすすめします。
その理由は「外国人は日本らしさを求めて来日するから」。特に旅行客は、「おもてなし」の精神を期待して日本のお店に来ることが多いので、ぞんざいな扱いをするとガッカリさせてしまいかねません。
海外の人々に日本を好きになってもらえるよう、できる限り丁寧で心のこもった表現で対応することを心がけましょう。
接客業全般で使える英会話フレーズ
ここでは、職種にかかわらず接客業全般で役立つ英会話フレーズを、3つのカテゴリーに分けてご紹介します。
お客様入店時の挨拶
Hello, how are you?
訳)こんにちは。
日本ではお客様が入店すると「いらっしゃいませ」と声掛けするのが通例ですが、英語には同等の表現がありません。カジュアルなお店では、日常会話と同様に “Hello” や “How are you?” と挨拶するのが一般的です。
Thank you for coming!
訳)ご来店ありがとうございます!
日本らしい「おもてなし」の心で出迎えたい場合は、このように “Thank you for ~” を使って表現するとよいでしょう。日本らしい接客を期待する外国人のお客様には、きっと喜んでもらえます。
May I ask your name?
訳)お名前をうかがってもよろしいですか?
入店時、予約確認などで名前を聞きたい場合は “May I ~?” を使いましょう。
「~していいですか」を表す言葉としては “Can I ~?” が一般的ですが、少々カジュアルな印象を与えます。”May I ~?” はよりフォーマルに聞こえるので、接客英語としてはこちらを使うことをおすすめします。
お会計
Your total bill will be ○○ yen.
訳)お会計は○○円です。
お会計を示す際は、請求書などの意味がある “bill” を使うのがベター。色々な商品やサービスを含んでいる意味を込めて “total bill” とするのが一般的です。
よりシンプルな言い方として “○○ yen all together.” もあるので、好みに応じて使い分けましょう。
How would you like to pay?
訳)お支払い方法はどうされますか?
現金やクレジットカードなど、複数の支払い方法が選べる場合は、How を使ってこのように聞くのが一般的です。
なお、日本ではクレジットカードの支払い時「お支払い回数は?」と聞くことが多いですが、海外では分割払いの文化があまりないので、わざわざ聞く必要はありません。
よかれと思って “How many times?(何回ですか?)” などと聞いてしまうと、かえって混乱させてしまうので要注意です。
I’m afraid we only accept cash.
訳)恐れ入りますが、現金のみ承ります。
支払い方法が限定されている場合は、”We only accept ○○.” と表現しましょう。例文とは反対に、クレジットカードしか受け付けないなら “We only accept credit cards.” と言えばOKです。
そのまま言っても問題ありませんが、より丁寧な印象にしたければ “I’m afraid(恐れ入りますが)” を文頭に沿えるとよいでしょう。
トラブルへの対処
Sorry, but I couldn’t catch what you said. Could you repeat it again?
訳)申し訳ありませんが、聞き取れませんでした。もう一度おっしゃっていただけますか?
クレームなどのトラブル発生時、お客様の英語が聞き取れなかった場合は、このように丁寧に聞き返しましょう。
また、もっとシンプルに “Excuse me?(失礼?)” で代用することも可能です。状況に応じて使い分けるとよいでしょう。
Sorry, but we are out of ○○ today.
訳)申し訳ありませんが、本日○○は品切れです。
在庫を切らしている場合は “out of ○○” を使って表現します。飲食店などで一時的に欠品している場合は today や at the moment などを添えるとよいでしょう。
I’m afraid we cannot do that.
訳)恐れ入りますが、そのような対応はできかねます。
接客時、できないことはできないと言い切ることも必要です。
その際、”We cannot do that(それはできません)” だけだときつい印象になることがあるので、緩衝材として “I’m afraid(恐れ入りますが)” を添えると安心です。
【職種別】接客で使える英会話フレーズ集
ひとくちに接客業といっても、職種によって使われる接客言葉が異なるので、それぞれに合わせたフレーズを覚えておく必要があります。
ここでは、アパレルや飲食店など、職種ごとに役立つ英会話フレーズを確認していきましょう。
アパレル店で使える英会話フレーズ
May I help you?
訳)何かお探しですか?
Would you like to try it on?
訳)ご試着なさいますか?
The fitting room is over there.
訳)試着室はあちらです。
You look really good.
訳)よくお似合いですよ。
We have it in various colors.
訳)こちらは色違いのご用意もございます。
レストラン・飲食店で使える英会話フレーズ
Do you have a reservation?
訳)ご予約はされていますか?
Please follow me.
訳)お席へご案内します。
Sorry, we are full at the moment.
訳)申し訳ございませんが、ただいま満席でございます。
Would you mind sitting separately?
訳)お席は別々でもよろしいですか?
Would you like a refill?
訳)おかわりはいかがですか?
ホテル・旅館で使える英会話フレーズ
When would you like to check in?
訳)チェックインのご希望はいつでしょうか?
Please fill in this form.
訳)宿泊台帳にご記入をお願いします。
We don’t accept tips at this hotel.
訳)当ホテルではチップはいただいておりません。
Sorry, but there are no rooms available today.
訳)申し訳ございませんが、本日は満室でございます。
Please enjoy your stay.
訳)ごゆっくりお過ごしください。
コンビニで使える英会話フレーズ
Next in line, please.
訳)お次にお並びの方どうぞ。
Here’s your change and receipt.
訳)お釣りとレシートのお返しです。
Would you like me to heat this up?
訳)こちらは温めますか?
Would you like a plastic bag?
訳)レジ袋はご入用ですか?
Press the confirmation button on the screen, please.
訳)画面上の確認ボタンを押してください。
免税店で使える英会話フレーズ
Would you like to make your purchase tax-free?
訳)免税手続きをご希望ですか?
May I check your passport?
訳)パスポートを確認させていただけますか?
Tax-free is from ○○ yen.
訳)免税は○○円以上からです。
May I have your signature here?
訳)こちらにご署名をいただけますか?
We are not a duty-free shop.
訳)ここは免税店ではありません。
まとめ
今回は、接客で使える英会話について詳しく確認してきました。
ひとくちに接客といっても、職種によって使う表現はさまざまです。今回ご紹介したフレーズを使って、外国人に日本滞在を満喫してもらえるよう、接客を磨いていきましょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!