先日、近所の古着屋でブタのかわいいロゴが付いたTシャツを買いました。あまりにも秀逸なデザインなので調べたところ、アメリカにあるグリルレストランのロゴでした。現在ではリニューアルしているようで、ロゴのブタさんがなんだか若返っていました。うーん、なんとも複雑な気分…。
さて、というわけで今回のテーマは「ロゴ」です。英語でもそのままロゴで通じるのか、それ以外の言い方があるのか、詳しく確認していきます。
また、記事の後半ではエンブレムやシンボルなど、ロゴに似た言葉の意味についても取り上げるので、これらの違いが気になっていた方は、ぜひ参考にしてください。
それでは、早速始めていきましょう!
「ロゴ」は英語で何て言う?
「ロゴ」は英語だと “logo” と言います。発音記号は「ˈloʊɡoʊ」で、日本だと「ロゴ」と発音しますが、英語では「ロウゴウ」の方が近いです。
logo の語源は、ギリシア語で「言葉」や「意味」を表す “logos(ロゴス)” から来ています。その後、キリスト教世界で「神の御言葉」を表すようになり、重要な言葉という意味が根付きました。
logo が現代のように商用のマークとして使われるようになったのは、19世紀から20世紀初頭にかけての頃です。競合他社との差別化を図るため、各社が独創的でデザイン性に溢れた logo を作り出してきました。
The snacks with this logo were delicious, so let’s try different varieties too.
訳)このロゴが付いたお菓子がおいしかったから、違う種類も買ってみよう。
You’ve fallen into their trap quite nicely, haven’t you?
訳)上手い具合に術中にハマってるね。
「ロゴマーク」は和製英語?
日本では、文字が含まれておらず、図形(シンボル)だけのものを「ロゴマーク」と言います。例としては、Appleのリンゴのマークや、Starbucksの人魚のマークが有名でしょう。
しかし、これは和製英語であり、英語で “logo mark” と言うのは不自然なので注意が必要です。
英語で日本語のロゴマークと同じものを表したい場合は、単に “logo” と言うか、あるいは “logo symbol” と表現するのがよいでしょう。logo と言う場合、マークだけのものと文字が入ったものの両方を表しますが、logo symbol と言った場合はマークだけのものを表します。
とはいえ、日常生活でそこまで厳密に呼び分けることは稀です。そのため、基本的には「ロゴ(ロゴマーク)=logo」と考えて差支えないでしょう。
In Japan, we often refer to a logo with just a design as “logo mark”.
訳)日本ではデザインだけのロゴを「ロゴマーク」ってよく呼ぶよ。
Really? In America, we usually just say “logo” for that.
訳)そうなんだ。アメリカではたいてい「ロゴ」だけで済ませちゃうな。
「ロゴマーク」と「ロゴタイプ」の違いは?
日本語では、ロゴを「ロゴマーク」と「ロゴタイプ」に分けて語ることもあります。
ロゴマークの意味は、先述の通り「文字が含まれておらず、図形(シンボル)だけのロゴ」です。その一方、ロゴタイプは、「文字を図案化したロゴ」を表します。有名なものでは、Googleのカラフルなロゴや、Coca Cola のポップなフォントのロゴなどが例として挙げられます。
ロゴタイプの場合は英語でも同様に “logo type” と呼んでOKです。こちらはロゴマークと違って和製英語ではなく、れっきとした英語表現なので問題ありません。
また、中には図形と文字を合わせて使うロゴもあります。社名に矢印を加えた Amazon のロゴなどが好例でしょう。このようなものは、日本語でも英語でも同様にロゴ(logo)と呼びます。
以上のことからわかるのは、日本語と英語で、ロゴの言い表し方が少し異なることです。日常生活ではそこまで気にせずすべて logo の一語でOKですが、念のため住み分けを表で確認しておきましょう。
ロゴの種類 | 日本語 | 英語 |
図形(シンボル)だけのロゴ | ロゴマーク | logo symbol |
文字だけのロゴ | ロゴタイプ | logo type |
図形と文字が組み合わさったロゴ | ロゴ | logo |
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logo と似た意味を表す類義語とは?
以上見てきたように、ロゴは英語でも logo と言いますが、英語にはそれ以外にも似た意味で使う言葉がいくつかあります。
ここでは、そんな logo の類義語について、その表す意味や違いなどを詳しく確認していきましょう。
logo の類義語①:emblem
“emblem(エンブレム)” は、団体や組織のアイデンティティを示すために使われるデザインです。
logo と emblem の役割は非常によく似ていますが、logo が主に商用利用されるものに使われる一方、emblem は商用以外のシーンで、他の団体や組織と識別するために使われることが多いです。日本語で言うと「校章」や「社章」などがイメージとして近いでしょう。
Our high school uniform has an emblem on the chest.
訳)うちの高校の制服は、胸元にエンブレムが付いています。
logo の類義語②:trademark
“trademark(トレードマーク)” は、商標を示すために使われるデザインを表します。
商用利用される点で logo と trademark は似ていますが、trademark は商標として法的な意味を持つものという点に違いがあります。
ちなみに、商標として登録されたものは右上にRを〇で囲んだ「アールマーク」が付きます。これは「登録済み」を表す “registered” の頭文字を取ったものです。
また、trademark を略したTMマークが付くこともありますが、こちらは商標登録の有無にかかわらず付けられます。
日常的には見落としがちな表記ですが、この機会にぜひ身の回りのマークにRやTMのマークが付いていないか、見直してみてください。
If you register the logo, you can use it as a trade mark.
訳)ロゴを商標登録すれば、それをトレードマークとして使えます。
logo の類義語③:symbol
“symbol(シンボル)” は、特定の意味を象徴するもの全般を表す便利な表現です。たとえば、ある logo を見て商品なり企業なりを思い起こしたのであれば、その logo は商品や企業の symbol だということになります。
これだけ聞くと logo と symbol は同義のようですが、symbol はデザイン以外の人や建物なども表す点に違いがあります。
たとえば、東京タワーは東京を象徴する存在、つまり東京の symbol です。しかし、だからといって、東京タワーを東京の logo だと捉える人はいません。つまり、logo は必ずデザインである一方、symbol はデザインとは限らないということです。
We’re the symbols of example sentences.
訳)私たちは例文のシンボルです。
That’s right.
訳)そうですね。
まとめ
今回は「ロゴ」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。
ロゴは英語でも “logo” ですが、発音が「ロウゴウ」と聞こえる点に注意が必要です。また、日本ではロゴマークと言いますが、これは和製英語なので海外では通じません。基本的にはそのまま logo と呼び、もっと詳しく表現したい場合は logo symbol や logo type などを使うとよいでしょう。
今回ご紹介したことを参考に、身の回りにあるロゴを英語でも積極的に表現していきましょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!